November 5, 2004
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思い起こせば、ひとりで外国へ行ったのは2度目。はじめて外国へ行ったのが12年前で、そのときはヨーロッパを3週間旅した。

「外国をひとり旅したら、本の1冊くらいすぐに書けそうだ」と思うくらいひとり旅というのは強烈な印象が残る。その一方で、しんどいことも多い。

そのときの旅行では、ヨーロッパ人のなんともゆったりした生活ぶり、働いている人たちの雰囲気のよさ、若者のマナーのよさが強く印象に残った。

両替に入ったミュンヘンの銀行では同じ柄のカラフルなネクタイと吊りバンドをしている男性行員がいて感心したし、ベルリンのユースでは食事のあと高校生がみな当然のようにテーブルを拭いて席をたったので驚いた。

デパートの店員も、日本でよくあるようにずるそうな目つきでお世辞を言って少しでも高いモノを売りつけようとしたりはしない。

非常に誠実で正直な印象を、あちこちで受けたのである。

こういう人たちの中で働くのであれば、会社勤めも苦にならないのではないか。そう思ったのをおぼえている。

ヨーロッパに生まれなくて残念だったと、つくづく思ったものである。

五番街ですれちがうビジネスマンから宿の近くのコンビニの店員、メトロポリタン・オペラの客に至るまで、ニューヨーカーから受けた印象は、気取りのなさと、あの大都会にしては意外な温かさやナイーブさだった。



ニューヨークを舞台にした映画はたくさんあるが、こうしたニューヨーカーの独特の温かさが、たとえば「ゴースト/ニューヨークの幻」などでも意図せずに表れているような気がするし、ああいった映画のいくつかを思い出したりもした。

自己主張しないと「いないもの」と扱われてしまう辛さはあるかもしれないが、日本のように無能な人間がコネ入社で高給をとったりすることは考えられない。このフェアさ、潔さがニューヨークなのだと思わずにいられない。

いままで訪れた大都会で懐かしさを感じるところはない。ソウルやバンコクは活気はあってもとりとめがない。ベルリンやウィーンは人が暗いし街自体が重苦しい。パリは美しいがよそよそしい。

しかしニューヨークには懐かしさを感じるから不思議だ。

ニューヨーカーがいまこの瞬間もあの喧騒の中でよく稼ぎ、よく遊んでいるかと思うと、何かそれがとてもいじらしいことのように思えて嬉しく、そして癒されるような懐かしさを覚えるのだ。

いつかまたニューヨークの風に吹かれに行こう。





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最終更新日  February 5, 2010 11:16:08 PM
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