SF拡張の原理

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2010.10.26
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カテゴリ: 文学


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江戸の暗黒街改版

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池波正太郎「江戸の暗黒街」新潮文庫
おみよは見た★★★
むぅ……。改行が多くて薄っぺらい文体。読みやすいのだが、なんか味気ないなぁ。
殺し屋が女に亭主の妾の殺しを依頼され、殺す。しかし下女に目撃され、下女を消そうと目論む。一方の下女は妾に虐待を受けていて、殺してくれたことを感謝し誰にも犯人を見たことを告げない。そんなこととはつゆ知らず、犯人は誤ってほかの娘を殺してしまい、処刑される。
人物同士の表象世界の相違が悲劇を生む、というトリック自体はいちおう合格点だが、展開は単純だし、人物描写もやや浅い。それに、江戸時代を舞台にしなくても成り立つ話だよね。
だれも知らない★★1・2
これまた微妙。父を殺された武士が逃走した男を追って仇討ちに出るが、腕に自信がなく行きずりの浪人に殺しを依頼、しかし金を持ち逃げされる。この浪人が偶然、犯人の家に盗みに入り、それと知らず刺し殺す。それを知らぬ先の男は、仇討ちの為放浪を続けている。単なるコントだし、展開が偶然に頼りすぎ。
白痴★★★
強*姦する男を殴って白*痴にした男がやり手の美人*局になる。だが相方の女を突き飛ばした弾みで女は頭を強打し、白*痴に。男は客の侍に斬り殺される。白*痴の男女が夫婦になる。

精力絶倫の夫から逃れる為絞め殺した女が、自ら精力絶倫となり、嫁いだ先々で失敗し、やがて最初の夫の弟と会い夫婦になるが、やはり失敗する。
ここまでで作風を見ると、複数のピカレスク的な町民の人生を対比的に絡ませながら運命の皮肉を描く作風と見える。心理描写が少なく、キャラクターも透明で類型的。文体は慣れると平気になってきた。改行の多いページ稼ぎ文体は酷いと思うけど。
女毒★★1・2
香具師元締め一人娘の勝気な女に求婚され逃げた男が殺し屋と差し違え左手を失い、ガンマンとなってかつての先輩を助ける。途中まではよかったのにオチが雑……。片腕伐られたから生き残ったとか意味不明だし。
殺★★★
主人を殺して逃げた盗賊二人が別れて町商人と殺し屋の仲介になり、仲介が商人の女房から頼まれた夫殺しを仲介するも、商人は機転で死を免れ、逃走。しかし、最初の盗賊団の2代目に見つかり脳出血で死ぬ。途中まで面白かったのにやはりオチが弱い。
ただ、犯罪者にもいろんな種類があるなあと思った。香具師というのは今でいう暴力団に近いようだ。いっそ刑法犯のすべてについて専門部署を設けている暴力団があったら面白いかも。どんな依頼でも受ける犯罪代行の総合商社。強*姦請負の姦し屋とか。
縄張り★★★1・2
香具師の縄張り争いで殺し屋たちが各組の親分を殺しあった挙句、最後の黒幕が笑う。どんでん返しが効果的に使われていて面白い。なんだよ、やればできるんじゃん。
罪★★★
上司を殺して逃げた浪人が町商人になり娼*婦を妻にするが、妻が雇った殺し屋に命を狙われ、仇討ちと勘違いする。オチがイマイチだが、思惑の食い違いぶりが割と複雑で面白い。

もうこの人の本は読まなくてよいだろう。





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Last updated  2010.10.27 00:48:04


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