ライフキャリア総研★主筆の部屋

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2006年02月15日
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 多くのラグビーファンの心に残っている名選手・林敏之さんにインタビューさせていただいたことを 以前の日記 に書いたのを思い出した。

 本人に代わってエッセイ風に仕立てたその記事は、ある人材関係の専門誌の9月号に掲載された。一般には入手しにくいし、高価な雑誌なので、それに時間もたっているから、こそっと引用しちゃいますね。

 タイトルの「浸りきる」は、インタビューの中で何度も林さんの口から出てきた言葉です。「林さんらしい言葉」として印象に残っています。

 この人は本当に感激屋さんなんですね。かつての感動的な体験について話すうちに目がウルウルしてきちゃって、ああ、いい人なんだなあと実感しました。前置きはここまで。以下、引用。



 詰め込んだ知識は簡単に忘れても、リアルな体験から得た感動は消えない。10年後、20年後にも子供たちの心に残る感動を、ラグビーを通じて体験させたい。感動は、自分を変えるきっかけになる。目と目で見つめ合い、からだをぶつけ合うなかから、きっと何かが感じられる。心と魂を揺さぶられ、、湧き上がってくるものがある。ラグビーの世界なら、自分のような人間も子供たちの「マイ・ヒーロー」になれるかもしれない。子供たちには将来の方向を示してくれるヒーローが必要だ。

 私が初めてラグビーに出会ったのは中学2年。それまではサッカーをしていたが、人と話すのが苦手で、チームになじめなかった自分に声をかけてくれたのが、ラグビー部の人間だった。

 高校は全国大会出場を目指したこともないような無名チームだったが、3年の夏に全日本高校代表のオーストラリア遠征メンバーに選ばれた。このとき指導を受けたのが、伏見工業高校ラグビー部監督の山口良治コーチである。遠征が終わった夜、相手チームとの交流会の席でコーチから言われた言葉が、いまも忘れられない。「外国人に通用していたのはお前だけだ。5年後10年後、俺の後を継いでくれ。青春時代にひとつのことをするのは素晴らしいことだよ」と。恩師の言葉を記した日記はいまでも大切に持っている。

 同志社大学時代は、岡仁詩先生から「ラグビーは楽苦美だ」と教えられた。プレイは楽しいが、練習は苦しい。苦しさを乗り越えた先に美しいトライ、美しい友情、美しい人生がある。

 神戸製鋼で初めて全国優勝した1989年、その年に主将を譲った平尾誠二から「賞状を受け取るのは林さんしかいないよ」と言われ、涙でボロボロになりながら受け取った。その翌年にはオックスフォード大学に留学し、伝統の対ケンブリッジ戦のポジションを勝ち取った。試合前から興奮し、涙が止まらなかった。ラグビーに浸ることが、素敵な涙をいっぱい流させてくれた。

 自分が感動しなければ、人を感動させられない。企業研修の仕事に取り組んでいるいまも同じだ。ラグビーのグラウンドも、研修施設も、日常生活から離れた非日常の場であるから、「いま、ここ」にしかない感動がある。浸りきり、自分を見つめるなかで魂が揺さぶられ、湧き上がってくるものがある。感動した時に、バラバラだった自分が再統合され、自分自身に戻れる。その時、とめどなく涙が流れる。飾りも偽りもない体験だ。感性を磨く体験を多くの人にしてほしいと思う。



 ……以上、引用終わり。ちょっとネタを詰め込みすぎた文章でしたね。読みにくいかしら? ラグビーも林敏之さんも全然知らなかった私が、その魅力を何とか最大限に伝えたくて精一杯書いた……のだろうなあと、半年近くの時間がたって読み返してみて思うのでした。もちろん、ご本人が書き換えた部分も少しあります。

 以下、林敏之さんのプロフィールも添えておきます。

1960年、徳島生まれ。同志社大学卒業後、神戸製鋼所入社。大学3年から日本人代表のフォワードとして活躍。強烈なタックルや突進で相手選手を病院送りにしたことから「壊し屋」の異名をとった。日本代表を13年間務め、神戸製鋼の7年連続日本一にも貢献。90年、オックスフォード大学留学中にケンブリッジ大学との定期戦に出場して「ブルー」の称号を獲得し、オックスフォード歴代ベスト15に選ばれる。92年には英国の名門バーバリアンズ・クラブに招待された。いずれも東洋人初の快挙。36歳で引退するまで、フェアプレーに徹した勇姿は多くのラグビーファンの胸を打った。現在、神鋼ヒューマン・クリエイトで企業研修の仕事に携わる。






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最終更新日  2006年02月15日 08時16分59秒
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