で、ルネッサンス。1曲目「Prologue」のアニー・ハズラムのハイトーンが夕暮れに溶けていく感じはオープンエアならではのすばらしさ。これはヤヴァいぞと。「Carpet Of The Sun」に萌え~、「ミダスの誘惑」に聴き入り、「孤独の旅路」で完全に昇天してしまった…ところへ、まさかのアンコール。しかも「母なるロシア」!この世のものとは思われない状況に思わず涙が溢れてきた。ルネッサンスの段階でこんなテンションになってしまって、ハケットでここまで感動できるのか心配になるくらい。(取り越し苦労だったが)
そしてあたりもイイ感じで暗くなったところに、いよいよトリのスティーヴ・ハケット・バンド登場。やっぱりスゴい。意味が分からないくらい上手い!あるゆるテクニックを駆使しながら、終始楽しげに軽々と弾きこなす。1曲目「Every Day」のギターのフレーズ一発で瞬殺され、「Ace Of Wands」で充分クラクラしていたが、圧巻はもちろん後半だった。「ウィンドのハエ~1974のブロードウェイ・メロディ」のメドレーあたりから本当に怒濤のハケットワールド。「Los Endos」から必殺の「Firth Of Fifth」のギターソロの戦慄が夏の夜空に突き抜けていく様は筆舌に尽くしがたいすばらしさだった。そしてラストは「Clocks」でとどめを刺された。