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Esprit*

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2005.11.15
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テーマ: 愛しき人へ(899)
カテゴリ: カテゴリ未分類




先輩の車を待っていた

またあの爆音でこの早朝からやってくるのかと

内心、少しびびっていた



私が道路に立って5分後、

先輩が車で迎えにきてくれた

あのスポーツカーではなく

普通の白いセダン


「おはようございます。あれ?車2台あるんですか?」




先輩は出勤するので(あたりまえだけど)

黄色のつなぎを着ていた

仕事のカッコをしてる先輩の姿を見るのは初めて

ところどころオイルで汚したのか

黒くなってるところがまたカッコいい・・



「悪かったね、早く出てきてもらって。」

「そんな、乗せて頂いてるのに。」


本当は私の面接の時間はそんなに早い時間ではなかったけれど

先輩の出勤時間に合わせて出てきたのだった

でも、先輩の横顔を見ていると

なぜか急に緊張してきてしまった



そのとき、先輩が私に言った


「この時間だと、もうひとつ隣市の駅まで行けそうだな。
 そっちに送ってあげるよ。」

「先輩、遅刻しちゃいませんか?間に合います??」

「大丈夫。間に合うよ。」






先輩の車が峠に差し掛かった時のこと

「ちょっとちょっと、大丈夫?」

先輩が私に話しかける

「・・え?何でですか?」

「だって、こんな峠道で車体が左右にゆれてるのに、
 キミの体、硬直してるよ、遠心力に負けてない!」

確かに私はガチガチになっていた

何に緊張してるんだか

先輩?面接?

でも先輩はそんな私をみて大笑いした


「ま、な、TOYOTAの社員の俺がTOYOTAの車でキミを
 送ってるんだから、受かるよ、きっと。」


それはこないだ私が言ったギャグ・・

私もちょっと笑った

するとそのとき

車につけてあった千成ひょうたんの飾りが

ぽとりと落ちた


「わ・・不吉な。」

先輩が茶化して言ったので私もさらに大笑いしてしまった


「先輩・・何で落ちるの~?こんなときに~。」

「この吸盤、着けてから一度も外れたことないんだけどね・・」

「えー!!よりによって私の時ー!!」


この笑いが私をリラックスさせてくれた

先輩の気遣いのおかげで私はもうひとつ先の駅まで

乗せてもらうことができた




駅のロータリーで、私を降ろしたあと


「じゃ、会社で会いましょ。頑張って。」


そう言って先輩は走り去っていった

私は先輩に応援されたことが何よりも嬉しくて

この面接、絶対受かって見せると心に誓った







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Last updated  2005.11.15 17:03:28


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