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2005年07月16日
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今日のBGMはマーヴィンゲイのI Want Youでお願いします。
1976年にリリースされた久々のマーヴィンのAlbumは、エキゾチックなイラストのジャケットのSEXYなダンスナンバーでした。
JAZZともSOULとも言えず、軽いタッチのマーヴィン・サウンドは幅広い音楽ファンに支持されておりました。
What’s going onに代表されるメッセージ色の強いアルバムから一転して、真夜中のダンスパーティーをインスパイアさせるジャケットと彼のセクシーなファルセット・ヴォイスは、チークでもよしメロウダンスでもよし、まさしく大人のサウンドでした。

このころ、キングレコードではBUDA(ブッダ)レーベルを獲得して、イージーリスニングJAZZ、いわゆるクロスオーバーと呼ばれるジャンルが注目を集めていました。
ジュリーの関係で、このあたりの試聴盤をごっそりと頂いた委員長は、これらのアーティストから後の人生の音楽観を変えるほどのインパクトを与えられました。
特に、グローバー・ワシントンJr.のミスター・マジック、フィール・ソー・グッドなどは、従来の小難しそうなJAZZという分野をシンプルにまとめた、JAZZ入門篇とも言えるような音楽で、しかもFUNKYに踊れるし、まさにクロスオーバーしたサウンドでありました。
デオダード、ボブ・ジェームス、エスター・フィリップス、ラルフ・マクドナルド等など、後年ディスコでも有名になるアーティストたちがこぞってアルバムをリリースした時代でもありました。

そして、EW&Fのまさに対極に位置するとも言える、パーリャメント&ファンカデリックもP-FUNKブームを巻き起こします。

それ以前にも黒人特有の黒人音楽、ファンカデリックはBlack Powerの最前衛をひた走るBlack Rock Groupでもありましたが、今でも根強い人気のMaggot Brain とか、とにかくこのアナーキーさと全編世の中を完全にナメきったセンスが最高でした。
ハレムもエンバシーもこのMother Ship Connectionはノリノリで狭いフロアを、タイトに重なり合うように踊っていたのが印象的です。
当時、このナレーションの部分、はっきり言って意味わかりませんでしたけど、かなりぶっ飛んでいることだけはBrotherのFeelingから感じ取れましたネ。
こりゃただもんじゃねーぞって感じでした。
異様なムードとヘビーなFUNK、更にムスクの臭いでムンムンして、妙に興奮させられました。

あとはミーハー的に、ワイルドチェリーのPlay that funky musicが有名でしょう。
白人ながらあっぱれといったところですね。一発屋でしたが、歴史に残るHITということでは称賛に値するナンバーです。
さてそんな時代背景のディスコライフは、いよいよ大型店舗のブームに突入といった感がありました。

中でもマチャアキが働いていたトゥモロー・ヴィラというお店は、当時の大衆パブにしてはもの凄く斬新なアイディアが施されていて、ディキシーランドJAZZやゲームコーナー、ビストロ、そしてディスコスペースと行った具合に、店内が色々なセクションに分かれていて、アメリカンパブ&パークといったアメリカ色の強い新しいタイプのパブでした。
とはいうものの、このセンスについてこれるだけのお客が新宿には少なかったのか、もっぱら人気のあったのはディスココーナーでした。非常に狭いフロアで、その周りを古き良き時代のアメリカを代表するミニ機関車が回る、という凝ったつくりのスペースでもありました。広いスペースの店内の一角、狭いフロアでぎゅうぎゅう詰めになりながらも踊るお客を見て、当時の社長、店長共々、結局はここも時代の波に呑み込まれていかざるを得ないと思ったことでしょう。
まず第一弾の改装ととして、ダンスフロアの拡張が行われました。

同じビルの4階には、ディスコの名門ビッグトゥゲザーがあるにも関わらず、フロアを広げただけで客足が増えていく様を目の当たりにした社長、店長は決断します。
ディスコにしよう。
トゥモローUSAの構想が持ち上がりました。

時を同じくして、Q&Bの常連客だった一人の若者が委員長のもとに、とんでもない企画話を持ち込んできました。
TBS系列で日本版ソウルトレインのような番組を作るので、その司会を是非ロニーさんにやってもらいたいということでした。

しかも、今日製作発表会がトゥモロー・ヴィラであるから、とにかく一緒に来てくれって強引な話でした。
といっても一人じゃ心細いし、誰かいないかと思案しているところに、間抜けな顔してやってきたテツとヒトミ、丁度いいところに来たなお前ら、テレビだぞテレビ、ってなことで、二人を引き連れて会場に出かけた委員長でした。
会場には、確かに花輪なんぞか数本置かれていて、○○製作会社とかTBS製作部とか書いてあります。
マジかよ、半信半疑だった委員長もここまで来ると、もう後には引けません。
店内はフロアーに簡単なステージが用意されて、ホールは立食パーティ、そして、DJブースにはお馴染みマチャアキがいます。
更にブースの横のカウンターに大柄なアフロおじさんがひとり座っていました。
全日本ディスコ協会の勝本会長です。
挨拶をして隣に腰をおろしました。
勝本会長、開口一番にこう言ったのです。

「ロニー、協会に来ないか?」

えっ、て感じでした。
面識こそあれ、面と向かって口を利いたこともない委員長の名前を知っていたことも驚きでしたが、お誘いがかかったこともそれ以上の驚きでした。
とはいうものの、色々な出来事が花火のようにドンパチあがったこの数ヶ月の間に、委員長の胸の中には小さいながらも自分のグループを持つ夢が芽生えておりました。

「いや、あのもうちょっと色々な踊りも見てみたいし」(答えになってねぇぞ)

二言三言、妙な会話をしましたが、すぐに製作スタッフから出番の合図です。
しかし出番つったってこっちは何の段取りも聞かされておりません。
と、そこで勝本会長が言います。

「オレが挨拶してから、ロニー&ダンサーズって紹介したら、こういう振り、できる? できるよね、こういう風に踊りながら出てきて・・・」

勝本会長自ら踊りの手本を見せて説明をしてくれましたが、最中にGOの合図です。
委員長は言われたとおり、舞台裏でテツとヒトミに勝本会長の踊りの振り付けを教えながら説明しました。

「ロニー、ダサいよこの踊り」

ヒトミが口を尖らせます。
うん、確かに指図されたくない、と思った委員長。
それでもひとまずは会長の顔も立てようってことで言いくるめます。

「出だしだけでもやってみようぜ。あとはこっちのペースでいいじゃん」

多少不服そうなヒトミでしたが、もう打ち合わせする時間もありません。
そこで、勝本さんからのCALLで委員長が舞台に上がります。
舞台袖には例のQBの常連、製作会社のスタッフが合図を送ります。
後はもう舞い上がって何をどう踊ったかすら覚えてませんが、だてに踊りバカだったわけじゃありませんから、見栄えだけはするように舞台を縦横無尽に踊り狂いました。
特に、当時の流行のロボットは大うけで、益々調子コキまくって、テツは興奮の余りバック展、前転、半ひねりと大技の連発です。(連れてきてよかったぁ)
テツは機械体操部出身、ルックスも童顔ながらまあまあ、身長さえもう少しあったらなあ、ってなもんで、もちろんヒトミは勝気なおねーちゃんですから、舞台といえども物怖じひとつすることなく堂々たるプレゼンテーションでした。
プレゼンのあとはディスコタイムとなり、パーティは盛況、委員長たちも出番を終えて帰ります。幸い勝本会長は関係者と雑談中、委員長は出番を作ってくれた製作スタッフに挨拶して早々に引き上げました。

「結構興奮したねぇ~」ヒトミが笑っています。

「オレあがっちゃって、何やったか全然覚えてないよ」テツは初めての大舞台でした。

「勝本さんに誘われちゃったよ、ディスコ協会に来ないかって」委員長が言うと、ヒトミが食ってかかってきました。

「じゃ、あたしらはどうなんのよ。ダメだよ、ロニー、勝手に行っちゃ」

もちろん行く気はありませんでしたが、勝本さんに声かけられたってことは素直に嬉しかったし、自分が突っ張ってやってきたこともまんざら間違いではなかったんだなあ、としみじみ思ったりしたのも事実でした。





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最終更新日  2005年09月22日 12時35分28秒
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