April 17, 2009
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カテゴリ: 映画
何万円も払ってオペラを観に行くスノッブな趣味はない。オペラは総合芸術などと言われるが、芸術か娯楽かと問われれば娯楽だ。数時間の娯楽に数万円も払うのはクレージーだ。

かといって、二期会のオペラばかり観ていては鑑賞眼は育たない。

オペラを映像で見る場合は、たいてい実際の公演を録画したものだ。しかし、生の舞台ならともかく、舞台を録画しただけのものは、芝居の舞台を録画したものに似て、間のびして退屈に感じられることが多い。

そもそも芝居と映像の生理は異なっているのだ。

一方、「オペラ映画」というジャンルがある。オペラの筋や音楽はそのままに映画に仕上げたものだ。実際の舞台では不可能な表現も映画なら自在で、長いオペラも退屈せずに楽しむことができる。

ロバート・ドーレンヘルム監督の「ラ・ボエーム」はロシアの美人ソプラノ、アンナ・ネプトレコとテノールのローランド・ビリャソンを主役にすえたオペラ映画。冬のパリを舞台にした悲恋物語が美しい映像で描かれている。

特筆すべきは歌手たちの演技のうまさと、舞台では不可能な背景をスタジオ・セットやロケハンでリアルに表現していること。

ネプトレコはミミを演じるにはギリギリの年齢、もしくは体型で、青春の夢と挫折をテーマとしたこのオペラに間に合ってよかった、というところ。

すばらしい歌手が常にルックスに恵まれるとは限らないので、ネプトレコのような歌手にはどんどんこうしたオペラ映画に出てほしいと思う。



だから、まずオペラはこうしたオペラ映画で親しめるようになれるといい。オペラ映画にしにくい作品もあるが、モーツァルトやR・シュトラウスの筋の入り組んだオペラも、オペラ映画なら理解しやすくなると思うし、舞台では不可能なきわどい性描写も映画ならお手のものだ。

映画の興行収入というのは莫大なものだ。それで歌手たちのギャランティが保証されれば、実際の公演でのギャランティは少なくて済み、「引越公演」に法外な料金を払うようなことも減る。





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最終更新日  May 4, 2009 09:07:52 PM
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