達人のひとりごと(JKLab)

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2012.08.12
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 さて、次に前段の電源部について説明しよう。初段が±150V程度、2段目は330V程度、カソードフォロワー段は±150V程度が必要である。これをまとめて電源トランスの一つの巻き線から取り出したい。もちろん、内部抵抗もリップル電圧も低くしたいのである。複数の電圧を効率よく取り出すには、多倍圧整流回路を用いるとよい。多倍圧整流回路というと、コッククロフト・ウォルトン回路が有名であるが、偶数倍の電圧しか出ないし、片波整流である。そこで、両波整流で±n倍圧の電圧を全て取り出せる回路を考えてみた。
 まず、(A)は片波整流で±E、±2E、±3E、…の電圧を取り出す回路、(B)はそれを両波整流に拡張したものである。片波(A)で±Eを取り出す回路は普通両波倍電圧整流と呼ばれているが、+Eと-Eを別々に取り出せば片波整流なのである。両波(B)で±Eを取り出す回路はブリッジ整流に他ならない。この中から、自分の欲しい倍数の回路だけを抜き出せばよいので、利用価値の高い回路であると思う。





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最終更新日  2012.08.12 14:58:10
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