SF拡張の原理

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2009.10.21
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カテゴリ: SF

《ソル》の子供たち

マール&エーヴェルス「<ソル>の子供たち」ハヤカワ文庫SF
ペリーローダンシリーズ357。「ロボットは嘘をつかない」「ソルの子供たち」の中篇2本を収録。
クルト・マール「ロボットは嘘をつかない」★★★1/2
惑星<ラストストップ>に不時着したソル号が、<赤い芋虫の谷>で異星種族が残したと思しき機械類(ガジェット)や、《ロミオとジュリエット》と名づけられる2体のロボットを発見する。一部のガジェットを船内に運んだことから、ケロスカー人が<ソル>を司るコンピュータ知性、セネカと結託。ソル乗員に対するテロ行為が相次ぐという話。セネカ視点とソル号乗員視点で交互に描写しながら謎を小出しに解いてゆくミステリ仕立ての作品に仕上がっていて、スミス風の古典的なスペオペとは一味違う知的エンタテインメントになっている。
H・G・エーヴェルス「ソルの子供たち」★★★★
<ロミオとジュリエット>エピソードの続き。ケロスカーによるソル乗っ取りを撃退したローダンらは、<ロミオとジュリエット>を仲介としてケロスカー人との交渉を企図する。いっぽう、次元歩行能力を持つソル生まれのミュータント兄弟の関与で、ソル乗員たちが異次元空間への転移を経験する事件が相次ぎ、交渉のためソルを離れたプレシア号も、ミュータント兄弟の力で異次元空間に閉じ込められてしまう。前作よりもスケールアップした話で、いっそう面白い。このエピソードは完全には完結せず、未回収の伏線を残したまま次作へ持ち越しとなっている。
このシリーズは本書で初めて読んだのだが、抽象的な超科学のハッタリとミステリ仕立てのストーリーがうまく融合していて、ドイツで何十年も続いている理由がなんとなくうなずけると思った。今後も他に読むものがなく、100円ショップで見つけたときにはまた買って読んでみたいと思う。少なくとも昨今、大量に出ているアメ製ミリタリSFよりはずっと読む気がする。
総合8/10点





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Last updated  2009.10.21 16:24:42


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