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本能寺の変後、信長はどこへ消えたか―。光秀謀反にちらつく秀吉の陰謀。阿弥陀寺の僧侶が握る秘密の鍵。そして、主人公・太田牛一が最後につかんだ驚愕の事実とは。日本史最大の謎に挑んだ本格歴史ミステリー。小泉前首相が絶賛したとかしないとかいう事を後で知りました。あ~、もしかして、それで図書館の予約数がものすごい数になっていたのでしょうか「信長公記」の作者、太田牛一を主人公に据えた切り口は新鮮でした。彼は信長の側近でしたが、信長から預かり物をしてすぐに本能寺の変が起きます。だから信長は生きて登場はしません。ところが読み終えたあとに残ったのは、残酷な仕打ちも数々あることがわかっても、なお魅力的な信長の姿でした。もっと信長について知りたい、という思いを抱いたのは太田牛一に影響されたのかもしれません。信長を心から慕う太田牛一は、秀吉の天下となった時代の中で信長の伝記を書き続け、さらに本能寺の変で亡くなったはずの信長の遺骸が見つかっていないという謎を人生をかけてさぐります。なかなか渋い語り口だと思ったのですが、作者は1930年生まれ、70歳で作家デビューされたそうです。歴史はその事実だけでも面白いのですが、そこに想像力を働かせることで歴史上の人物に血がかよい、世界がどこまでも広がります。その点では、細かい調査をされたことがうかがわれる上で、思いがけない大胆な視点もあり、面白く読めました。ただ、ミステリーとして読むならば、謎解きはほとんどが後半登場する女性のおかげでできたようなもの。しかも、その女性がいかにも男に都合の良いように描かれているのが気になりました。太田牛一の著した『信長公記』は実在しますし、この作品のおかげか現代語訳も最近出されたようです。 歴史好きの人ならば、読み比べて検討してみたくなるんでしょうね。秀吉が『信長公記』を検閲する、みたいな場面がありますが、そのいきさつを見ていると、歴史とは勝者の作り話だと言う説もうなづけます。もちろん手書きですから、冊数をふやすには写本するしかないのですが、どれだけ手間がかかることか。そして写し間違いも当然あることでしょう。歴史が正確に後世に残ることの難しさを感じます。本当のところはなかなかわからない、だからこそロマンがあるのかもしれませんが。 信長の棺 : 加藤廣 次作、秀吉の枷が出されていますが、『光秀の○』と合わせて三部作になる構想のようです。三作全て読んだ時に、この作品は完成するのかもしれませんね。
2007年01月30日
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足を痛めました。今はすっかり大丈夫ですが、一時は左足首を曲げても伸ばしてもかなりな痛みがはしるので、まともに歩けませんでした。ところで、今週水曜日はGLAYのニューアルバム「LOVE IS BEAUTIFUL」がリリースされます。実際は火曜日に手に入れますが、とても楽しみであります。今週末には埼玉でのライブもあることですし、以前のライブの印象に残ったシーンを思い返したり、新曲中心なので、その曲たちがどう進化しているだろうかと期待しながら暮らしていました。さて、金曜日のことです。いつものように洗濯物を干したあと、ライブでのTERUさんのかっこいい姿を思い浮かべていました。中でも開脚ジャンプは信じられないくらい高いのです。暖かくて天気もいいので気分が良くて、何でもできそうな気になっていました。もうわかりますね。TERUさんのまねをしてジャンプした私。もちろん思い通りに行くわけもなく無様に着地、足に衝撃が……。その無謀な行為を、家族にはさんざん怒られましたたしかに馬鹿でした。その上、土曜日には娘の誕生日プレゼントを買いにでかけました。娘にすがり、夫につかまりながら痛いのをがまんして……。帰宅したら左足に体重をかけるだけでい「痛たたっ」となる始末。ライブまでには直るかな、とちらっと心配になりました。またここで「心配なのはライブだけかい!」と怒られ、さんざんです。その夜、前日のうすい湿布は余り効いた気がしなかったので、昨年夫が肉離れのときに接骨院からもらった厚みのある湿布の残りがあるのを思い出し、お風呂上りに貼って寝ました。そうしたら、朝起きてびっくり。痛くないのです。こんなにあっけなく痛みが取れるなんて逆に恐ろしいのですが、とりあえず一安心です。いったいどんな秘薬が使われていたのか……?日曜日は早速近くの町まで夫と散歩にでかけました。普段は結構早足なのですが、用心しながらゆっくり歩きました。痛みがぶりかえすこともなく全く問題ありませんでした。歩いている途中に、何ヶ所かで梅の花を見かけましたが、早くも満開を過ぎていました。この暖かさでちょっとおかしくなっているんだな、と思いました……梅も人も……人は私だけかもしれませんがw
2007年01月28日
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新作を待ち焦がれていた主婦探偵ジェーン・シリーズ第9弾『飛ぶのがフライ』を読みました。前作から5年たっての刊行です。ブログ仲間のたばささんと共に、早く続編を~、と叫んだこともありましたが、やっと願いがかないました。これは1997年に描かれた作品です。本国ではほぼ1年に1作くらいは出されているので、すでに15作目まで刊行されています。早く追いついて欲しいものです。親友のシェリイたちと保護者代表として、サマーキャンプ候補地の下見に、隣州へとやって来たジェーン。手のかかる子供たちのいない、絶好の骨休めのチャンスだが、キャンプ場に謎の人影が出没したり、複雑な台所事情があったりと、どうにも雲行きは怪しい。案の定、死体を発見してしまうジェーンだが、その死体が忽然と消えてしまい……。我が家を離れても事件に巻き込まれる主婦探偵、待望のシリーズ第9弾このシリーズの主人公、ジェーン・ジェフリイは飛びぬけて美人でもなく、切れ味鋭い頭脳を持つでもなく、霊感が冴えているわけでもありません。三人の子供と犬一頭、猫二匹に囲まれて、家事にPTAにと慌しく毎日をすごしている、ごく普通の主婦です。朝子供を送り出すまでの攻防や、くせのある姑に気を使う様子など、主婦のリアル感に満ちていて、そこが大いに共感を呼ぶところです。さらに、コージーでありながら、ちゃんとした本格ミステリでもあるというのが特徴でもあります。え~、ただ今回はちょっとミステリ的には小粒という印象でしたが、親友・シェリィとの掛け合い漫才は最高に楽しめました。少しずつ進展していた「重要な相手」(未亡人だから問題ないんですが、母に恋人が居ることを娘が恥ずかしがるのでこう呼ぶことになっているようですw)であるハンサムなヴァンダイン刑事は、今回出番がなくて残念でした。けれども、ジェーンも時代に乗り遅れずパソコンを使い始めました。メールを使って事件の相談をするのですが、もちろん甘い言葉のやりとりもあるようですから、まずは順調と言えるのではないでしょうか。久しぶりに良質のコージーを堪能しました。このシリーズのタイトルは毎回、有名な小説や映画のタイトルをもじっています。本作品の原題は「Fear of Frying」。1970年代にベストセラーとなったエリカ・ジョング の「Fear of Flying」のもじりですね。これまでのタイトルと元ネタについてはこちらに書いています。たばささんも書いておられますが、このシリーズの翻訳を担当してこられた浅羽莢子さんが昨年の9月に亡くなられたそうです。残念です。シャ-ロット・マクラウドの作品やドロシー・L・セイヤーズのピーター・ウィムジイ卿シリーズの翻訳をされているのは知っていましたが、ダイアナ・ウィン・ジョーンズの『九年目の魔法』、アン・ペリーの『 娼婦殺し』、シャ-リン・マクラムの『丘をさまよう女』でもお世話になっていたことがわかりました。そんなことを調べているうちに、浅羽さんのブログを見つけました。「浅羽莢子のFine, Peace!」というタイトル。SMAPファンならすぐピンときますね。翻訳という仕事に関する話や、本作のタイトルに関すること、『てるてるあした』の話などもあって興味深かったのですが、カテゴリに木村拓哉というのがあるくらい木村君(木村さんと呼ばれていました)のことについて沢山書いてあったのです。テレビで木村君を見て一喜一憂するファンだったこともわかり、親しみがわいたと同時に悲しみが増した気がします。「武士の一分」の公開を楽しみにされていたんですね。心からご冥福をお祈りいたします。 飛ぶのがフライ: ジル・チャーチル
2007年01月25日
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ルイス・キャロルの作品にちなんだ不可解な城に探偵たちが集められた。ある者は密室状況下、巨大な鏡の上で顔を溶かされた死体となり、ある者は合わせ鏡の部屋で殺され、犯人は目撃者の眼前で消失する。館内のチェス盤からは殺人の度に駒が一つずつなくなって…。不可能犯罪に込められた驚くべき思念とは。 初めて読む作家さんですが、この作品が「城」シリーズの三作目らしいことがわかりました。読もうと思ったのは、私の「読みたい本リスト」にこの作品名があったから。「読みたい本リスト」とは、友人に薦められたり、書評や紹介を見て面白そうだと思った作品をズラーっとメモしたものです。これは本格テイストたっぷりの作品でした。孤島にある奇妙な城に集められたのは探偵たち。誰もが謎を解いて『アリス・ミラー』なるものを見つけ出そうとします。チェスの駒が一つ一つなくなっていく、というところである作品が頭に浮かぶびますが、まさに期待される通りの展開を見せます。現実感のない設定はよくあることで、それも嫌いではないのですが、この作品においてはどうにも説得力がなくて、なかなか入り込めませんでした。まあ、それだからこそ苦手な残虐シーンも生々しく感じないという利点はありましたが。途中で断念しようかと思いましたが、どうなるのか気になってしまい、読み進めることに……。そして最後まで読んだ結末は、想像していたものとは全く違っていました。そして腹が立ちました。またも、まんまと騙されてしまったからです。(またも、というのがヒントになっています。)これは負けを認めましょう。(多少アンフェアな部分もあると言いたいけれど負け惜しみでしょうかw)ただし、他にも腹の立つ事はありました。動機。何ですか、これは。もうあきれるしかありません。え~、気を取り直して、面白かったポイントを。中には、かなり個性的ですが、もっと登場して欲しいくらいのキャラクターもいました。探偵たちによって交わされる、物理トリック談義というものも、なかなか面白かったです。後で知りましたが、作者は「物理の北山」と呼ばれているそうです。そして一見奇妙な登場人物の名前に隠されたものを見つけるという小さな楽しみも……。たとえば、窓端という名前。『不思議の国のアリス』・帽子、と言うヒントでピンときますね!これで私もトリックに加担してしまったのかもしれません。 『アリス・ミラー城』殺人事件 : 北山猛邦
2007年01月23日
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表紙でヒゲの素敵な紳士が微笑んでいます。これこそ昔々、初めて読んだポケミスの裏表紙で見た顔、ディクスン・カーです。昨年はJ・D・カー生誕百周年だったそうで、これは記念アンソロジー です。ディクスン・カーのことがそれほど詳しいわけではないのですが、収録作品の作者名を見ているうちに、是非読みたくなりました。●収録作品芦辺 拓 「ジョン・ディクスン・カー氏、ギデオン・フェル博士に会う」桜庭一樹 「少年バンコラン! 夜歩く犬」田中啓文 「忠臣蔵の密室」加賀美雅之「鉄路に消えた断頭吏」小林泰三 「ロイス殺し」鳥飼否宇 「幽霊トンネルの怪」柄刀 一 「ジョン・D・カーの最終定理」二階堂黎人「亡霊館の殺人」 では、まずジョン・ディクスン・カーとはどんな人でしょう。ジョン・ディクスン・カー(カーター・ディクスン)はアガサ・クリスティー、エラリー・クイーンとともに本格黄金期を代表する作家として並び称される存在です。1906年、アメリカ合衆国ペンシルヴァニア州生まれ。G・K・チェスタトンに私淑し、不可能犯罪に執念を燃やし、数多くの密室ものを書きました。また、作品の味付けに怪奇趣味を取り込んだことも大きな特色です。デビュー作はパリが舞台の予審判事アンリ・バンコランが活躍する作品『夜歩く』(1930年)。結婚し渡英した後は、イギリスを舞台にギデオン・フェル博士やヘンリー・メリヴェール卿が活躍する作品を数多く発表しました。晩年は歴史ミステリーにも関心を示しました。日本では横溝正史の作風に影響を与えたとされ、本格推理作家の間にも愛好者が多い作家です。では、それぞれの作品について芦辺拓「ジョン・ディクスン・カー氏、ギデオン・フェル博士に会う」BBC放送会館で、自作のラジオドラマ生放送に立ち会うカーですが、主要な役を演じる女優が行方不明になるという非常事態が起きます。女優はいない、出番はせまる。二つの難題を短時間で解決するためカーが起こした「奇蹟」とは?先日、「密室殺人大百科・上」でカーのラジオドラマを読んだばかりだったので、興味深く読むことができました。生放送の最中に事件が起こるという設定が面白く、カーがピンチをどう切り抜けるか、最後まで目が離せませんでした。桜庭一樹「少年バンコラン! 夜歩く犬」人面犬が夜歩くと噂されるモンマルトル少女たちの歌声と嬌声が響く〈ムーラン・ルージュ〉で起きた踊り子殺人事件。容疑を掛けられた幼馴染みの美少女を救うため、ムーラン・ルージュの娘たちとともに、少年アンリ・バンコランが真夜中のパリを奔走する。何て妖しい雰囲気!怪奇風味もある、ミュージカル仕立てです。「きゃーっ」という掛け声が忘れられません。田中啓文「忠臣蔵の密室」赤穂浪士討ち入りの夜、吉良上野介はすでに炭小屋内で殺されていた! しかも現場に降り積もった雪には一つの足跡もなく、小屋の出入り口はひとつだけ。大石内蔵助の元妻りくは、長男主税、そして原惣右衛門との間で交わした書簡から、不可能犯罪に挑む。赤穂浪士とは驚きました。異色ですね。とんでもない駄洒落も……w加賀美雅之「鉄路に消えた断頭吏」急行列車内で悪名高いダイヤモンド密輸犯が首なし死体で発見された。犯人は複数の目撃者の前から忽然と姿を消した。高速で走行する列車内で発生した多重密室殺人事件に挑むフェル博士の前に、思いもよらぬ旧知が姿を現す。さすがにアンリ・バンコランのパスティーシュを書いている方らしく、目撃者さえ利用するというトリックが見事です。加賀美さんの作品を読んだ事があるならば、さらにわかることがあります。小林泰三「ロイス殺し」北方の村で苛酷な環境に耐えつつ生活してきた少年、ゴードン・クロスが、唯一心の支えとしてきた優しい少女マリーが無法者の手によって、悲惨な死を遂げた。彼は復讐を誓い、数々の苦境を潜り抜けて、ついに仇を見つけた。……傑作『火刑法廷』に連なる、魔女と復讐の物語。ホラーの味わい。『火刑法廷』を先に読んでいた方がいいと友人に忠告を受けた意味が良くわかりました。鳥飼否宇「幽霊トンネルの怪」名物婦警三人を擁する綾鹿市交通課、通称D3課。怪奇・超常現象が大好きな佐野由利子警部、現実的な性格の佐倉桜警部補、そして不合理な状況から鮮やかに論理的解決を導き出す、マーチ大佐こと佐々井弥生巡査部長が、一直線のトンネルから忽然と消え失せる幽霊自動車の謎に迫る。幽霊自動車の謎を扱ったマーチ大佐もののパロディ。もとの作品を読んでいないので何とも言えませんが、かなり大胆な発想ではないかと……。柄刀一「ジョン・D・カーの最終定理」現代日本、ジョン・ディクスン・カー生誕100周年に浮き足立つカー・マニアの学生たちが遭遇する殺人。その事件は、カーが未解決犯罪を実際に解き明かしたという記録『カーの問答詩集』の中に残された、一つだけ解決に至っていない事件――通称“ジョン・ディクスン・カーの最終定理”と関連があるようだが……よくこんな緻密な事を考えるものだと感心します。どこまでが本当でどこまでが虚構なのか……。二階堂黎人「亡霊館の殺人」10年前、衆人環視の中で起きた雪密室の殺人。凶器は、実際の魔女狩りに使用された忌むべき短剣。その短剣を代々伝えるゲディングス家の屋敷で行われる降霊会を前に、青年記者ホレスは伯父のH・M卿を訪ねるが、不安を裏付けるかのように再び密室で霊媒が殺される。幾度も起きる密室殺人の真相を、H・Mが鮮やかに解き明かす。魔女狩りに使われた短剣、降霊会、密室、そして鮮やかな謎解き。まるでディクスン・カーの短編を読んでいるよう気になります。タイトルだけでもわかると思いますが、一つ一つ切り口が全く違います。バラエティに富んだ内容でしたが、まさか赤穂浪士まで出てくるとは思いませんでしたwもちろんそれぞれの作品から、カーへの敬愛がしっかり伝わってきます。私は芦辺拓さんと桜庭一樹さんの作品が気に入りました。カー・マニアならばもっとよく理解できるのかも知れませんが、余り詳しくなくても十分楽しめる、中身が濃いアンソロジーでした。返却期日が迫っていたため駆け足で読んでしまいましたが、本当はゆっくり楽しみながらめたら良かったのに、と思います。 密室と奇蹟 J・D・カー生誕百周年記念アンソロジー
2007年01月21日
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編集者のエドワードは、社のドル箱作家の書き下ろし原稿を見て愕然とします。十七世紀の毒殺犯として有名なブランヴィリエ夫人の写真が添付されていたのですが、その顔が妻のマリーと瓜二つだったのです。そんな折、隣のデスパード家で亡くなったマイルズ老の死に不審を感じた息子マークに頼まれて、墓を暴きに出かけた彼は、妻の予言どおり、棺から死体が消失しているのを発見します。老人は毒殺されたらしく、目撃された犯人の女性は、仮装舞踏会の夜にブランヴィリエ夫人の扮装をしていたことがわかります。かなり怪奇色の濃い話でした。次々にあきらかになるのは、摩訶不思議なことばかり。どうなるんだろう?と気になって、先が知りたくてたまらなくなります。入り口がコンクリートで固められた地下の納骨堂からは死体が消え去り、ブランヴィリエ夫人の扮装をした女性は塗りつぶされたはずのドアから出て行きます。しかもそんな時に、エドワードの妻、マリーが置手紙を残してどこかへ姿を消します。果たしてマリーは毒殺魔の生まれ変わりなのか?次第にエドワードの不安がこちらにも伝染してきてドキドキします。それでも最後にはきっとスカッとする解決を示してくれるものと思いながら、読み進めていったのですが、結末は私の想像を超えるものでした。解説では、この作品を「ルービンのつぼ」という図形にたとえています。この図形は、白地を背景と見れば二つの横顔が向き合っているように見え、黒を背景と見ればつぼが描かれているように見えます。あることを境に、今まで読んできた物語が別のものに見えてくる。初めての感覚を味わいました。ジョン・ディクスン・カー恐るべし。 火刑法廷 : ジョン・ディクスン・カー
2007年01月19日
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年末からお正月にかけて読んだのはこの1冊だけでした。800ページに及ぶ大作ですから。「密室殺人大百科」、魅力的なタイトルですが、これは密室が大好きな二階堂さんが集めた、密室好きのための密室アンソロジーです。新本格推理作家たちの書き下ろし密室殺人中短編に、密室に関する評論「密室ミステリ概論」、名作短編、海外作品という内容。さてその構成は……まえがき──二階堂黎人《第一幕》芦辺拓「疾駆するジョーカー」太田忠司「罪なき人々VSウルトラマン」折原一「本陣殺人計画~横溝正史を読んだ男」霧舎巧「まだらの紐、再び」鯨統一郎「閉じた空」谺健二「五匹の猫」柴田よしき「正太郎と田舎の事件」二階堂黎人「泥具根博士の悪夢――魔を呼ぶ密室」幕間――二階堂黎人 《第二幕》ロバート・エイディー「密室ミステリ概論」鮎川哲也「マーキュリーの靴」高木彬光「クレタ島の花嫁」ジョン・ディクスン・カー「デヴィル・フィッシュの罠」(白須清美訳)二階堂黎人「密室アンソロジーについて」 《第一幕》は正面から密室に挑戦した新本格推理作家の作品を集めています。パロディ、震災後の悲劇、歴史上の人物が謎解きをするなど、バラエティに富んでいます。「まだらの紐、再び」と「正太郎と田舎の事件」は読んだ事がありました。どれも楽しめましたが、一番好きだったのは「正太郎と田舎の事件」です。やっぱり猫の正太郎には愛着があるし、その可愛さにはかないません。「泥具根博士の悪夢――魔を呼ぶ密室」はありえないでしょう、と思いつつも、作者がいかに密室が好きかというのがよくわかる作品でした。《第二幕》の「密室ミステリ概論」では密室ミステリの歴史が語られます。ここに挙げられた作品を全て読んで、密室について研究したくなりました。「マーキュリーの靴」は懐かしい感じがする名作、「クレタ島の花嫁」はヴァン・ダインの贋作となっています。「デヴィル・フィッシュの罠」はラジオ・ドラマのシナリオです。さすがに切れがあります。密室……このそそられる響き。この言葉を見るだけでわくわくしてしまいました。密室殺人は、一見してわかる不可能犯罪。不可能であればるほどスリリングで、謎が解かれた時の嬉しさはひとしおです。その喜びを感じられることがミステリの醍醐味かも知れません。全体に質も量も十分で読みごたえがありました。ミステリ好きなら読んで損はないでしょう。ただし、私が読んだのは上巻だけです。下巻も期待できそうですが、このボリュームですから、読めるのはいつになることか……。 密室殺人大百科(上):二階堂黎人編
2007年01月17日
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GLAYのライブで浮かれたまま、来ていただいた方のところを訪問していたら……「彼氏できました・・・あ?」というタイトル。え?ここはあむあむ108さんの日記のはず。その正体は……何だ、何だ、と好奇心丸出しの私をあざ笑うかのような「地雷バトン」でした。【●地雷バトン●】ルール├見たらやる。←重要らしい├タイトルを【彼氏(彼女)できました】にする。├見た人は今すぐやること。└必ずやること。だそうです。それでは今すぐ答えてみましょう。 ・好きなタイプを外見で答えよう!大人だけど少年っぽさを残した人。マッチョまではいかなくていいけれど、筋肉には魅力を感じます。マイクを持った手、ギターやベースをかきならす腕に見える筋肉がいいです。だめです。今はGLAYのことしか考えられませんw ・年上が好き?正直、年上だからとか、年下だからとか、そんな事自体考えなくなりました。 ・財布はどんなのを使ってますか?しばらく前に誕生祝として夫から貰ったキタムラの財布。小銭がすぐ出しやすいガマ口型。 ・携帯はどんなのを使ってますか?auのA1402S(水色)です。前回のGLAYエキスポの前に、カメラがついていればどれでもいいからと機種変更したもの。 ・携帯ストラップは?透明なキューブの中に天使の羽が入った物が二つ下がっています。横浜アリーナで手に入れたばかりのツアーグッズです♪ ・手帳って持ってますか?こだわりの文房具屋さんで手に入れた手帳。単行本のような仕様で、表紙がほのぼのとした絵にななっています。 ・バッグはどんなのを使ってますか?一番使うのは斜めがけの小さなバッグ。これも夫に貰いました。 ・バッグの主な中身は?財布、鍵、ミニタオル・ティッシュ、口紅、コンパクト、文庫本、携帯、ミント、折りたたみ傘 ・今はいてるパンツの色は?アクセントの置き方で何を指すか変わって来ますよね。なんてね。 ・星に何を願う?明るい未来 ・もしクレヨンに生まれ変わったら、何色がいい?空色。空を描いてもらえたらうれしいような気がします。でも早く減りそう。 ・好きなスポーツは?陸上競技の観戦 ・好きな日2月2日、5月26日、6月8日、10月17日、それに家族の誕生日。ケーキが食べられるから。 ・最後に観た映画は?録画して観た「スクラップ・ヘブン」です。破滅的な映画ですが、オダギリジョーがすごかったです。加瀬亮も良かった。 ・怒ってる時にどうする?黙ります。氷の視線で睨みます。 ・夏か冬どっち?何がどっちかわかりませんが、好きなのなら冬。昔は夏が大好きだったけれど、近頃暑すぎじゃないでしょうか? ・最近泣いたのはいつ? なぜ?良く涙は流しますが、基本的に人前では泣きません。一人お風呂で泣きます。亡くなった人を偲んで、後悔して、結構泣いています。お風呂ならすぐ顔も洗えますからね。 ・ベッドの下に何がある?布団です。絨毯があります。 ・昨夜何した?後片付けをしたのち、娘とライブのことを振り返って盛り上がり、音楽を聴いて、少しだけ息子とゲームをして(戦国無双)、お風呂に入って、日記を書いて、少し本を読んで寝ました。 ・好きな車は?SUV。足元が楽だし、高さがあるので見通しがいいから。 ・好きな花は?高校時代、友人と散歩していた時に良く見かけた「だいこんの花」。もう一つは曲名にもなっている「みやこわすれ」さて、終わりました。ライブの余韻でGLAY色が濃いのはお許しを。ところでこれは強制バトンだそうです。見たら必ず受け取ってくださいね。でも、あなたが「ケッ」と言い放って立ち去っても、決して文句は言わないので安心してくださいw
2007年01月15日
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GLAY ARENA TOUR 2007「 LOVE IS BEAUTIFUL」が13日土曜日からスタートしましたが、その初日、横浜アリーナに行ってきました。詳しいライブレポは他のところで書くことにして、ここではミステリと同じようにネタバレなしにしておきます。今回のツアータイトルは「 LOVE IS BEAUTIFUL」ですが、そのテーマが、曲からも映像からもMCからも伝わってくるライブでした。と、冷静に言っていますが、実はすっかり舞い上がって気が遠くなりそうでした。なぜならば、今回は前から3列目という、一生に一回来るか来ないかという素晴らしい席だったからです。これまでいつも活躍してきた双眼鏡なんて必要ありません、というよりこの距離で双眼鏡で見てたら失礼でしょう。最近は豆粒GLAYさんばかりだったけど、待っていればいいこともあるんですね。2週間ほど前に、今回写真つきでちょっと上等なチケットがファンクラブから送られてきたときから、ずっとドキドキでした。ライブが近づいてくるに連れて、何も手につかない状態。とにかくそういう時は掃除をしていると落ち着くので、前日はエアコンのフィルターまできれいにしました。横浜市民としては一番近いアリーナなんですが、前回ははずれて行けませんでした。結構激戦です。だから本当は行けただけでも感激なのです。それでも、近い席は感激の二乗なのです。そして当日。客電が落ちたときのワクワク感。一瞬にしてGLAY4人が現れたときの興奮。ち、近い!娘と顔を見合わせて喜び、それからの時間の短かった事。素敵でした。歌声も姿も演出もMCも。思い出しても時間の感覚がよくわからないくらいです。でも確かにあの空間は温かく、いつの間にか笑顔になっていました。誰もがそうだったと思います。そして来させてくれた家族に感謝していました。その時だけは夫にも優しくしなくては、と思う現金な私。今月31日に出るアルバムの曲が中心でしたから、途中盛り上がり方がバラバラになり、きょとんとしていた人もいたようで、TERUさんが少しあせって煽るという場面もありました。まったく初めて聴く曲ですから無理もないんですが、そのことにTERUさんが初めて気がついた様子だったのがおかしくて笑ってしまいました。来月、埼玉公演にも行く予定なので、そのときまでにはアルバムを聴き込んで、TERUさんを安心させてあげたいと思います。それぞれいい曲だったので、アルバムも楽しみです。さて、ライブで貰った課題が一つあります。私にとって大きな夢とは何か。年齢が上がるにつれて、なかなか大きな夢を持とうという気持ちはなくなっていました。小さな夢をたくさん集めて大きな夢にすればいいという思いもあるんですが、GLAYの4人に元気を貰って、私も大きな夢を持ちたくなってきました。さてそれは何か。ずっと考えています。答えは近くにありそうです。
2007年01月14日
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今日の作品はミステリではありません。いつも聞いているラジオ番組に本のコーナーがあるのですが、そこで紹介されていたことと、友人に薦められたことで読もうと思いました。 京大5回生の森本は「研究」と称して自分を振った女の子の後を日々つけ回していた。男臭い妄想の世界にどっぷりとつかった彼は、カップルを憎悪する女っ気のない友人たちとクリスマス打倒を目指しておかしな計画を立てるのだが…。 京都大学大学院に在籍する現役の京大生が書いた作品。2003年のファンタジーノベル大賞を受賞しました。ここで語られるのは、男汁あふれる日常記なのだ、と文中にあります。しかも読んだら体臭が濃くなるに違いないんだそうで。それは困るな、と思いながらも読んでみました。まずは独特の文体に引き込まれました。内容は、京大生の男子が主人公で「まなみ号」と名前をつけた自転車を乗り回し、水尾さんという別れた恋人を研究と称して追い回し、恋愛とは無縁の強烈なキャラクターの友人たちとつるみ、クリスマスを憎悪して一騒動起こす、という話です。どこがファンタジー大賞なんだ?と思いますよね。不器用で、汚くて、理屈っぽくて、強がって、「何かしらの点で彼らは根本的に間違っている。なぜなら私が間違っているはずがないからだ。」と言い切る。独りよがりでひねくれています。京大生のイメージが変わりそうです。でも、考えてみれば、青春というものの実体は、本人は真剣なのにはたから見ればおかしくて、かっこ悪くて、相当痛いものではなかったでしょうか?鴨川ではデートする男女が等間隔に川べりに並ぶという「鴨川等間隔の法則」に挑戦するためにわざと男たちで割り込んでみるけれど、逆に寂しさがつのり河原の風に吹かれ立ちすくむのです。本当に馬鹿だなぁ、と思うし、余りにくだらないことばかりするので笑えるのですが、笑いながらもこのくらいの男の子って、みんなこんなものなんじゃないかと親しみを感じました。初めはファンタジーというより、男の妄想であふれた物語だと思っていました。ところが、ちらちらと挟み込まれる、舞台となる京都の町のゆかしい地名や町の風情が意外に美しいのです。さらに、時に登場する叡山電車がファンタジーの世界に連れて行ってくれます。真夜中に京都の街を駆け抜けていく光の箱。その姿は夢のようで強い印象を残します。そして最後まで読んだ時には思いがけずほろっときてしまうのです。はずれかけた仮面の下がちらっと見えたから。強がりは青春の純な心の裏返しでした。強がるなら最後まで強がってほしいとも思うのですが、今の世の中は、硬派としては生きにくいんでしょうね。 太陽の塔 : 森見登美彦………………………………………………………………………………………………………………2006年06月文庫化されました。表紙は全く一緒ですねw(2007年7月14日追記)
2007年01月10日
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『密室の鍵貸します』( 感想 )・『密室に向かって撃て!』( 感想 )に続く烏賊川市(いかがわし)シリーズ・第3弾を読みました。回転寿司チェーンを経営する資産家・豪徳寺豊蔵が殺された。犯行現場は自宅のビニールハウス。そこでは、十年前にも迷宮入りの殺人事件が起こっていた・・・・・・。豊蔵に飼い猫の捜索を依頼されていた探偵・鵜飼杜夫と、過去の事件の捜査にも関わっていた砂川刑事がそれぞれの調査と推理で辿り着いた真相とは!?十年の時を経て繰り返される消失と出現の謎!! すべての猫は、殺人のための装置だったのか?相変わらずの軽いノリが嬉しい。時間を空けながらもこうやって順当に読み続けているのは、やっぱり私はこのユーモア・ミステリが好きなんでしょう。シリーズ初めのうちは、寒いギャグに腹が立ったこともありましたが、ここにきて大分こなれてきた感があります。大家である朱美さんの突っ込みもナイスです!でも、油断するなかれ。ゆるいギャグに酔いしれて(そんな人はいない?)うっかり見過ごしそうですが、笑いの中にも伏線が巧みにはられています。実はこの方の作品はロジカルな本格ミステリなのです。今回は探偵が二組います。鵜飼と砂川警部という二人の探偵役によって謎解きを分担すると言う面白い構成です。 そして表紙からもわかるように猫づくしです。この作品を読んだあとには三毛猫や招き猫についての知識が増えますよ。私が初めて知ることもたくさんありました。その中の、猫に関するある雑学的知識は非常に重要なポイントになっているのですが、そこまでは思い至りませんでしたね~。どこかで聞いたことはあったはずなのに。そして、死体に「なぜみそ汁がかけられていたのか?」、これが私には最大の謎でした。そのわけが、知りたくなりませんか? 完全犯罪に猫は何匹必要か? : 東川 篤哉
2007年01月08日
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夏の終わり、郊外の瀟洒な洋館に将来を約束された青年たちと美貌の娘たちが集まった。ロートレックの作品に彩られ、優雅な数日間のバカンスが始まったかに見えたのだが…。二発の銃声が惨劇の始まりを告げた。一人また一人、美女が殺される。邸内の人間の犯行か、アリバイを持たぬ者は、動機は。推理小説史上初のトリックが読者を迷宮へと誘う。主人公が招かれた館で連続殺人事件が起こったり、屋敷の見取り図もあったり、初めは本格っぽい作りかな、と思わせられます。ところが、途中でたびたび感じるこの違和感は何?その正体がつかめないまま、最後まで読みました。も~、すっかり騙されました。そして、答え合わせまであるのです。ここまで周到に書かれていたとは…、と感心することになるでしょう。初めは新本格らしく見えていましたが、この仕掛けはアンチミステリと言っていいかもしれません。筒井康隆さんの書いたミステリと言えば『富豪刑事』しか知らなかったのですが、みっつ君さんの日記を読んでこの作品のことを知り、是非読まなければと思いました。それは私が昔からロートレックの絵、なかでもポスターが好きだったからです。ロートレックは幼い頃の怪我による障害や父親との確執など、傍から見たら不幸に見えることも冗談の種にして笑い飛ばし、パリの歓楽街に入り浸っては、個性的な絵を幾つも描きました。ユアン・マクレガーとニコール・キッドマン主演の映画「 ムーラン・ルージュ 」にも才気あふれるボヘミアンの一人として登場していましたね。また、彼は料理家としても知られています。確か本もあるはずなので、いつかロートレックが作ったフランス料理を再現してみたいものです。この作品にはロートレックの絵が挿入されていますが、実はそれもトリックの一部。ロートレックのことが好きだったりロートレックについて知っている人ほど作者に騙されるでしょう。素晴らしい仕掛けです。 ロートレック荘事件 : 筒井康隆
2007年01月05日
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箱根駅伝に沸き立つ昨日今日でしたが、時期的に一ヶ月遅れの福岡国際マラソンが描かれた作品を読みました。北京オリンピックの代表が決まる福岡国際マラソン。有力選手、外国招待選手、そして有望視されている新人など各ランナーの思惑が錯綜する。そのなかで実力がありながらペースメーカーとして出場する市川。彼もまたこの福岡にひとつの思いを持っていた。レース途中に、有力選手の死亡事故があったが(それは殺人なのかまた事故なのか。先導する白バイの警官が、その謎に挑戦する)、白熱のレースは続く。モノローグのように、各選手の過去が綴られ、次第に謎が明らかにされていく。勝負はトラックまでわからない。そして最後の直線100メートルの激走がその答えを出した。初めて読む鳥飼否宇さんの作品。出てくる地名は、福岡出身の私にはなじみがある名前ばかり。福岡国際マラソンはいつもテレビ見ていたし、実際に沿道から応援したりもしました。以前は志賀島に続く海の中道を通るコースだったのですが、両側が海ということで風が強いため、最近変更されたようです。作者の鳥飼さんは福岡生まれで九州大学卒です。鳥飼は子供の頃住んでいた家の近くの地名。九大の近くですし、その地名からつけられたペンネームなのでしょうか? と思ったら一気に親しみが増しました。だからと言う訳ではないのでしょうが、私は序盤で作者の目論見がわかってしまいました。すべてまるっとお見通しです。それでも、最後まで面白さがそこなわれることはなく、やはりそうだったという満足感さえありました。『激走 福岡国際マラソン』、まるでドキュメンタリーのようなタイトルですね。この作品は、福岡国際マラソンのレースを舞台としており、スタートからゴールまでを刻々と描いています。その途中に、選手や関係者の様々な思いが交錯して、誰が優勝するのかという興味だけでも十分読ませる内容になっています。もちろん、それだけではありません。ちゃんと仕掛けのあるミステリなのです。臨場感があるので、読んでいるうちにマラソン中継を見ているよう、と言うよりは一緒に走っているかのような気持ちになります。リズムに乗って一気読みすることも可能です。多少都合のいい偶然も幾つかありますが、許される範囲内でしょう。かなりユニークな設定の作品で、大変面白く読むことができました。 激走福岡国際マラソン: 鳥飼否宇
2007年01月03日
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いつからでしょうか、新しい年を迎えても、それほど気持ちが新たにならなくなってしまったのは。子供の頃は大掃除も家族全員でしっかりやっていました。「今年の汚れ今年のうちに」というCMを本気で信じて、きれいにして新年を迎えるのが当然でした。本気で新しい自分になるつもりで、日記に年頭の思いを綴ったものでした。あきらかに今年と去年の間には、目に見えないラインがくっきりと引かれていました。最近は、私にとって新しい年は去年の続きでしかありません。カウントダウンの声がテレビから響き、12時がきても感動もありません。ちょっと空しい。でも、色んなことにしゃかりきにならない分、楽ではあります。大掃除もほどほど、おせちも家族が好きなものだけ、お雑煮も見た目より味優先。季節の行事は大切にしたいけれど、無理はしない。その方針がこういう家風を生んでいるんですね。自分の性格を考えると、これからますます楽なほうへ傾いていく気がします。そこで、せめて今年は目標を立てて、ノートに書いておこうと思いたちました。このブログや、ブログを訪れてくださる方々を大切にすることも、そのうちの一つです。本ももう少し落ち着いてじっくり読みたいと思います。料理の腕も上げたいし、家の中をきれいにしたいし、英語も勉強したいし、もっときれいになりたいし、少しやせたいし、古い友人と連絡も取りたいし、ビーズ、ピアノ、編み物、その他色々あります。欲張りすぎですが、ノートの次のページには夢も記しておきたいと思います。(いつもGLAYさんに夢を持つ事の大切さを教えてもらっていますので。)内容はここでは秘密にしておきます。昨日はお屠蘇とお神酒ですっかりだるくなって一日が終わってしまいました。そこで、この日記、日付だけは1月1日にしておきました。せこいです。私は書く事にすごく時間がかかる方です。コメントのお返事や書き込みが遅れることも多々あると思いますが、なるべく頑張るつもりです。それでも抜けることがあったらすいません、きびしく言ってやってください。年頭からしまらない日記になってしまいましたが、どうぞ今年もよろしくお願いします。
2007年01月01日
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