エデンの南

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July 20, 2010
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カテゴリ: 読書

劇画家畜人ヤプー復刻版

やっと土曜日に読み終えました。
これ漫画だけど、読むのにエラい時間かかると思います。百科事典的説明が凄まじく凄いです。
そして、まず驚いたのが、左から右に読み進む横書き! 日本語なのに。
とは言え、やはり原作よりは読みやすかった気がします。原作ほどは苦痛ではなかったような。^^;
あの小説を視覚化するって、そんなオトロシーこと・・・と私なんぞは思ったのですが、 石ノ森章太郎の絵は、あまりグロくはなく違和感もない感じでしょうか。原作のお好きな方には物足りないかも?

巻末の丸尾末広の解説「月の羊羹の作り方」が、とても良いです。
少し引用します。


これはこじつけであるより、言葉や伝承の、いや日本文化の解体、殺戮であろう。
 ―中略―
本文の最後に付いている、この注釈がおもしろいのだ。ルーペで拡大しないと読めないような、小さな活字の部分を読むのが昔も楽しみだった。
 このこじつけ、いや偽の考証は澁澤龍彦がよく使う幾何学的精神という端正な言葉ではもはや括れまい。細部のリアリティ? それも違う。
 ―中略―
 〆切に追われる人気漫画家が、依頼されてではなく、自ら書きたくて書く事の重さと興奮を感じてもらいたい。
「あなたはこの世の中は下から見上げると、どんなふうに見えるかご存知ですか」
 これは沼正三がストリンドベリの「令嬢ジュリー」から好んで引用する言葉であるが、私を黙らせた沼正三の言葉「サディズムとは相手のリビドーをまきあげてしまうことだ」
 マゾヒストはサディストの心理に最も通じている。
 畜化倒錯者!
沼正三よ永遠なれ。


そして こんなインタビュー記事 を見つけました。


吉田「丸尾さんが描かれるとしたら、全然べつのものに?」?丸尾「ぜんぜん。もっとどぎつくなると思う。この絵は、ちょっとソフィスティケートされてますよね」

なんて箇所がありました。
丸尾末広の『家畜人ヤプー』是非是非すっっごく読みたいです!!

原作の感想書いてます。
マゾヒズム小説の極地! 沼正三『家畜人ヤプー』

Z-ZONE 家畜人ヤプー

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Last updated  July 20, 2010 05:44:19 PM
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SEAL OF CAIN @ Re[1]:破壊と再生の2024(01/01) アラネアさんへ いつもコメントありがとう…
アラネア@ Re:破壊と再生の2024(01/01) コメントが超遅くなってしまい、すみませ…
SEAL OF CAIN @ Re[1]:破壊と再生の2024(01/01) まろ0301さんへ お久しぶりです! コメン…
まろ0301 @ Re:破壊と再生の2024(01/01)  大変な年でしたね。ワタクシも交通事故…
SEAL OF CAIN @ Re[1]:あけましておめでとうございます。(02/04) アラネアさんへ あけましておめでとうござ…

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