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“悪党たちは千里を走る”
★★★★☆
ユーモアミステリ長編。
--- 梗概 -------------
しょぼい仕事で日々を暮らすお人好しの詐欺師コンビ、高杉と園部。ひょんなことから切れ者の美人同業者とチームを組むはめになり、三人で一世一代の大仕事に挑戦する。それは誰も傷つかない、とても人道的な犯罪計画だった。準備万端、すべての仕掛けは順調のはずだったが...次ぎから次ぎにどんでん返しが!息をつかせぬスピードとひねったプロット。ユーモア・ミステリの傑作長編。
貫井さん。びっくりです。貫井さんってシリアスな作品のイメージが強いですが、こういうユーモアものもおもしろいですね~(*^m^*)作品の幅が広い作家さんだなぁ~('-'*)
ストーリーは悪い意味ではなく、よくあるパターンです。おっちょこちょいで悪いことばっかりしてるんだけどどこか憎めないやつが主人公。だからこそありきたりにならないためにも作者の力量が試されるのだと思います。
これはおもしろい(*^m^*)ケチな詐欺師がケチな詐欺を思いつき実行しようとするのですが、ちょっとしたつまずきからあれよあれよと言う間にキャパを大きく超えた犯罪に手を染めることになってしまうのです。
わりと長いんですが、長さを感じさせません。それは、ユーモアたっぷりだからでもあるし、視点がちょこちょこ変わるからでもあります。笑いはそこかしこに散りばめられていて、始終にやにやしちゃいます(笑)
視点は、主人公や、女詐欺師、子供・・・と、パッパッパッと変化するので冗長にならずにドキドキワクワクが持続します(*´▽`*)
ただ、ミステリとしてはそれほどでも?犯人の目星は途中でついちゃいますし、大どんでん返しみたいのもないです。
でもこの作品はミステリに重きをおいていない(と私は勝手に思ってる(笑))ので、読後は充分な満足感があります(’-’*)
=== 128冊目 読了 ===
野沢尚 『リミット』 2011年10月16日
貫井徳郎 『修羅の終わり』 2011年09月26日
中山七里 『連続殺人鬼カエル男』 2011年07月10日