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私なりの『Q&A 資本論』の学習 その2
明日から八王子市鹿島でも、志位和夫著『Q&A いま『資本論』がおもしろい』(新日本出版社)の学習会を始めます。
今、その準備をしています。
だいたいマルクスの『資本論』とは、どのような本なのか、
それをどのように学習するのか。
このこと自体が問題です。
第一に、「いま、なぜ『資本論』か?」ですが
一方では、一般的には活字離れの世相ですし、ロシアのウクライナ侵略に重ねて「これが社会主義だ」と宣伝があおられてるじゃないですか。しかし他方では、格差の広がる世界で、世界の各地でマルクスと『資本論』が注目される芽があるとの社会状況です。
この中で大事なことは、私たち自身が、「今、『資本論』をなぜ学ぶのか」、この学習に挑戦するということです。その運動に呼応するということです。
第二は、名前こそ有名な『資本論』ですが、なんたって大著です
『資本論』は、第一巻だけでも4分冊、1352ページもあるんです。だいたい、ほこりをかぶって本棚にもっている人も多いんじゃないでしょうか。それはそうなんです、一般の私たちには、この難解な大著を読み通すだけの条件があったでしょうか。
しかし、今回は違うんですよ。今年の8月に案内書—志位和夫著『Q&A いま『資本論』がおもしろい』(新日本出版社)が出たんです。民青同盟の青年たちとの学習会で、『資本論』第一巻を8つのテーマにまとめて、3時間半で学習したのをまとめた本です。
青年たちとの生き生きとした対話学習を紹介した本です。
それによると、この『資本論』学習の場は、一般によくある「話がむずかしい」とか「ながすぎる」とかいった、長年経験してきたことじゃなくて、『分かった!』ということ。
講演の最後に、若ものの感想ですが、全体をとおして『非常に知的な刺激を受けるお話をいただきました』との述べているんです。すごいでしょう、確かに生きた学習会がおこなわれたんです。それがこの本にまとめられているということです。
その青年たちが感じた息吹ですが、わたしたちとしても、それをつかんでみたいじゃないですか。
第三に、「Q&A『資本論』」をもとに『資本論』そのものにせまろう
わたしなどは、そうした青年たちとの学習が行われたとしても、『資本論』に迫るのは簡単ではないと思います。何しろマルクスが1844年から1867年の23年間の努力をまとめた本ですから。この志位さんの本は、第一巻の中身を8つの柱にしぼって説明しているわけで、中心点を解いているわけです。
当然、この本の基調になっている唯物論的歴史観やこの経済学批判の方法をつかむことだって、必須の課題です。もしもそれが簡単に分かるようだったら、だれも苦労はないわけでして、その内容は深いし広い。
しかし、そのしぼられたテーマの「ごくごくのあらまし」でも、そこで得心をつかめたら、『資本論』そのものを理解する一歩になると思います。現実から出発して、その生きた把握を目的としているわけですから。
第四に、第一テーマの「『資本論』とはどのような本なのか?」ですが
志位さんは「変革と希望の書」とまとめています。これは、人それぞれの表現がありうると思います。
マルクス自身が『資本論』に込めた思いというのは、『資本論』の序言や「あとがき」に書いています。そして『経済学批判』や『資本論』を刊行した前後にいろいろな人にあてた手紙で書いています。それは『書簡集』で探れます。
このテーマについて、ほとんどすべての本に様々な解説がありますが、
その一つですが、『マルクス主義経済学講座』(新日本出版社 1971年刊行)のなかにある
序章「マルクスの経済学の基本的性格と方法」(横山正彦著)
私などは、この論文も優れたものだと思っています。
さて、次の第二テーマは「どうやって搾取はおこなわれているか?」ですが、
これは次回です。
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