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◇スポーツニッポン担当記者がパリ五輪総括&提言競泳は00年代以降最少の銀1個に沈んだ。水深が国際大会で一般的な3メートルより浅い2メートル20と知ったのは開幕直前。選手村とプールの距離はバスで片道約40分で、冷房の効かない蒸し風呂状態の車体も多かった。負担を考慮し、多くの国が会場近くに拠点の…
新ルールに翻弄(ほんろう)された1年半だった。世界水連は「序列がある」「分かりにくい」などの批判があった従来の主観的な採点方式から脱却する狙いで、23年から新ルールを採用。実施する技と順序を記入した用紙(コーチカード)を事前に提出し、技が認定されなければベースマーク(最低評価)となり大減点を受ける方式となった。 新ルール作成は手探りの状態が続き、国際大会ごとに微調整される状況が続いた。世界水連のルール作成メンバーに人材を輩出する米国、スペイン、中国に比べ、情報量の少ない日本やメキシコは不利な立場となり、大会直前にルール変更を知らされることも多かった。日本が今大会からコーチカードの提出締め切り時間が変更されたことを知ったのは競技開始前日。リフトの土台作りの規制に対する解釈が変わっているなど不可解な点もあった。
川内は「陸連の高岡シニアレースディレクターは2004年のアテネ五輪でマラソンの補欠でした。そのため、他の陸連幹部以上に補欠選手の立場や心境を理解しています」とし、「10日前の補欠解除も1ヶ月以上前に解除されたロンドン五輪や2週間以上前に解除されたアテネ五輪や北京五輪よりもギリギリでの解除で遅いくらいでした。なお、陸上競技ではリレーとマラソン以外で補欠は設定していません。また、JOCが競技団体ごとに派遣枠を設定しているため、派遣枠を使ってしまう補欠を現地に連れていけないのです」と記した。
また「補欠解除の時期は既に海外で高地合宿に入っており、そのまま日本に帰国せずに現地入りするチームも多くあります。他の団体競技と違って、マラソンの場合は各選手がチーム毎にバラバラに調整練習を進めているため、数ヶ月前のメディカルチェック以降は定期的な練習報告でしか情報が把握できません。かつてのマラソン選手は選手村にも入らずにチーム毎に独自の調整を進めたケースもあったと聞きます。補欠のあり方については、これらを踏まえた上での議論が必要です」とした。