ミステリの部屋

ミステリの部屋

2010年01月20日
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犯人は 館に集った癖のあるミステリ作家たちの中にいるのか、それとも双子の…?
最強にして最凶の美少年双子ミステリ。
第37回メフィスト賞受賞作。
内容(「BOOK」データベースより)


この作品で思い出すのは「蛸」。
作中に登場するのはもちろんですが、表紙のインパクトもなかなかです。

面白ければ何でもあり、のメフィスト賞らしい作品。

まず、登場するのは17歳の双子の美少年です。

兄の美樹(よしき)は死神体質なので、彼の周りでは常に殺人事件が起きます。弟の真樹(まさき)は探偵体質、自称天才少年探偵だそうです。

そんな双子の護衛兼お目付け役をまかされたのが、刑事の高槻。彼がこの物語の語り手でもあります。

彼らは、ミステリ作家が所有する孤島の館に招かれます。

双子、美少年、探偵、刑事、孤島、館、これだけそろえば、殺人事件が起きないわけがありません。

あくまで本格ミステリの作法にのっとって、事件を解決しようとするミステリ作家たちに対する双子たち、という構図も面白いのですが、それだけでは終わりません。



さて、この館には、モナコ水槽という何やらすごいものがあります。
それが目的で館を訪れることを決めたというくらい、美樹は大の魚マニアなのですが、彼が語る蘊蓄も同じくらいすごいです。
そこらへんは、作者の趣味が反映されているようです。

また、浦沢直樹さんとナウシカに関するネタも、幾つかでてきます。

本格ミステリマニアで、魚マニアで、浦沢直樹作品とナウシカが好きな人には、最高に楽しめるに違いありませんw

ここで、本の裏表紙に書かれている、有栖川有栖さんによる推薦の言葉を紹介します。

「何が作者をそうさせるのか、黒光りする拳銃を片手に、本格ミステリを打ち倒そうとする生意気な新人が現れた。われらのパラダイス、絶体絶命のピンチ。だが、しかし――その拳銃にこめられているのは、本格ミステリという弾丸だった。また新たな危機が本格ミステリを襲い、冒険の果てに、道が拓ける。」


私は、今回、キャラクターの雰囲気にあまりなじめなかったのですが、生意気な双子たちを好きになれるかどうか、このシリーズをもう少し読んでみたいと思いました。
5作目まで出ているようです。
みんな魚系の表紙ですねw











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最終更新日  2010年01月20日 21時59分31秒
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