学校で教えて欲しかった、こんな英文法!

学校で教えて欲しかった、こんな英文法!

2008年01月06日
XML
カテゴリ: 名詞・冠詞
明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。<(_ _)>
Day 38 :2008年第1回目のもサミト君スマイルの英語の宿題を覗いてみましょう。

問題:次の文に不自然な箇所があれば訂正しなさい。

This is a map that I borrowed from Matt.

サミト君はこの問題を見たとき、学校で習った「修飾語(関係詞節など)で限定された名詞には the がつく」といった規則を思い出し a map a が不自然だと考えました。皆さんも a map が不自然だと思いましたか?

実は、今回の問題文にはどこも不自然な箇所はありません。ごく自然な文章です。

日本語には冠詞に相当するものがないので、冠詞の使い方は日本語を母語とする英語学習者を最も悩ませる文法規則の1つでしょう。しかし、いくら冠詞が難しくても、適当に a the を付けていては、英語は上達しません。なぜならば、不定冠詞( a/an )と定冠詞( the )が伝える情報には重要な相違点があるからです。

確かに日本の学校では「一度出てきた名詞には the the がつく」といった教え方をします。これは決して間違いではありませんが、どちらかと言えば、後付けのような解釈です。実際には次のような2文も可能です。

[1] This is the map that I borrowed from Matt.  (マットから借りた地図)
[2] This is a map that I borrowed from Matt.   (マットから借りた地図)

the map が特定されたもので、[2] はその名詞 a map が特定されていない例です。 どちらも正しい英文です 。先に言及したように、日本語には冠詞に相当するものがないので、訳文はどうしても同じような訳になってしまいますが、ここで重要なことは伝えようとしている情報が the a では違うということです。ではまず冠詞の基本用法を整理しましょう。

*不定冠詞 a/an と定冠詞 the の基本用法

a/an は初めて話題にのぼる人または物を聞き手(読み手)が、その表わしている人または物を 特定できない 話し手(書き手)が判断 したときに用いられます。それに対して、 the を使う時は、ある名詞が何を指しているか自動的に 聞き手(読み手)が特定できる 話し手(書き手)が判断 したときです。重要なことは「相手が名詞を特定できる」という話し手(書き手)側の意識です。

例えば私が I had an apple this morning. と言ったとしましょう。聞き手のあなたは、私が今朝食べたリンゴを特定できますか?どの店で買った、何産のリンゴか分かりますか? 分かりませんね。だから、話し手の私は、聞き手の皆さんがリンゴを特定できないと判断し、 an apple を用いるのです。では次にあなたが昨日りんご狩りで収穫してきたリンゴを1個私にくれたと仮定します。翌日、私はあなたに会い、次のように言いました。

I ate the apple this morning. It was very delicious. Thank you.

聞き手のあなたはこのリンゴがどのリンゴか特定できますか?できますね。そうです、昨日あなたが私にくれたリンゴです。このように聞き手が話題になっている人や物を特定できると話し手が判断したときに定冠詞 the を用いるのです。

では、もう一度関係詞節によって限定された前述の例文を同じ角度から考えてみましょう。

[1] This is the map that I borrowed from Matt.  
[2] This is a map that I borrowed from Matt.  

[1] the mapは「聞き手にその名詞が特定できる」という話し手の判断に基づいて使われるのだから、聞き手には「(話し手が他にも地図を持っているにせよ、持っていないにせよ)話し手がマットから借りたのはこの地図だけだ」と特定することができるのです。つまり、
マットから借りた地図はこれ一枚

一方 [2] の a map は「聞き手にその名詞が特定できない」という話し手の判断に基づいて使われているのだから、聞き手は「話し手がマットからこれ以外にも地図を借りたのだな」つまり、 マットから借りた地図が他にも存在する ことを前提と考えるのです。

名詞が関係詞節などによって修飾されていようが、 最終的な決定は修飾(関係詞節)の有無ではなく、聞き手にその名詞が自動的に特定できるかどうかという話し手の判断 です。

やはり冠詞も英語脳を構築する必要があります。そしてこの英語脳を作るにはたくさんの練習量が必要です。冠詞a/theのポイントが理解できたら、あとは「習うより慣れよ」です。ウィンク

ではまた、

皆さんの学習のお役に立ったでしょうか?
よろしければクリックして下さいませ 人気blogランキングに
皆さんの優しいご協力をお願いします<(^^)


この英語学習に関連したメルマガも発行しています。かなりマジな英語学習メルマガです。英語に自信のあるかた、または英語をより深く学習してみたいかたは是非登録して問題を解いてみて下さい。
登録はこちら: Yahoo!メルマガ - そこが知りたい、英文法!日本人が繰り返す間違い!

TOEICなど他の英語ブログも書いています。是非チェックしてみて下さい。
英語学習ブログ  英語克服の秘訣!
TOEICブログ  TOEIC裏技先生
日記ブログ  Life in Vancouver





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2018年07月18日 02時34分17秒
コメント(10) | コメントを書く
[名詞・冠詞] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


教えて下さい!  
KEITA さん
またまた疑問ができました!
「There is little hope of his success.」(彼の成功の望みはほとんどない。)という文で、なぜhopeが不可算名詞になっているのか疑問を持ちました。「彼の成功の望み」というのは具体的にイメージできるような感じもしますし、辞書で調べてみてもやはり可算、不可算両方があり、この場合でなぜ不可算になっているのがよく分かりません。 教えて下さい! (2008年01月06日 17時44分53秒)

theかaか  
聞き手の立場に立って使い分けるということ、初めて知りました。今までけっこう教材を見てきましたが、ここまでかみくだいての解説に出会ったことはありません。メルマガも登録させていただきました。 (2008年01月09日 00時01分52秒)

KEITAさん  
samito07  さん
確かにKEITAさんの言う通り、「彼の成功の望み」というのは具体的にイメージできそうですよね。今回のようなlittleを用いた準否定文では具体的なイメージを描きにくいので肯定文で考えてみましょう。

次の2文はどちらも可能です:

(1) There is hope for his success.
(2) There is a hope for his success.

日本語に訳しても違いはわかりませんが、どちらも「彼が成功する見込みはある」と言うような訳になります。

(1)は不可算のhopeを用いています。つまり、漠然とした具体的なイメージを描けない「見込み」や「望み」を表わしているのです。

しかし、(2)のように可算のa hopeを用いることももちろん可能です。具体的なイメージを描くことができる「見込み」や「望み」であればよいのです。例えば、彼の事業は資金繰りさえ上手くいけば成功すると想定しましょう。現在、運転資金がなくなってきて、このままでは事業が継続できない。銀行ももう融資をしてくれない。しかし、融資をしてくれるかどうかはまだわからないが、彼の父親が融資をしてくれるかも知れないという設定ならば、具体的なイメージを描けますよね。ただしこの場合はどちらかというと父親という具体的な人物像になってしまいますよね。「望み=父親」というようなイメージです。

ある名詞を可算で用いるか、不可算で用いるかは、あくまでも話し手が決めることです。今回の質問の文「There is little hope of his success.」(彼の成功の望みはほとんどない)も、話し手の頭の中では具体的なイメージのない、漠然とした「望み」なのです。
(2008年01月09日 05時20分50秒)

メイストームさん  
samito07  さん
メルマガ登録ありがとうございます。結構マニアック的なメルマガですが、メイストームさんの学習のお役に立てれば幸いです。簡単そうですが、問題は英語の上級者でも間違える問題ばかりです。

私が提唱している英文法は日本の学校英語では軽く流されてしまうような項目なのです。これは日本の英語教育を否定しているのではなく、日本の英語教育は受験に合わせた英語教育カリキュラムだからしょうがないのですよね。

日本の学習者やバンクーバーにくる留学生たちに英語を教えてわかってきたのが、英語の本質的な部分を教わっていないということです。そして本質的な部分は日本語を介してもよくわからないので、ある意味難しいのですが、コミュニケーションとしての英語を身につけるには必須なのです。

しかし、要はコツみたいなもので、一旦理解できれば、さほど使いこなすことが難しいものでもありません。これは私がよく言う英語脳、つまり英語式発想が構築されれば、難しくないものなのです。是非、これをきっかけに英語脳を構築してください。

(2008年01月09日 07時07分17秒)

ありがとうございます!  
KEITA さん
いつもながら分かりやすい説明ありがとうございます。
僕の考えも間違っていなかったんですね。
しかし、「望み」とか「見込み」というのはそれの対象にになっているものが必ずないでしょうか?「彼に成功の望みはない」と言った人もそれが何に対する望みなのかはっきりしているのではないでしょうか?「There is little hope of his success.」この文を言った人も彼が何に対する望みがほとんどないなのかはっきりしていると思うんです。

もう一つ教えて欲しいことがあります!
「これは漠然としたものなのか、具体的なものなのか」の判断の仕方です。
例えば以前教えて頂いた「Where there is a will, there is a way.」の文でいうとこの文で「will」は漠然としたものなのか、それとも具体的なものなのかという判断です。個々の意志のことを言っているならなら可算であることに納得はいくのですが、説明されるまでは漠然とした意志のように感じてしまいます。判断の仕方を教えて下さい。長くなってしまいすみません!
(2008年01月10日 16時47分32秒)

KEITAさん  
samito07  さん
>僕の考えも間違っていなかったんですね。
KEITAさんの考え方は間違っていませんよ。

>しかし、「望み」とか「見込み」というのはそれの対象にになっているものが必ずないでしょうか?「彼に成功の望みはない」と言った人もそれが何に対する望みなのかはっきりしているのではないでしょうか?
はい、この場合の対象は「彼の成功」とはっきりしています。しかし、対象がはっきるしていても「望み」が具体的なものになるかどうかは別です。

>「There is little hope of his success.」この文を言った人も彼が何に対する望みがほとんどないなのかはっきりしていると思うんです。
はい、これも対象は「彼の成功」に対する「望み」とはっきりしています。しかし、実際の「望み」とは具体的に何かと考えると、話し手には具体的なイメージがないので不可算なのです。

>「これは漠然としたものなのか、具体的なものなのか」の判断の仕方です。例えば以前教えて頂いた「Where there is a will, there is a way.」の文でいうとこの文で「will」は漠然としたものなのか、それとも具体的なものなのかという判断です。判断の仕方を教えて下さい。長くなってしまいすみません!

納得していただけるかわかりませんが、答えはいつも同じです。頭の中でその名詞を具体的なイメージに描けるかどうか、これだけなのです。しかし、この英語脳を確立するには時間がかかりますよ。時間というより量ですね。意識しながらたくさんの量をかなすことしかありません。しかし、意識ができるようになればあとは量です。こんな返答ですみません。ちなみ私もこの英語脳を作るまでには相当の量をこなしています。KEITAさんも焦らず頑張って下さい。
(2008年01月13日 18時05分49秒)

なんとな~く・・・  
KEITA さん
ありがとうございました。
なんとな~く分かったような気がします。
とにかく量をこなして多くの名詞を見極めてみます。
またお願いします! (2008年01月14日 11時31分11秒)

可算と不可算、aとthe  
ニューカマー さん
可算と不可算の基準は、話し手の判断。aとtheの基準は、相手に解るかどうか。という理解でよろしいでしょうか?
つまり可算と不可算は自分が基準、aとtheは相手が基準、ということでしょうか? (2013年11月20日 01時56分39秒)

ニューカマーさん  
samito07  さん
そういう理解でいいと思います。

「可算と不可算の基準は話し手が頭の中でその名詞の具体的なイメージまたは形を描けるかどうかです。」だから話し手の基準。

「aとtheの基準は、聞き手がその名詞を特定できるかどうかという話し手の判断」だから相手が基準。

こういう解釈です。
(2013年11月20日 14時51分19秒)

ありがとうございます。  
ニューカマー さん
そこの部分で混乱していたのでスッキリしました。 (2013年11月20日 21時12分28秒)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

samito07

samito07

カレンダー

お気に入りブログ

まだ登録されていません

コメント新着

samito07 @ ミキ@さんへ 追記:和訳から前置詞をイメージするので…
samito07 @ ミキ@さんへ >1.2は一応訳語は〜に当てはまるとなっ…
ミキ@@ 前置詞toとforの使われ方 7/13にコメントいただきありがとうござい…
samito07 @ ミキ@さんへ >He pointed to the door. 彼はドアの方…
ミキ@@ atかonか迷います I got at him. 彼に嫌がらせをした。 ↓ I…

フリーページ


© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: