45才からのぐうたら生活

45才からのぐうたら生活

2009年06月05日
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カテゴリ: ぐうたら日記
介護職に就いて、9ヶ月の間に、オイラが係わった利用者さんが、3人ほど亡くなった。


と言うのも、ウチは、老健なのに、ヨイヨイの方が結構いて、終の棲家の「特養」と化した、世間にありがちな老健だからだ。

施設には、特性がある。
実態はどうあれ、法律で明確に定められている。

「老健」とは、介護老人保健施設の略である。
怪我や病気等で、そのまま家に帰るには、ちょっとな老人を、原則として3ヶ月を限度に受け入れ、なんとか自宅で生活できるレベルまでのリハビリを行う中間施設である。

対して、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)、略して「特養」は、常時介護を必要とし在宅生活の継続が困難になった人が入居する、言わば、終の棲家である。

老健と特養の大きな違いは、この点にある。

3ヶ月毎の評価で、おうちに帰れないレベル、現状維持が精一杯と言う事で、延長の形をとっている人も居れば、もう、おうちに帰っていいレベルなのに、家族に帰宅を拒否され、仕方なく居る人もいる。

自業自得で帰れない人、家族の事情で帰れない人、見捨てるわけにはゆかないんです。

そういう理由から、様々な利用者で構成され、入居者数も多く(100床)、介護の手間もかかる、過酷な施設であると思う。

確かに、施設だからこそ出来るケアがある。
でも家に帰っても、そんなに手間にならない介護度な人もいるんだよ。

人は老いる。
老健に居るからと言って、例外は無い。
どんなにリハビリしても、医療がよくても、介護がよくても、どんどんレベルが落ちていくし弱ってく。
それが老いだからだ。

毎日接している我々は、それを日々、感じてる。
○○さん、もうダメになってきたね、最後くらいは、おうちに帰してあげたいね。


老健は、中間施設、看取りはしない。
その特性上、徹底した管理の下に介護がされている。
つまり、栄養面から何から何までである。
普通の食事が食べられなくなったら、刻み食、極刻み食、ミキサー食と下がっていき、最後は、ミキサーをシリンジで摂取となる。
口から入れる食事は、ここまで。



排泄も同じ。
布パンツ、昼夜リハビリパンツ、昼リハパンの夜オムツ、昼夜オムツ、排泄困難になると、膀胱瘻にするかどうか。

生かす為の努力、やってやってやりまくって、そして、危篤になると、救急車で運ばれて行き、小康状態になると、施設に帰ってくる。
暫くすると、また、運ばれてく。

これを繰り返して、最後を迎える。
家族が、もう、入所しないで家に連れて帰ります、と言ってくれたらいいのに、と願う。

死出の旅路に出る前に、かくも苦しい旅支度。
静かに支度をさせてあげたいなぁと、日々、思う。

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Last updated  2009年06月05日 12時50分49秒
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