平成18年度税制改正で導入された特殊支配同族会社の役員給与の役員給与の損金不算入の規定。所得税の給与所得控除を悪用して法人・所得の各税をトータルして税負担を軽減することを許すまじとして結果として法人の担税力のないところに課税することとなった天下の悪法といっていいでしょう。政府もそのことを認めたのか、平成19年度税制改正ではこの適用法人を絞り込んでいます。
もともとが魂のこもっていない、「取れるところから取ろう」という姿勢が明らかなこの制度ですが、またこの制度の欠陥を発見してしまいました。
この規定は特殊支配同族会社の業務主宰役員(カンタンに言えば社長と思って頂いて結構です)が会社から給与を取る際、社長の所得税の計算上控除される給与所得控除額という必要経費のようなものを法人の所得に加算しなさいよ、というものですが、その社長が2つ以上の特殊支配同族会社から業務主宰役員として給与を取っていたら、まず、それらの会社から受領した給与を合算し、その合算額に見合う給与所得控除額を求め各会社に均等配分して所得に加算する金額を決めることになっています。当然、1社で計算するよりも2社、3社で合算、均等配分した方が1社あたりの加算額が減りますから税負担も軽くなります。
ところが、この税負担を軽くする2社、3社で合算することは期限内申告でないと認められないというのです。
特殊支配同族会社をいくつも持っていて、期限を過ぎてから「あ、もう1社あった」ということに気付いても救済措置はありません。税法は計算が間違っていたら1年以内に限り正しい計算をしなおして多く納めた税金を返してもらえる制度がありますが、この部分については実体とは違う計算をしていてもそれが間違いだとは認めてもらえないのです。もともと欠陥のある制度にこのような仕打ちをするような仕掛けがなされているというのは大変に腹の立つことで、立法者の良識が改めて問われる気がしました。
今回の税制改正でこの適用を受ける会社はうんと少なくなりましたが、それでもこの悪法の餌食(?)となる会社はウチのお客様にもいらっしゃいます。誰が見ても納得のできないこの制度。一刻も早く全廃して欲しいものです。
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