北国の遊び方 ~北海道の釣りブログ~

北国の遊び方 ~北海道の釣りブログ~

2020.02.12
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カテゴリ: トラウト
そう言えば、前に某学会に招かれ発表者として北大でトークマンをしたことがあったのですが、専門分野の人が集まったり、これから未来のある学生たちの眼差しって言うのはギラギラしていますね。
中には私も全然ついていけないようなことを研究されている生徒もいたり、一つのことを掘り下げて突き詰めると言うのは膨大な知識と選択肢が必要で本当に大変なことだと改めて身に染みました。

さて、先日ご紹介させていただいた、冬期に道南で爆発的にサクラマスが釣れるのは何故か?と言った内容の記事ですが、その紹介させていただいた論文の内容で噛み砕いていない部分がありました。

夢のサイズを追い続けるアングラーにとっては必要なデータなので少しだけご紹介させていただきます。

モンスターサクラマスが釣れるポイントはほぼ決まっている。

まず、前回の記事と参考にさせていただいた論文はこちらです。
↓↓↓
引用文献
北海道の河川に放流された標識サクラマスの海洋における回遊生態 
眞山 まやま 紘ひろし ・小野おの 郁夫 いくお ・平澤 ひらさわ 勝秋 かつあき




その時、紹介していない一文と図がありました。




眞山 まやま 紘ひろし ・小野おの 郁夫 いくお ・平澤 ひらさわ 勝秋 かつあき
私なりに、この図から読み取れることは、大きく二つありました。

一つ目が
あくまでも平均体重なのですが、遊楽部川個体が一番大きく、続いて尻別川、天塩川と続いています。
もし、 大きい個体を釣りたい場合、可能性として、この付近の河川のサクラマスを狙う必要があります。
また、たまに釣れるとても小さい個体ですが、 斜里川、徳志別川、標津川とオホーツク海側の個体が群を抜いて小さいです。
もし、ハイシーズンでも特別小さいサクラマスが釣れたらオホーツク系の個体である可能性が高いと言えるでしょう。

二つ目は論文の中でこう書かれています。津軽海峡周辺で漁獲量が増加し始める 1 月以降 には,大型で回帰する河川群(遊楽部川,尻別川, 天塩川,石狩川,静内川)が急速な成長を見せ, 小型回帰群(標津川,斜里川,徳志別川)との差 が明確になった.河川毎の体サイズ差はクチグロ 期から母川回帰時までほとんど変わらない.前述 したように 1 月から 4 月初めまでの越冬場所は基 本的に河川群による違いがみられなかったことか ら,経時的な成長速度の違いは生育環境の差でなく,それぞれの河川群の持つ生物(遺伝)特性に より生じていると考えられた.
引用:北海道の河川に放流された標識サクラマスの海洋における回遊生態
要するに、大型になる遊楽部川や尻別川などのサクラマスは1月ぐらいから、猛烈的な勢いで成長します。そして、オホーツク系のサクラマスはこの時期になっても成長はしない。
この要因は河川群の持つ遺伝的なものだ。

と言うことです。

また、日本海のサクラマスシーズンが終わってから、オホーツクエリアにモンスターサイズを夢見て釣りに行っても、このエリアのサクラマスは遺伝的に小さい個体が多いため、ビッグサイズが釣れる可能性は低いです。


なのでもし、 モンスターサクラマスの夢を見たい、夢のサイズを釣ってみたいのであれば、遊楽部川系、尻別川系またはその近辺のサクラマスを狙うべきです。


3キロ、4キロ、5キロアップの夢は、 4月5月6月ぐらいにその河川から近いエリアが妥当と言えるでしょう。

まとめ


今回も少し難しい話でしたが、 釣り人の感って言うのは置いといて の世界ですので、参考値として頭に入れておくと良いかと思います。データに基づく可能性のお話しですので、みなさんが通っているポイントでビッグサイズは全く釣れないってことでは無いと思います。

ただ、 道南エリアからモンスターサイズの魚が帰る河川のエリアは全てが激アツポイントの可能性大 です。そんなことを考えるとこれからのハイシーズン、既にビッグサイズが出る殆どのポイントに釣り人がいるように思えます。

これは、研究者の方が必死に採取していただいた貴重な貴重なデータですので、どう捉えて、どう行動するかは自分次第ですね。





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Last updated  2020.04.15 19:45:12


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