SF拡張の原理

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2009.09.20
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カテゴリ: 文学

トリストラム・シャンディ(上)
ロレンス・スターン「トリストラム・シャンディ(上中下)」岩波文庫 1760-1767
イギリス作家の、メタフィクション/「意識の流れ」ものの走りとされる長編で、トリストラム・シャンディという名の出産時の事故で鼻のつぶれた語り手がユーモラスな薀蓄を語る脱線を繰り返しながら、自分の父親や叔父の身の上話を延々と語って行く話。作中で再三、型にはまった物語進行を揶揄するような論評が行われるため、「物語性を否定した」と評されているが、私が読んだところではメタレベル(=語り手のレベル)において物語性が成立しているため、完全に物語性が否定されているとは思えない。そういう意味で不徹底ではあるのだが、該博な知識と奇想天外で風刺的な発想力のおかげで、まさにその薀蓄や奇抜な表現スタイルの一つ一つが抜群に面白い傑作となっている。これだけの長さなのにまったく退屈しないのはたいしたものである。
9/10点





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Last updated  2009.09.20 17:42:33


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