最新情報 前立腺がんの診断と治療

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2013年03月14日
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カテゴリ: 前立腺がん
米国オーランドで開催された、

GU Cancers Symposium 2013 で、興味ある発表がなされていたので紹介します。

内分泌療法で以前から使われているリュープリン、ゾラデックス

2012年10月に発売されたゴナックス

リュープリン、ゾラデックスは1ヶ月毎と3ヶ月毎の注射があります。

ゴナックスは、28日(4週間)毎の注射。

これらは男性ホルモンの分泌を抑える薬剤

ただし、

LHアゴニスト:リュープリン、ゾラデックス


説明は省きますが、作用機序が少し違います。

最近、これらの薬の対比研究の結果が少しずつだが発表されてきています。

1.心血管病のある前立腺がん患者さんでは、ゴナックスの方が、心血管病の再発や心血管病による死亡が少ない。


1)心血管病(脳血栓、脳梗塞、脳出血、心筋梗塞)などの発生率と死亡率が、ゴナックスの方が統計学上有意に少ない

2)さらに、心血管病の既往のある人では、はっきりとゴナックスの方が
心血管病(脳血栓、脳梗塞、脳出血、心筋梗塞)などの発生率と死亡率が低いとのこと


→→ もし、心筋梗塞、狭心症、脳卒中などの既往のある人、発症のリスクのある人は、ゴナックスの方がいいかもしれません

2.進行前立腺がんの場合、骨転移はよく起こり、局所でも排尿障害や尿路感染を引き起こしやすいことはよく知られています。ゴナックスとゾラデックス/リュープリンの1年間の投与で比較しています。


1)PSAが50以上の人では、PSAの再発までの期間が、ゴナックスの方が有意に
 ゾラデックス/リュープリンより長い。

2)骨折や関節痛、尿路感染症に関して、ゴナックスの方が有意にゾラデックス/リュープリンより発生が少ない。

3)1年間の観察では、ゴナックスの方が生存率がいい。


ゴナックス、リュープリン、ゾラデックスはテストステロンの分泌を抑える薬剤。


ゴナックスにはフレアアップ(テストステロンの一過性上昇)がない。
FSHもLHも下げる。
4週間毎の注射であること、使い始めは、注射部位に腫脹、腫大、痛みが高率で起こるので、使いにくい印象はあります。

精巣からのテストステロンの分泌抑制はゴナックスの方が早いといわれています。

↑↑の発表では、ゴナックスが心血管系の合併症のある方、そして前立腺がんにまつわる症状に対してよいという話です。








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最終更新日  2013年05月11日 18時41分47秒
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