喜べば喜びが喜んで喜び集めて喜びに来る

Sep 6, 2005
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前回の日記で、うちの社長の事を書いたが、


僕が現在の会社に入社したのは、平成9年の10月6日。
何故こんなに正確に覚えているかというと、
その日が30歳の誕生日だったからである。

現在の会社は複数の店舗を経営する「食品スーパーマーケット」
その前は、学習塾の講師をしていた。
何故全く畑違いの仕事に就いたのかは今回省略するとして、
ちょっと社長の話をしたい。


ということが理解していただけると思うからです。

福岡市内のある食品ストアが倒産した。
その中にはテナントとして数件の店舗が入っており、
経営者たちは途方に暮れた。

当時乾物屋を経営していた杉社長は、皆の代表として「協同組合」を作り、ショッピングセンターを立ち上げた。しかし、その当時大手スーパーが道を挟んですぐ隣にあった為、 全く売れなかった

必死で様々な手を打つが「全く売れない」。
更に追い討ちをかけるように、500m先にまた大きな生鮮スーパーができるという話が持ち上がった。
皆、これで終わったと感じていた。

社長の髪の毛が3日で真っ白になったのも、この頃である。

社長がいまだに恩師と呼ばれる、片山先生(財団法人モラロジー研究所)という方が指導に来られた。



「杉さん、あんたのスーパーは 『いらないスーパー』 だよ。隣の店を見てごらん、あんなにお客様が入っている。地域のお客様が必要としているスーパーがあるのに、何でこんなとこに店をつくったかね」

そう言われて杉社長はむっとするが、売れないのはあたっているし、つくってしまったものはしょうがない。藁にもすがる思いで、杉社長は片山先生に尋ねる。

「先生、じゃあ、うちの店は潰れるしかないんですか?


杉社長の問いかけに、片山先生がこう答えた。

「そうだなぁ...。杉さん、あんたのところの従業員さんが 『神様の御手伝い』のできるような人達 に育ったら、あんたの店は、必ず生き残ることができるよ」

社長は最初意味がわからなかったが、その後、様々な勉強を従業員さん達とともに始める。

そしてどのようなことが起こり始めたか。
今でも語り継がれている話だが、このような事があった。

あるお客様が、うちの店の自転車置き場に自転車を止め、隣で買い物をして帰ろうとしたとき、過って自転車が倒れ、中の豆腐と玉子が割れてしまった。その時、一人の女性従業員が駆け寄り、自転車を起こしてくれ、

「割れた玉子と、お豆腐、新しいのをお持ちしますね」

と言って、店から新しい商品を持ってきてくれたそうである。

隣の店で買ったのは明らかであったので、

「これは隣で買ったのだから、いいですよ」
と言ったのだが、この女性の従業員は、

「うちの店の駐車場で倒れられたのですから、うちのお客様ですし、そのお客様の商品が台無しになったなら御取替えするのも当たり前です」

と答えたと言う。

そのお客様、自転車を押しながら帰ろうとしてふと後ろを振り向くと、先ほどの女性従業員が、
「ありがとうございました」
と深々と頭を下げていた。

その姿を見て、それ以来、この女性のお客様はすっかりうちのファンになってしまったという話である。

この他にも、このような多くの話があるのだが、
そのような従業員が次々と育っていったのは、ひとえに社長の「自分づくり」「徳づくり」にあったと社長は今でもいう。

そして社長が成長していけばいくほど、素晴らしい従業員が育ち、心からお客様に感謝の豊かな心で接することのできる「従業員(人間)」が育っていったという。

杉社長が出店をするのは、全て「人助け」である。
これは本当の話である。
グループの企業や、知り合いの企業が「もうどうしようもない」ということで助けを求めてきたとき、その店を借金もろとも引き受け、奇跡を起こしていくのである。神様に助けられているという所以もこのあたりにもある。

舞台が百八十度回転していくように、奇跡が起こるのである。
それも「人間くさく」である。

社長よりもいい給料をもらっている人間がざらにいる。
「俺はもう『金』はいらん、利益が出たら、従業員さんに本気で返せ」と社長はいつも言う。そして本気でそれをしている。

どこの会社でも飲み会はあるだろうが、うちの会社の飲み会は、ある特徴があることに気づいた。
「誰一人として社長の悪口を言う人間がいない」と言うことである。

営業本部にいるから真実を知っているのだが、
税理士の方々が、「あの社長は異常です」(よい意味で)という。
経営の常識から外れているという。
確かに「異常」かもしれない。というより、そのような経営者に税理士の先生方が出会ったことがなかったのだろうともいえる。

社長は一年のうちほとんど自分の店にいない。
60社ほどあるグループのほかの企業の手助けに走り回っている。

「窪山君、人間をな、人間の心を知り、人間学を学べ。
 企業を活かすも殺すも人間、その人間とは何なのか。
 自分も人間、相手も人間、人間とは何か。
 それを知りえた人間が、経営者となれるんだよ」


いまだ、修行中であるが、いつか必ず社長にご恩返しのできる自分になれるよう、自分自身を成長させていきたいものである。









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Last updated  Sep 6, 2005 10:29:18 PM
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attsu@ Re:「誇り」とは何か ~自分自身の根っこづくり~(09/24) 20代の者です。 最近講演会で今の日本人は…
とうも@ Re:「誇り」とは何か ~自分自身の根っこづくり~(09/24) ふらふらと生きてきた自分によく聞かせた…
auly@ Re:「誇り」とは何か ~自分自身の根っこづくり~(09/24) こんにちは。 「誇り」で検索してこちらに…
ななし@ Re:「誇り」とは何か ~自分自身の根っこづくり~(09/24) この少年の誇りがどれ程 試されているか、…
通りすがりの人@ いやはや 訳あって「誇り」を検索したら、この少年…

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