SF拡張の原理

SF拡張の原理

2009.12.15
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カテゴリ: SF
作SF再録

移民宇宙船で冷凍睡眠装置の不具合により覚醒状態になった男の気を紛らすため、船のコンピュータが男の記憶を呼び起こすと、様々なトラウマ体験が明らかになるという話。普通レベル。
○「明日も明日もその明日も」 カート・ヴォネガット ★★★★1/2
不老薬が開発され、超過密社会となった未来の大家族の物語。爺ちゃまが最強すぎて笑った。ベタなギャグ小説だが、めちゃくちゃ面白い。
○「昔には帰れない」 R・A・ラファティ ★★★★
月と称される巨大な岩が地上に散在し、笛を吹くと浮き上がる未来。この岩の上には町がある。子供の頃、竪穴を通ってこの月を探検した子供たちが成人後、「あれは本当に月だったのか?」と疑問を抱き、ヘリコプターで再び探検に赴く話。こうストーリーを紹介するともっともらしいが、実際に読んでみると、作者らしく相当に「ヘンな話」である。ファンタジーのようにも読めるしSFのようにも読める、人物の言動といい、この異常な舞台設定の情景描写といい、予測どおりに進むものがほとんどない。教訓のようにオチで記される「昔には帰れない」というせりふにも、いったいそれがどういう教訓になるのかさっぱり見当がつかないナンセンスさである。「想像領域拡張性」という点から見るなら、ラファティ作品というのは相当にポイントが高い。
○「いっしょに生きよう」 ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア ★★★★★
名作。他の生物に入り込み、共生関係を作っている生物と人類が接触する。転落死した隊員の脳に生物が入り込み、生き返らせることで共生関係が成立。隊員たちは恩返しに、この生物を故郷へ返してやるため奮闘する。圧倒的な孤独と異質なものとの共感へのあくなき欲求という作者の真骨頂が表れている。前向きなエンディングがとてもさわやかである。

「クローム襲撃」で既読のため省略。





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Last updated  2009.12.15 17:26:02


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