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私 : 昨日の日曜新聞読書欄 では 印象的な本 がなかったが、 今朝 、たまたま、朝刊の 文化・文芸欄 を見たら、 記録文学の作家吉村昭氏 ( 2006年 に死去) の記事が「 今こそ、吉村昭 」というタイトルで載っていて興味が湧いた。
歴史に埋もれた労働者たちに光をあて、彼らこそ産業の礎 と気づかせてくれた 作家 だという。
俺は、この作家は 戦争関係の作家 だと思っていたら違うんだね。
産業の土台を支えた労働者たちの存在 は忘れられがちだが、 作家吉村昭 は、 太平洋戦争前の大型土木事業を題材にした作品 で、 厳しい労働環境の中で生きた人々こそが主役だった ことを教えてくれるという。
A 氏 : 戦前の富山県・黒部第三発電所の建設 に際し、 黒部渓谷の岩盤最高温度165度の地帯に隧道を掘る難工事 を描いた「 高熱隧道 」。
大量湧水 に苦しめられ、完成まで 大正から昭和の16年間を要した静岡県・丹那トンネルの工事 を扱った「 闇を裂く道 」。
工事中の死者 は 黒部の隧道が爆発事故 、 宿舎への雪崩 などで 300人以上 、 丹那トンネルが崩落 事故などで 67人 に上ったという。
私 : 工事に携わった人々の心の葛藤 まで表現されていて、 企業経営者 ではなく、 過酷な労働をした底辺の人たちがいなければ、巨大な構造物ができなかった ということを 実証的 に書いたという。
吉村 は、 徹底した資料調査や関係者の証言収集で、戦争、災害など多岐にわたる記録文学を残した 。
それらの現場を歩いた時、 犠牲者の声が聞こえる感覚 を覚えたという。
彼にとっての記録文学 は、史実に対する冷静なまなざしをもって調べ尽くし、 死者の声をくみ取ろうとした作業に他ならない という。
A 氏 :数々の 吉村作品 に影響を受けてきた ノンフィクションライターの最相葉月 氏は「 市井の人々をないがしろにしないで描くことが吉村の姿勢だ 」と指摘している。
最相 氏は「 吉村 はひとつの作品を書き終えたら終わりではない。 土木構造物は完成後に劣化の問題も起きる から、 吉村が生きていれば、今でもこだわり続けたはずだ 」と話したという。
私 : そういう作品 を読みたかったね。
最相葉月 吉村作品を初めて読むなら 」と、 珠玉の短編集『天に遊ぶ』 (新潮文庫 )を薦めている。
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