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上段左より『いっちばん 』畠中恵 病弱な若だんなと妖たちが謎を解くシリーズ第七弾。安定した面白さながら、脇役も活躍します。『逃亡くそたわけ』 絲山秋子 可笑しくも哀しい精神病院からの逃避行。ミステリではありません。福岡の方言が懐かしか!『ロードムービー』 辻村深月 辻村さんらしい、透明な優しさのあるミステリ。関連が気になって『冷たい校舎の時は止まる』を読み直したくなります。『ジェシカが駆け抜けた七年間について』 歌野晶午 衝撃は『葉桜の季節に君を想うということ』ほどではありませんが、また騙されました。『なみだ特捜班におまかせ!』 鯨統一郎 シリーズ2作目。伝説のサイコセラピスト波田煌子が七つの猟奇殺人に挑みます。前作より面白い。中段左より『ぼくらの先生!』 はやみねかおる 退職した小学校の先生が昔をふりかえり、子供たちの謎を解く短編集。聡明な奥さんが素敵です。『プラスマイナスゼロ』 若竹七海 葉崎市シリーズの最新作。ユニークな女子高生トリオが生き生きと活躍する、ユーモア青春ミステリ。『死体にもカバーを』 エレイン・ヴィエッツ ワケありヒロインの転職シリーズ第二弾。前作よりパワーアップ。『死者を起こせ』 フレッド・ヴァルガス それぞれ専門の違う、若い歴史学者3人が魅力的なフランス・ミステリ。『紐と十字架』 イアン・ランキン 一匹狼の刑事ジョン・リーバス警部シリーズの第1作。じっくり読みたい。下段『魔術師』 ジェフリ・ワイルズ・ディーヴァー 四肢麻痺の科学捜査官「リンカーン・ライム」シリーズ5作目。まさに、やめられない面白さ。
2009年01月31日
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<あらすじ>あの街灯を壊してほしい―。誰の何を守るために赤坂老人はあんなことをしたんだろう?恋も仕事もうまくいかなくったって、毎日はすすんでく。フリーター久里子が出会った日常の事件。(「BOOK」データベースより)たったひとつの後悔/パレードがやってくる/ふたつめの月『賢者はベンチで思索する』(感想)の続編となる連作短編集です。久里子の恋愛と成長を中心に描かれたミステリ。前作ではフリーターだった久里子も 晴れて就職し、正社員として頑張っていたつもりなのに、ある日突然 解雇されてしまいます。ところが、リストラだったはずが、実は自分から退職したことになっている と知って驚きます。これが一つ目の話。前作で、久里子といい感じになっていた弓田君は、イタリアに修行に行っています。久しぶりに日本に帰ってきた彼を訪ねると、妹のような存在だという 隣に住む女の子がきていました。これが二つ目の話。そして最後の話は、何かと相談に乗ってもらった赤坂老人が、目の前で轢き逃げにあってしまいます。そして、入院した赤坂から頼まれ事をするのですが……。両親にも弟にも クビになったことを言い出せないまま、毎日会社に行くふりをして 時間をつぶし、内心うつうつと暮らしているところなど、久里子は 前作からあまり変わっていません。すぐにクヨクヨするし、ウジウジするし、「しっかりしなさいよ!」と活を入れたくなります。何でこんなにイライラするのか、と考えてみたら、それは 自分にも似ているところがあるからなのですね。特に女性には 共感する部分が多いと思います。わかってはいても、次の1歩が踏み出せない時というのが、あるものです。冴えない毎日を変えるためには、自分で何とかするしかない とわかっていても、誰かの言葉が支えになることもあります。そっと背中を押してくれるような 赤坂老人の言葉が 心に沁みました。ふたつめの月
2009年01月30日
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<あらすじ>ファミリーレストラン「ロンド」を舞台に展開する謎の事件。不可思議な老人は 21歳の女の子の人生にとって、とてもたいせつなものを与えてくれた。それは常識によらず、人を信じる力。犬と老人と21歳の女の子が挑むミステリー。(「BOOK」データベースより)ファミレスの老人は公園で賢者になる/ありがたくない神様/その人の背負ったもの21歳の久里子は、家の近くにあるファミリーレストラン「ロンド」でアルバイトをしています。「ロンド」には、店があまり混んでいない時間帯に、いつも同じ席に座る 国枝老人がいます。彼は 少し痴呆の症状が出ているようです。ところが、彼は公園のベンチで出会ったときだけ賢者になって、久里子の身の回りで起きる謎を解く手伝いをするのです。三つの事件は、日常の謎から、いつしか大きな謎へとつながっていきます。服飾の専門学校に通ったものの、希望の会社に就職できないで フリーターをしていること、引きこもり状態の弟のこと。久里子が ちょっとしたきっかけで不安になったり、自分だけが取り残されているような焦りを感じる気持ちが、きめ細かく描かれているので、思わず「わかる、わかる。」とうなずいていました。生きるのがへたな人の心も、少しだけふわっと軽くしてくれるような作品です。「そう、悪いことより、いいことの方がたくさん起こる。それに、こう考えておきなさい。いいことが起こっても、次に悪いことが起こるとは限らない。反対に悪いことが起これば、次はいいことが起こるんだ、とね」賢者はベンチで思索する
2009年01月28日
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【あらすじ】定年退職をむかえた元・小学校の先生が、子どもたちとの日々を 小さな謎をひそませながら、奥さんに語ります。謎がとけたとき、幸せな子ども時代がよみがえる―。小学校を舞台に、先生と子どもたちのきらめくような夏をとじこめた、はやみねかおる最新ミステリ短編集。(「BOOK」データベースより)消えた靴/スイカ泥棒と花火/先生には見えないこと/肝だめしの夜/給食、好きですか退職して時間ができた先生は、奥さんに在職時代の出来事を少しずつ話し始めます。すると、話の中に隠された謎たちを、奥さんは聞いただけで解いてしまうのです。現役の頃は 仕事に没頭するあまり、学校でのできごとを奥さんに話すことも なかったというのに、奥さんはちゃんと 先生のことを見ていたのですね。ちょっと見方を変えるだけで、全然違う意味を持つものが、たくさんあります。奥さんのおかげで謎が解けたことは 嬉しいけれど、気づいてあげられなかったことを後悔する先生。でも、後悔しているだけではないところが いいですね。はやみねさんは 先生をしておられただけに、子供たちの姿が生き生きと浮かんできます。読後感もよく、優しさがじんわりと沁みてくる話でした。これは児童書ですが、縁側に日差しが注ぐような温かさを、大人にも味わっていただきたいと思いました。ぼくらの先生! : はやみねかおる
2009年01月26日
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<あらすじ>ぼく花山仁は 迷宮入り事件を捜査する特捜班に配属された。憧れの刑事になれたと喜んだのも束の間、他のメンバーを知って愕然とする。囮捜査で左遷された前泊ナナ、定年間近の久保主任…。要は 警視庁のお荷物軍団なのだ。極めつけは 波田煌子とかいう犯罪心理分析官。野暮な容姿と惚けた言動。プロファイルはおろか 心理学についての知識さえ覚束ない。「エレベーターガール生首ゴロリ事件」「プロ野球スモール人形殺人事件」など、立ちはだかる七つの難事件を ぼくらは解決できるのか。(「BOOK」データベースより) 涙の赤い薔薇/涙の冷蔵庫殺人/涙の海岸物語/涙のエレベーターガール/涙の少女人形/涙のクニタチーゼ/涙のサヨナラホームラン『なみだ研究所へようこそ!』 に次ぐ、サイコセラピスト探偵・波田煌子シリーズの第二弾です。どう見ても 10代後半くらいにしか見えない容姿で、服装も野暮ったいという波田煌子(なみだきらこ)ですが、彼女は心理学についての知識も資格もないのに、結局は患者の悩みを解決しては 涙を流す、という伝説のセラピストでした。今作では、警察の特捜班にスカウトされ、迷宮入りした事件の解決に尽力します。これは 読者が事件を推理することができる本格推理では、まったくありません。ひらめきから導き出した推理が、なぜか的中するだけです。実は前作を読んだとき、あまりのこじつけに、ちょっと腹が立つこともありました。波田煌子にも 好感を抱いていなかったのですが、今回は 彼女を嫌ってやめさせようと画策するエリート警視にも臆することなく、天然ぶりを発揮する姿に、つい応援したくなりました。全てが えげつない猟奇殺人事件なのですが、波田さんのおとぼけのおかげで、軽く楽しく読むことができます。次第に特捜班のメンバーに馴染んでいったのは、このおかげではないか と思える、彼女がミーティングのたびに用意するお茶とお茶菓子が、とても美味しそうでした。さて、波田さんの次の転職先はどこでしょう?過去の秘密も少し明かされ、それがどう進展するのか気になります。3作目は『なみだ学習塾をよろしく!』です。転職先、わかりましたね。なみだ特捜班におまかせ!
2009年01月23日
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昨日、感想を書いた『ギブソン』のタイトル名であるカクテルの作り方です。カクテル・ギブソンのレシピ<材料>・ドライ・ジン 50ml・ドライ・ベルモット 10ml・パールオニオン<作り方>1) ステアして、カクテル・グラスに注ぐ。2) カクテルピンにさしたパールオニオンをグラスに沈める。家ではよく、ソルティードッグとマティーニを作ります。ギブソンはマティーニと同じ成分ですが、マティーニではオリーブ、ギブソンではパールオニオンを使うようです。ギブソンの方が辛口だと書いてあるサイトもありました。19世紀末、人気イラストレーターのチャールズ・ダナ・ギブソンが、NYのプレイヤーズ・クラブで愛飲したことからこの名がついたといわれています。もう1つの説は、禁酒主義のアメリカ大使ギブソンが、パーティーの際に水の入ったグラスにパールオニオンを入れて、カクテルを飲んでいるふりをしたことから、ギブソンとついたというものです。お酒の飲めない人が、ウーロン茶を飲みながら盛り上がるのに似ているでしょうか?だいぶ違いますねwレシピなどの情報は、主にサントリー株式会社のウェブサイト http://www.suntory.co.jp/ を参考にしました。トップページ → 知る・楽しむ → カクテルレシピ から、400種類のカクテルレシピを検索することができます。シェイクするのは難しくても、ステア(かき混ぜる)のならば家庭でも簡単にできます。たまには家カクテルもいいですよ。
2009年01月22日
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<あらすじ>果たして 彼が向かったのは右の道か、左の道か、それとも正面の道か?八月二日午前六時、待ち合わせの場所に高城秀政は現れず、そのまま失踪してしまった。敬愛する上司の行方を追う日下部の前に 次々現れる、奇矯な人びとと不可思議な事実。町内に出没する謎の消防車、血痕を残して消えた老人、生き別れの娘、正体不明の脅迫者。それぞれがパズルのピースのように結びつき始めても、杳として知れない高城の行方。大量のレッド・ヘリングに翻弄されながら、遂に日下部が直面した驚愕の真実とは?『ゲッベルスの贈り物』『六色金神殺人事件』の鬼才が 四年の沈黙を破って放つ、待望の新作長編。(「BOOK」データベースより)藤岡 真(ふじおか しん)さん、初めて読む作家さんです。これまで出された作品が長編4作、超寡作ですね。ある朝 日下部は、ゴルフ場へ一緒に行くために、上司を家の近くまで迎えに行きます。ところが、上司の高城は 待ち合わせた時間より30分早く家を出たまま、姿を消してしまいます。警察はあてにならないと、敬愛する上司を粘り強く探す日下部ですが、調べれば調べるほどに、怪しい手がかりがでてきます。謎が謎を呼ぶ、というのはまさにこのこと。消えた消防車、ストーカー、ピストルのような破裂音、車引きのおじいさん、血痕。怪しい手がかりのオンパレード。どうなるのか知りたいばかりに、先へ先へと読み進めました。後味はよくありませんが、最後には大量の伏線はすべて終息しますし、驚かされます。タイトルのギブソンはギターではなくカクテルの名前です。ギブソン :藤岡真
2009年01月21日
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楽天ブックスで、バーゲンブックを発見しました。パズル系の4冊には興味をひかれます。 左から、 脳がみるみる活性化する爽快ナンプレ 525円(税込)→割引価格 263円(税込) もっと右脳を鍛える大人のパズル 650円(税込)→割引価格326円(税込) もっと左脳を鍛える大人のパズル 650円(税込)→割引価格326円(税込) 漢字カナジグザグワーズ-ニコニコパズルシリーズ 578円(税込)→割引価格289円(税込)通常価格の半額ですからね~。そそられます。ただし、バーゲンブックには、下のように特別な決まりがあります。【バーゲン本に関して注意点】 バーゲン本には非再販本であることを明記するため朱赤で(B)の捺印、シール貼付、罫線引き等の処理がされております。また商品の性質上、カバーなどに汚損等がある場合もございます。商品の交換ならびに返品は承りかねますので、あらかじめご了承の上お買い求めください。つまり、返品、交換できない。古本として売ることができない。汚れがある場合もある、ということですね。 脳の活性化のために買うべきか? ついつい熱中して、時間の無駄づかいになるのでやめた方がいいか、迷っています。そのほかにも色々な本がバーゲン価格になっていました。→こちらのページです
2009年01月20日
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<あらすじ>同一書籍に四件の取り寄せ依頼。ところが連絡を入れると、四人が四人ともそんな注文はした覚えがないと…。「ファンの正体を見破れる店員のいる店でサイン会を開きたい」―若手ミステリ作家のちょっと変わった要望に、名乗りを上げた成風堂だが…。駅ビル内の書店・成風堂を舞台に、しっかりものの書店員・杏子と、勘の鋭いアルバイト・多絵のコンビが、書店に持ち込まれる様々な謎に取り組んでいく。短編五本を収録した本格書店ミステリ、好評シリーズ第三弾。(「BOOK」データベースより)『配達赤ずきん』(感想)、『晩夏に捧ぐ』(感想)に続く、成風堂書店事件メモシリーズの第三弾です。杏子と多絵の名コンビが活躍するシリーズですが、その他のスタッフのキャラクターも立ってきて、ますます面白くなりました。二作目の『晩夏に捧ぐ』は出張編ということで、二人は信州に出かけて行き、老舗書店で起きた幽霊騒ぎを解決しました。今回はまた成風堂に戻り、書店で起こる謎を解く 連作短編集になっています。取り寄せトラップ/君と語る永遠/バイト金森くんの告白/サイン会はいかが?/ヤギさんの忘れものほのぼのする話やヒヤッとする話に、ジーンとくる話もありました。「取り寄せ」や「付録」についての裏話もあって、書店員さんの苦労も知ることができます。家の近くの駅ビルの書店で働く店員さんにも、苦労があるのでしょうね。よく行くわりには ちっとも買わずに立ち読みばかりしていて、申し訳ないですw今回、「成風堂通信vol24.」という特別付録も見逃せません。KとFによる対談や、成風堂のタイムテーブル、成風堂のアルバイト募集のお知らせ、マンガや、エッセイまで載っていて楽しいものになっています。ミステリとしてはやや強引な推理も見受けられましたが、書店がらみの謎というのは、とにかく魅力的。本好き、書店好きにはたまらないシリーズです。サイン会はいかが?:大崎梢
2009年01月19日
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<あらすじ>過剰追跡が原因で犯人の少年を死なせてしまった元刑事の須賀原。そんな彼が働くレンタルビデオ店に、奇妙な少年がやって来た。『シックス・センス』のDVDを見つめながら、ただ涙を流しているのだ。しかも毎日…。心に傷を負う元刑事と、“死者”が見える少年が、霊にまつわる事件を解決していくハートウォーミングミステリー。(出版社より)作者は「日明恩」と書いて「たちもりめぐみ」と読みます。女性です。2002年、『それでも、警官は微笑う』で第25回メフィスト賞を受賞しデビューされました。その他の作品は『そして、警官は奔る』、『鎮火報、『埋み火』。全部読みました。好きな作家さんなのですが、寡作ですね。今度の作品は、これまでのような刑事ものでも、消防士の話でもありません。ミステリーといういよりは、ゴーストストーリーといった方がいいかもしれません。とうりゃんせ/秋の桜/氷室の館/自惚れ鏡/サッド・バケイションズ・エンド誰にも 後悔することはあると思います。特に、亡くなった人への思いは、取り返しがつかないだけに つらいものですが、死者も 思いを残しているかもしれないのです。死者の姿が見える少年、明生と、心に傷を負う元刑事・須賀原は、死者の思いを汲み取り、何とかして 成仏させようとします。互いを思いやる死者と生者の優しさには 何度も泣かされました。時には毒にあてられることもありましたが……。主人公二人の心の闇は、とても深く重いのですが、死者たちとの出会いと別れを繰り返すうちに、一筋の光が差してきます。ちょっとほっとしました。ギフト :日明恩
2009年01月16日
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<あらすじ>犯人当て小説から近未来小説、敬愛する作家へのオマージュから本格パズラー、そして官能的な物語まで。目眩くアリス・ワールドのカオス!有栖川有栖の魅力を余すところなく満載した最新傑作作品集。(「BOOK」データベースより)ガラスの檻の殺人/壁抜け男の謎/下り「あさかぜ」/キンダイチ先生の推理/彼方にて/ミタテサツジン/天国と地獄/ざっくらばん/屈辱のかたち/猛虎館の惨劇/Cの妄想/迷宮書房/怪物画趣味/ジージーとの日々/震度四の秘密/恋人『ジュリエットの悲鳴』以来のノン・シリーズ短編集。十年間に溜まったノンシリーズものの短編・掌編をまとめた作品。すでにアンソロジーで読んだ作品もありました。ジャンルはごちゃまぜです。犯人あてに挑戦することができる作品も、SFもファンタジーもあります。短編というよりショートショートのように短い作品もあります。横溝正史や鮎川哲也などへのオマージュは、元の作品も読みたくなりました。官能小説もあるということで、心配しましたが(何を?w)、センチメンタル具合が有栖川さんらしくて一安心。とにかくバラエティに富んでいます。有栖川さんの引き出しの多さには感心しました。けれども、ミステリ好きで、学生アリスシリーズの大ファンの私としては、これが学生アリスシリーズのミステリ短編集ならば、もっと嬉しいのに……。そう言いながらも、実はSFっぽい「ジージーとの日々」に、一番グッときたのでしたw壁抜け男の謎 :有栖川有栖
2009年01月14日
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夫は東京で仕事をしているので、美味しい店を知る機会は多いらしく、休みの日にはたまに、その中のどこかへ連れて行ってくれることがあります。今回は 日本橋に「牛タン麦とろ定食」を食べに行きました。「味 太助」というお店ですが、牛タンも、テールスープも、旨煮も、麦とろも、唐辛子の味噌漬けも、美味しくて感動!!本店があるという仙台に行ってみたくなりました。牛タンの本場ですよねw仙台といえば、伊坂幸太郎さんが住んでおられるし、作品の舞台にもなっていますね。伊坂さんの作品に出てくる場所を訪ねる 仙台の旅、というのも楽しそうです。でもまずは、すべての作品を読んでからにします。その伊坂さんですが、『ゴールデンスランバー』が第139回直木賞の選考対象となることを 辞退していた、と知りました。今年の4月頃のことだそうです。『文学賞メッタ斬り!』(感想)を読んで以来、直木賞に対する見方は変わったものの、それでも、好きな作家さんが直木賞をとったら、嬉しい気持ちになります。ネットのニュースを検索したら、伊坂さんは新潮社の担当編集者を通じ、「直木賞は他の賞に比べ影響が大きく、候補になると おだやかな気持ちで執筆できなくなる」と説明されたとのこと。これまで何度も候補に選ばれてきた伊坂さん、色々と大変な目にあわれたのでしょうか。今回取ってしまえば 二度と悩まされずに済んだのに、とついつい思ってしまいますが、賞より書くことを優先されたことは、読者にとっては 有難いことなのですね。ところで先日、 第140回芥川賞、直木賞の候補作 が発表されました。(選考会は15日)そして、直木賞候補の中に道尾秀介さんの 『カラスの親指』があるのを見つけました。道尾さんを応援している者としては、やっぱり嬉しいものです。
2009年01月12日
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<あらすじ>西洋館を舞台に 次々と起こる惨劇…巨大「牢獄」から生きて脱出できるのか?本州最南端の半島沖の小島に建つ、巨大な西洋館。所有者の莫大な財産の後継者を選ぶべく、五組十人の男女が集められた― 後継者決定の条件は、巨大ダイヤを館から発見すること。期限は十日。外部との接触を絶たれた極限状態のなか、謎に満ちた宝探しが始まる。二日目の朝、浴室に参加者の一人が吊るされていた。退路のない館内での殺人に震撼する面々。犯人の影も見えぬまま、その翌朝にまたしても、首を切断された死体が発見される…。(「BOOK」データベースより)作者によると、この作品は「ゴシック・ロマンス」を目指して書かれたらしいです。「ゴシック・ロマンス」とは、十八世紀イギリスで生まれたもので、ミステリー、ホラー、伝奇、冒険、恋愛など、現代のエンターテイメント小説の要素が ことごとく含まれているとのこと。どんなものだろうか、とワクワクしました。ところが、孤島に建つ巨大な西洋館。閉じ込められた五組十人の男女。10日間のうちに、隠された巨大なダイヤモンドを探し出した者が、財産を相続するというゲーム。起こる惨劇。となると、本格ミステリの要素がバリバリなんですね。ついつい本格ミステリのつもりで読んでしまったので、全てにはっきりと片がつくわけではないことがもどかしく……。けれども、さらにもどかしかったのは、舞台となる とんでもない西洋館の作りがちっとも理解できなかったこと。想像力が足りませんでした。あり得ない世界に連れて行ってくれたし、幻想的な雰囲気を味わうことができたものの、思っていたよりも話はあっさり進んでいきました。できれば、「ゴシック・ロマンス」というものは 重厚であってほしいと思っていました。その方が物語の世界がもっと美しくなるような気がするから。あさはかな考えかもしれませんが……。すべてのものをひとつの夜が待つ :篠田真由美
2009年01月09日
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<あらすじ>柴山幸太は神戸でフレンチスタイルのビストロを営む 新進気鋭の料理人。彼は、妻の友人と木下貴史との結婚披露宴に出席し、貴史の祖父である中島という老人と知り合いになる。その中島は 人間離れした味覚を持つ 有名な料理評論家であった。披露宴での会話を通じて、幸太は中島に料理人としてのセンスを認められ、その結果、中島が幸太のビストロを訪問することになる。一方、幸太が中島と知り合った翌日、神戸ポートタワーで一人の男性の刺殺体が発見された。捜査に乗り出した兵庫県警捜査第一課の青山は、木下貴史の父・義明が営む会社に被害者が勤務していたことをつかむ。さらには 義明も失踪していることを知り…。『このミステリーがすごい!』大賞 第6回2008年大賞受賞作。(「BOOK」データベースより)タイトルだけで興味をひかれ、読みたくなった作品。第6回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作です。過去の受賞作には『四日間の奇蹟』(浅倉卓弥)や『チーム・バチスタの栄光』 (海堂尊)があります。この作品は、一言で言えば、「美食ミステリー」ということになるのでしょうが、ミステリーとしての仕掛けや真相は、結構たやすくわかってしまいます。ただ、作者が元料理人だけに、美食に関する記述が素晴らしいです。それはもう、うっとりするくらいに……。才能ある若きシェフである主人公が メニューを組み立ててフレンチを作るシーン、美食談義を繰り広げるシーン、ある天才シェフのコース料理を食べるシーン。とにかく 美食に関する部分の描き方が秀逸なので、すぐにでも美味しいフレンチが食べたくなります。ところが ところが、だんだんと雲行きがあやしくなっていきます。ネタばれになるといけないので、あまり言えませんが、最後の最後が……とっても可愛い表紙なのに~。ちょっとショックを受けました。食欲もなくすくらいに。できれば この後味は欲しくなかった。先月、2作目の『蜜蜂のデザート』が出ました。食欲を取り戻せるかどうかを確かめるために、そのうち読んでみたいと思います。禁断のパンダ :拓未司
2009年01月07日
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摩訶不思議な妖怪に守られながら、今日も元気に(?)寝込んでいる日本橋大店の若だんな・一太郎に持ち込まれるは、訳ありの頼み事やらお江戸を騒がす難事件。お馴染みの妖がオールキャストで活躍する「いっちばん」、厚化粧のお雛ちゃんの素顔が明らかになる「ひなのちよがみ」の他三編を収録。大人気「しゃばけ」シリーズ第七弾。 (「BOOK」データベースより)いっちばん/いっぷく/天狗の使い魔/餡子は甘いか/ひなのちよがみ七作目でも、相変わらず病弱で、すぐ寝込んでばかりいる若旦那に、今日も難事件が持ち込まれます。前作が、やや寂しげな終わり方だったので案じていましたが、今回は前向きで(?)若旦那も少しずつ成長しています。表題作の「いっちばん」は、若旦那への贈り物を競う妖たちを微笑ましく思いました。プレゼントは、金額よりも、品物よりも、相手を思いやり、喜ばせようという気持ちが嬉しいんですよね。じ~んときたのが、幼馴染の和菓子職人である栄吉の話「餡子は甘いか」でした。頑張ったからといって、うまくいくとは限らないのが現実ですが、それでも続けることをあきらめない栄吉を応援したくなりました。(表紙の栄吉がかっこいいです。)安定感がでてきたこのシリーズ。鳴家は「きゅわ~ん」とかわいいし、温かい雰囲気に癒されるし、これからも長く続いてほしいものです。いっちばん :畠中恵
2009年01月06日
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同期の女の子を呼んで開いた週末の鍋パーティー。みんなを送り出した翌朝、部屋には、女物の靴が一足。代わりにサンダルがなくなっていた!―週明け出社しても、その間違いを言ってこないのはなぜ?(「ガラスの靴」)。10のwhy?本格の旗手の新たなたくらみ。(「BOOK」データベースより)金の携帯 銀の携帯/ガラスの靴/最も大きな掌/可食性手紙/賢者の贈り物/玉手箱/泡となって消える前に/経文を書く/最後のひと目盛り/木に登る殺人は起こりません。身近な謎を解く短編集です。10編の話は、誰もが知っている童話や 昔話をもとにしたもので、表題作のようにO・ヘンリーの短編をモチーフとしたものもあります。また、必ず磯風さんという美女がかかわってくる という共通点があるのです。ただ、読み進めるうちに磯風さんが すべて同一人物なのかどうか わからなくなってきます。それに、結末がわからない話も一つあって、不思議感が漂います。気になってしょうがないので、できたら結末は はっきりさせてほしかったと思いますw投げかけられた謎に対して、一人で妄想推理を繰り広げたり、仲間とワイワイガヤガヤ意見交換しながら真相を導き出したり。いや~、さすがに石持さん、理詰めでこれでもか、というくらい 考えに考えてくれます。本格エッセンスがたっぷりで、「あ~でもないこ~でもない系」のミステリが好きな私には、とても楽しめました。中でも、温かくロマンチックな話があって、それが一番気に入りました。読みやすい作品です。ハッピーエンドばかりではないけれど 読後感は爽やかでしたよ。賢者の贈り物 :石持浅海
2009年01月03日
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初詣に行った近所の神社明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願い致します。GLAYと一緒にカウントダウンして年が明けました。最高です。とはいっても、テレビの生中継です。年末にはファンクラブ限定ツアーがあったのですが、私も娘もあっさりはずれてしまいました。やや落ち込んでいたところに生中継の情報が!!♪ただ、室内で座って盛り上がるのには、ちょっと無理がありましたw(周りに人がいないと、何だか恥ずかしいものです。)幸先が良かったので、この勢いで良い年になれば、と思います。今年はもっと、ミステリを楽しむことで人生の幅も広げたいです。そして、皆様のところにもどんどん訪問して、おすすめの作品も読みたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
2009年01月01日
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