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Apr 15, 2015
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テーマ: 短編を作る(405)
カテゴリ: 短編小説

土曜日の夕方の出来事だ。


「君、そこの中学生でしょう。

チャリ通してるところよく見かける」


商店街の古い喫茶店で、

1人、ココアを飲みながら、

SF小説を読んでいた僕に、

声を掛けてきたのは、

ピンクのジャージを着た女子高生だった。


多分この近くに有る女子高の寮生だろう。

すっぴんで生活感丸出しの、

そっけない格好をしていた。


綺麗な格好すれば、めっちゃ美少女なんだろうけど・・・


ポニーテールの首筋が、すっごく色っぽかったけど、

SF小説が大事な局面だ。僕はそっけなく

「はい」と返事した。


「SF好きなんだ?」


「まあ・・・。」


「冒険物とか好き?」


「まあ・・・。」


「そう、そう言う事なら

君の騎士団ナンバーは、

【ゑー1016】トイロって覚えてね。」


「はっ?」


「私たちはふわふわ騎士団」


「ふわふわ?」


僕の目の前には、

柔らかそうな彼女の胸の

小ぶりなふくらみがあった。


その胸の持ち主は話を続けた。

「大抵の事は微調整で済むのに、

硬直した人々は、その微調整すら拒絶する。

世の中は、私たちによる微調整を必要としているの。

君は今日から、そんな世の中を微調整をする

ふわふわ騎士団の研修団員よ。

はい、これ貸金庫の鍵。大事にしてね。

10ポイント貯まると金が1グラム貯蓄される」


「はい?」


「えっ、君、まだガラ携・・・まあいいや。

メールが来るから、君はその指示に従えばいいから

ちなみに私の騎士団ナンバーは、

【ゑー195】イクコって覚えてね」


「イクコって!? 

イクコさんだと、やっぱイクんですか?」(^ε^)♪


「イク、心身ともにイってる 

中学生の君が想像もつかないほど、

イってる」           (*^ー^)ノ   (゚Ω゚;)



若干タレ目のイクコさんは、

小動物を見るかの様な目で、

僕をじっと見つめた。


*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆

月曜日の夕方、

僕はイクコさんに呼び出された。


行ってみると、

学校の制服のセーラー服に

マント姿のイクコさんが、

僕を待っていた。

それほど目立つマントじゃないけど、

マントだ。


「ふわふわ騎士団のマントよ

君はまだ見習いだから無し」


土曜日に会った時はあんなにだらしなかったのに、

今のイクコさんはとっても凛々しい 


:*:・( ̄∀ ̄)・:*:


そして、驚いたのはイクコさんの凛々しさだけじゃない、

イクコさんが2輪の免許を持っていたことと、

めっちゃカッコイイバイクを持ってることと、

その後ろに乗せてもらって、

イクコさんの背中に抱きつかせてもらったことと、

イクコさんの身体が、

すごく柔らかくていい匂いがしたことだ。


ヾ(@°▽°@)ノ



バイクが繁華街の裏路地に止まると、

僕のガラ携に、知らないアドレスから、メールが届いた。



【○○飯店で、

赤いネクタイの男が焼売を頼んだ場合、

その男の顔に水をぶちまけて】


ふざけてるとしか思えないメール内容だ。

しかしイクコさんが言うには、

「そこには浅~い意味がある」らしい。


・・・・って、浅~いのかよ Σ(・ω・ノ)ノ! 


僕的にはその行為に、銀河帝国規模の歴史を

覆す深~い意味が、会って欲しかったけど、

浅い意味しかないんだ・・・o(_ _*)o


まあ、いい(・∀・)


僕とイクコさんは、

赤いネクタイの男の近くの席に座った。

「さあ、冒険の始まりよ」

イクコさんが、囁いた。



営業ぽい感じの赤いネクタイの男は、

数人の部下と一緒だった。


赤いネクタイの男が焼売を頼んだので、

その男のテーブルに近づき、コップの水をぶちまけた。


部下は驚き、店員は「お客様」と叫びながら走ってきた。


しかし、赤いネクタイの男だけは、

何かを理解した様に僕を一瞥した。そして、

「最初のパズルは完成したよ」

と僕にだけ聞こえるように呟いた。


すでに店内にイクコさんの姿は無かった。

イクコさん、逃げるの速 ∑(゚Д゚)


僕は、店員から逃げるように店を出た。




火曜日、違う学区の遠い街に連れて行かれた。


【駅の改札で、

○○高の制服を着た女子高生にぶたれて】


意味不明のメールだが、

僕はその駅に向かい、

見ず知らずの女子高生にぶたれた。


ぶった女子高生は泣きながら立ち去った。


その後、女子高生と同じ高校の男子高校生に、

胸ぐらを掴まれた。そいつは

「中学生かよ・・・。」

と呟き僕を突き飛ばして、女子高生の後を追った。




水曜日、今度はめっちゃ地元。



【○○書店の棚に置かれた書店売上ランキング1位の本と、

2位の本を店員に気づかれずに入れ替え、さらに3位の本を購入し、

君のクラスの図書係の女子のカバンに入れ、

女子のカバンに入っている本を奪い返して】


奪い返して?意味が分からなかったが、

図書係の女子のカバンを開けると中には、

僕が読んでいたSFの本が入っていた。


もしかして僕の本?

本をめくると僕が

林で拾った紅葉栞が挟んでいた。

間違いない僕のだ。


なぜ?

あまり親しいとは言えない図書係の女子が、

僕のSFの本を?



これらが何を意味するのか、僕には解らない。

そんな僕にイクコさんは説明した。



「私たち以外にも、

世の中の仕組みを微調整する組織がある。

私たちが把握してるだけでも

20から5万はあるわね」


「20から5万って、幅ありすぎです。

全然把握してないじゃないですか」 (ノ´▽`)ノ


「そいつらが君のSF本を、

図書係の子のカバンに入れたのかも。

私たちは日々そんな戦いをしいてるの」


「なんて意味不明な戦いを・・・」


その意味は理解できる

そして微調整の重要性も・・・。」



おしまい

↓押してくれると、めっちゃ喜びますーヽ(*'0'*)ツ


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最終更新日  Apr 15, 2015 09:08:43 PM
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Re:注文の多い騎士団 (04/15)  
おはようございます。♪
ちょっとドキドキ・・しながら読ませて頂きました。♪
又遊びに来て下さいね。
佳き一日となりますように ^。^ (May 18, 2015 04:50:30 AM)

Re:注文の多い騎士団 (04/15)  
知春の館  さん
月のひかり✩さんへ

読んでいただき、ありがとうございます。
ヾ(@°▽°@)ノ

こちらこそ、よろしくです(^-^)/

ちなみに『佳』← この字好きです。
o(^▽^)o (May 19, 2015 01:35:03 AM)

Re:注文の多い騎士団 (04/15)  
おはようございます。♪
お正月がどんどん過ぎて行きますね。
今年も宜しくお願い致します。

佳き一日となりますように ^。^ (Jan 6, 2016 06:15:14 AM)

Re[1]:注文の多い騎士団 (04/15)  
知春の館  さん
月のひかり★さんへ

もう7日になってしまいました(笑)
ほんと早いです。

今年も、よろしくお願いします♪
(Jan 7, 2016 10:09:00 PM)

Re:注文の多い騎士団 (04/15)  
おはようございます。♪
雪が降りましたね。
随分寒い日が続いていますが、お互いに体を大事にしましょうね。
佳き一日となりますように。^。^ (Jan 22, 2016 06:23:08 AM)

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