以前書いたトリアーでのモーゼルの競売会にひき続きもう一ヵ所参加したナーエの競売会について書きます。
ナーエの競売会はバートクロイツナッハ(Bad Kreuznach)というナーエ地方(リューデスハイムのラインガウ対岸の街のビンゲンから南西の地方)の中心の街で行われれているのですが日本では全く無名の地だと思います。というか観光地がないのでナーエの方に行く日本人はほとんどいないのではないかと思います(根拠のない推測ですが・)。僕もナーエには初めて訪れました。
で、競売会が行われる会場のローマホールの地図がVDPのホームページに載っていなくてネットで自力で場所と経路を確認しました。街の観光案内のページにそれらしきものが載っていてそれを信じて駅から20分ぐらい歩いたら会場だったのでとてもホッとしました。それが間違ってたら途方にくれていたので。
そして中に入ったら、どうやらここはふだんは博物館らしくて古い陶器や遺跡のものが展示してあって、そのまわりにテーブルを広げて試飲会が行われている、というとってもミスマッチな光景でした。
他の地域と同じように最初に試飲の時間があるのですがナーエでは1時間半でした。ナーエの方は他の地域と同じように甘口のリースリングだけの出品なのでまずはアールの赤ワインを飲みました。赤ワインは自分はすぐ酔うのがわかっていたのでほとんど飲み込まないで吐き出していました。もったいないけど味がわからなくなるのも造り手に申し訳ないと心の中で言い訳しながら。
僕はアールのワインはバーデンなどより甘みがあってやわらかい、という印象を持っていたのですがかなり硬派なワインばかりでした。フランスのフルボディまではいかないですがだいぶ硬いかんじでした。それでも僕好みのふくらみややさしさのあるワインもあって、気に入ったのはKreuzbergとMeyerNakelでした。AdeneuerとDeutzerhofは日本で下のクラスを飲んだことがあって好きだったのですがけっこう渋くて僕の口にはあいませんでした。
一緒に競売の結果も書いてしまうとDeutzerhofが80ユーロ、MyaerNakelが83ユーロと超高額で落札されてました。味だけというより醸造所の知名度もあってここまで値があがったのだと僕は推測してます。他の50ユーロぐらいで落札されたのと差はそんなにないと思ったので。といっても赤は経験が少ないのでかなり素人な意見です。でもそんな僕でもドイツの枠を超えた高レベルなワインだと思いました。赤はフランスに限る、と思っている人にぜひ飲んでもらって感想を聞きたいです。
ナーエのほうでは、最後にまわるうまいとわかってる大御所以外ではPrinz zu SalmとDr.Crusiusのシュペットレーゼが良かったと思いました。
そして最後にゴーミヨでも5つ星にされている大御所のデンホーフとエミリヒッヒシェーンレバーをまわりました。デンホーフのオーナーのおじさん(そんな言い方ですみません)はイメージそのままのドイツ人らしい気質の職人といかんじの風格のある方で、そんな人からこんな若造にワインを注いでもらうのはとても申し訳なく思いました。とっても貴重なワインだし。
でその貴重なワインというのはデンホーフが03年の貴腐ワインでシェーンレバーが04年のアイスワインです。これらを飲みにきたのですが期待以上の幸せを得ることができました!ありがとう、と何回も心の中で叫んでました。そしてまたびっくりしたのは後の競売会での落札額です。
デンホーフの貴腐ワインは競売のトリだったのですが、なんと750mlで一本あたりが1400ユーロで落札されたのです!日本円にすると20万円ちょっとですね。そんなものを今目の前にあって飲んでいると思うと、もったいないという気持ちとありがたいという気持ちが入り混じって勝手にたかぶってました。モーゼルのエゴンミュラーとプリュムも似たような額まであがっていましたが、デンホーフの貴腐ワインが一番ありがたみを感じました。
でも実は味の好みとしてはシェーンレバーのアイスワインのほうが好きでした。勝手に評価をつけていてデンホーフの貴腐ワインには4.6点(5点満点)、シェーンレバーのアイスワインには4.8点をつけていたのです。とろける、というのはこういう時に使うのだなっというぐらいの最高のアイスワインでした。これは4万円ぐらいだったのですがこの差が何なのかは知りたいです。お買い得なのは確実にシェーンレバーだと思うのですが。まあコレクション度や熟成なども考慮に入れての額なのでしょう。
という、数は少ないけれども大満足なナーエの競売会でした。モーゼルの入場料は70ユーロで、ナーエは30ユーロなのでそれだけで得なのですが、デンホーフとシェーンレバーのすごいワインを飲んだだけでもお得感を感じました。
もちろんモーゼルにもすごいのはいっぱいありましたが量がおおすぎるので感動が薄れてしまっていました。でも年によってはモーゼルでも度肝をぬくものがあると思うのでまた行きたいです。毎年行くにはかなりの障害があるのですけどね。
VDPのオークションのページに出品リストと落札額が載っているので興味がある方は見てみてください(モーゼルの落札額はまだ載っていませんが)。
あとこちらでは競売会の様子は書きませんでしたがモーゼルのほうでもう少し詳しく書いています。
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