ライフキャリア総研★主筆の部屋

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2002年07月13日
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 言わば「通い猫」で、拙宅へ三度三度、食べ物をねだりに来る。同じ銘柄ばかりを与え続けると飽きて食べなくなってしまう。贅沢なヤツだ。ぐるめ猫。

02.07.13.ちび01


 生まれつきの野良ではなく、かつては飼い猫だったらしい。初めて会ったときから、妙に懐いた。

 あれは12年ほど前だろうか。私が近所のアパートの1階に住んでいたとき、ベランダの窓を開け放しておいたら、いつの間にか部屋に上がりこんでいた。

 呼ぶと近寄ってきて、なんとヒザの上にちょこんと乗る。猫なんて飼ったことがないので戸惑った。よく言われるように顎を撫でるより、後頭部や背中の真ん中の窪んだあたりを触ってやると、実にキモチよさそうだった。

02.07.13.ちび04


 口の端に匂いを発する腺があるらしい。しきりに私の体になすりつける。そのしぐさが愛らしく、本人にとっては単なるマーキングなんだろうが、される側はますます懐かれているようでうれしい。

 毎日エサをやるようになり、冬にはコタツにもぐりこんでくるのも、したいようにさせてやった。夜にはどこかの寝床へ帰っていくが、すっかり相棒のような関係に。

02.07.13.ちび03


 ところがまずいことが起こった。ある夏、蚤が大量に発生。部屋の中をジャンプするのが肉眼で見えるほど。見事な跳躍力だ……なんて感心している場合じゃなくて。

 動物の蚤はヒトには付かないというのは大嘘だった。皮膚が弱く、虫に刺されるとかぶれてしまう体質の私の足は、ついに赤の水玉模様になってしまった。

02.07.13.ちび05


 それ以来、部屋に上げるのは止めにして、ベランダがささやかなランデブーの場所に。

 やがて現在の家を建て、引っ越してきた。距離にして100メートル弱。彼女はすぐに場所を覚え、いつもの徘徊ルートを変更して通って来てくれるようになった。

 二階の仕事場にいると気配がわかるのだろうか、窓の下で鳴いて私を呼ぶ。それがなんとも愛らしい。ご覧の通り、とても美猫といえるような容姿ではないが、声は美しい。高音で、これが媚を含むと、放っておけない気分にさせる。

「私が守ってあげなくちゃ」

 ところが、アイツにとって、甘えさせてくれるなら、相手は誰でも良かったのである。

 あるとき、私が不在の時に母が代わりにエサをやって以来、通う場所は棟続きの実家のほうに変更。ちゃっかりしている。いまでは、父、弟にも猫なで声でモーションかけ、家族4人からとっぷりと愛されているのであった。生きるのがうまいヤツだ。見習いたい。

02.07.13.ちび02





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最終更新日  2002年07月13日 10時47分34秒


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