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私 : 今週の日曜書評 で興味を持ったのは 2冊 だね。
1.ロバート・B・ライシュ〈著〉『最後の資本主義』評者・ 諸富徹(京大教授・経済学)
著者は 経済学者 で、 オバマ大統領のアドバイザーなど歴任 し『 暴走する資本主義 』などの著書がある。
近年の格差拡大と、再分配政策の重要性 は、広く認識されているが、 著者は、政府が再分配しても問題を解決できないと訴える という。
それは、 そもそも「市場ルール」が圧倒的に大企業に有利 だからで、 その傾向は1980年代以降、特に顕著 。
著者 はそのことを、 所有権、独占、契約、倒産、(それら各プロセスの)執行について圧倒的な説得力で例証 していく。
市場が巨大な格差増幅装置として働く限り、政府が事後的に是正しても効果は雀の涙 だという。
A 氏 : 米国 で 60年代まで経済成長と中間層形成が両立しえた のは 、米国社会で労組、農協などの「拮抗力」が存在 し、 政府が市場ルールを通じて大企業や富裕層を牽制しえたからだ というが、これはよく言われるね。
それが、 いまや拮抗力は打ち破られ、民主党 までもが政治資金 を獲得すべく、金融機関、大企業、富裕層になびいている 。
モルガン・スタンレー様々 だね。
私 : 政党に見放された国民のワシントン不信は、今度の米国大統領 選で顕著に表れた という。
トランプ現象 だね。
著者は是正に向けてまず、拮抗力を取り戻すべきだと提言 。
今後の米国の政治的対立軸は、共和党 /民主党 から、現体制支持派/反体制派にシフトする兆候が現れている という。
A 氏 : トランプは共和党でなく、反体制派の支援を得た のかね。
私 : 著者 は、 新しい多数派形成で市場ルールを組み直し、逆再分配を止めるべきだ という。
「 政府による事後的再分配 」から「 市場ルール改革による公正経済 」へ。
本書は中間層が没落し、格差が拡大し続ける中で資本主義 改革の新しいアジェンダを打ち出した点 で、 経済論壇の風景を一変させうる重要な問題提起の書 だと 評者 は言う。
A 氏 : トランプ新大統領 は そのような政策 をとるだろうか。
私 :それが、 彼の支援者の期待に応えられるかのカギ だね。
2冊目 は
2, 山口栄一氏〈著〉『イノベーションはなぜ途絶えたか 科学立国日本の危機』・評者・小林雅一(ジャーナリスト)
かつて「 科学立国」と呼ばれた日本の産業基盤が揺らいで いて、 1980年代に栄えたエレクトロニクス産業は今や衰退し、医薬品など21世紀を担うバイオ分野でも国際競争から脱落。
本書 によれば、その 主な原因は「イノベーション 政策の失敗」にある という。
A 氏 : アベノミクスの「3本目の矢 」の問題だね。
私 : 日本では90年代、製造業など大手が基礎研究所を廃止したことで産業競争力が衰えた が、 同時期 、実は 米国もAT&Tやゼロックスなど大手企業が基礎研究から撤退 した。
A 氏 :しかし、 米国 はその後、 ITや医薬品などで技術革新が巻き起こったが、日本はそうならなかった ね。
私 : 両者の違い はどこにあったのか?
当時 、 米国政府 は「 大企業はもはやイノベーションを起こせない 」と見切りをつけ、 技術革新の新たな担い手として大学院生らの起業を支援する「SBIR制度」を創設 。
これが卓越した審査・報償方式によって目覚ましい成果を上げた 。
日本政府 も追随しようとしたが、実際には「 パフォーマンスの低い中小企業」への補助金制度と化し 、 国税の浪費に終わった 。
日本で企業家精神が育たないのはリスクを避ける国民性ではなく、制度設計に問題がある という。
著者 は、 これを修正すれば、産業競争力は復活する という。
どのような修正をするのか 、書評ではふれていないが、読んでみたいものだね。
図書館にネット予約したが、すでに 12人予約待ち 。で、入手は 3月 くらい後になるか。