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カテゴリ: お出かけの話
台風12号が近づき、猛烈な風が吹きすさぶ中、「松竹大歌舞伎」の地方巡業に出かけてきました。


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片岡仁左衛門サマが、松嶋屋一門を引き連れてのご来県です!嵐に負ける訳にはいきません(笑)
ただ、和装用の雨具もないし、真夏日でもないのに浴衣モドキもそぐわないか…と、着物は断念しました。

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同行のmayさんはさすがのお召し物!上布に麻の帯、素敵だなぁ…
私は、刺繍フェチの血が騒いで、この夏買ったカットソーをデビューさせました。
(買ったはいいが、結局この日までどこにも着ていく機会がなかった・笑)

さて、肝心の演目。
一つ目は、片岡愛之助さんが踊る「雨の五郎」。曽我の五郎が主人公の舞踊です。
荒事の隈取りを施した愛之助さんをあまり見る機会がなかったのですが、少し痩せられたのか、顎のラインがぐっとシャープになっていて、本当に男前!眼福、眼福、ウットリ。

そして「義経千本桜」の三段目、「下市村茶店の場」「釣瓶鮓屋の場」。
「義経千本桜」といいながら、なぜか義経は全然活躍しない(笑)そして「実は、この人はあの人でした」という、アガサ・クリスティもビックリなどんでん返しがひたすら続くお芝居です。


その権太を、仁左衛門サマは上方言葉で、独自の演出を交えて愛嬌たっぷりに演じられました(本来は奈良の吉野が舞台のお芝居なので、こちらの方が正解なんでしょうね)。

いつ見ても、どんな役でも、仁左衛門サマの演じる不良にハズレなし!というわが定説が、また今日も裏付けられました。
加えて、権太が妻や息子に見せる情愛の深さ…

片岡仁左衛門という役者さんの、姿かたちに見惚れるのは言うまでもありません。加えて、ふとした仕草に透けて見える、ご本人に備わった人格のやさしさ、誠実さにも心酔しています。

子役の男の子を包み込む大きな手も、おんぶする背中も、その温かさが客席にまで伝わってくるようで、思わず(あぁ、あの子役になりたい!)と思ってしまった。

それゆえに、ここが性根の直しどころ…と決心した権太が理不尽な運命の皮肉に直面する、終盤の悲劇性が際立つわけですが、この大詰めの場面で、客席にも悲劇。
長台詞の続く愁嘆場で、突如なり響く携帯の着信音…それも、なぜか立て続けにあっちからも、こっちからも!!

人間、誰しも「うっかり」ということはあります。私も粗忽者の類なので、人の失敗は責められた立場ではないのですが、鳴ってしまった携帯をすぐに切るくらいのことはしてほしかった(泣)
ホールの音響のせいか、実はセリフが不明瞭で聞きづらいことがあり、最大限の集中力を発揮していたのに、正直台無しの気分。
巡業公演でも、精一杯舞台を務めてくださっていたのが伝わってきただけに、役者さんにも申し訳ないような、残念な出来事でした。

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レストランで腹ごしらえ&楽しいおしゃべりで気分転換。
えりすけちゃんの新婚生活レポートなどお聞きして、時間があっという間…

時折、強く降る雨をやり過ごして、あとむちゃんに車で送ってもらったおかげで濡れることもなく帰宅できました。感謝です。






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最終更新日  2011.09.03 17:28:43
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