野澤武史の議 ~鳳凰編~
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我がチームの姉御的存在、春樹チーフトレーナー。 見て下さい、治療ベッドに横たわるラッシー(平島)との体格差を。今年、小柄な女性がグラウンドを走っていたら「春樹姉さん!」の声援よろしくお願いします! 今日はフォワード・バックスに分かれてのトレーニング。 フォワードは今、課題になっているセットプレーを徹底的に2時間半トレーニングした。特に一番課題になっているのはスクラムだ。今年からのルール改正で「組む前」の勝負への比重が増している。夏合宿では、春から積み上げてきたものが通用しなかった。スクラムで負けては試合をコントロールするのは非常に難しい。ここからは、フロントロウの方には申し訳ないが、数を組み込み、壁を破るしかない。 フランカーの僕の役割は、プロップより早くヒットすること、足を詰めること、スクラム自体の舵を取ることだ。まだ、全部のスクラムで出来るわけではないが「膝から当たる」感覚を持てる回数が増えてきている。 上体から当たると、膝が後ろ方向へ伸びてしまい、力が伝わらなくなる。膝を地面へまっすぐの軌道で出すことで初めて体幹の力が伝わる。いわゆる「腰が利く」状態を作らなければならない。 体のメカニズムは不思議なもので、ちょっとしたことで力が逃げてしまったり、簡単に自分より大きい男を押し込めたりする。そのからくりは「できるけど、説明できない」ものが多い。例えばタックル一つ取っても、どのように腕を使うのか、何を目的とするのか、で全く違うものが見えてくるのだ。この話は面白いので、また後日詳しく書きたいと思う。 いよいよワールドカップ・モード。 「Number Plus」で、ラグビー特集号が発売されている。サントリーの清宮監督の特集で述べているラグビー観は勉強になる。マリナーズ城島捕手と似たような眼を持っているのではないだろうか。 由記雄さんの特集も興味深い。経験してきた修羅場が言葉の重みとなって表れている。 いよいよですね~。
Sep 3, 2007
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