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2006年01月17日
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今日の映画は「ショーシャンクの空に」というアメリカ映画です。
アメリカでは刑務所を扱った映画は絶対こけないといわれるほど、数多くの監獄モノがありますが、これもその中のひとつといえます。

えー、内容はと言いますと、不倫していた妻と不倫相手のプロゴルファーを射殺したとして、亭主の銀行員エリートが収監されるところから物語は始まります。
彼は一貫して無実を主張しますが、もちろん一度収監されてしまえばあとは四の五の言ったところで状況が変わるはずも無く、刑務所の掟に従って生活をしなければなりません。まず前半は刑務所の内部の実態をリアルに見せます。
このあたりがアメリカ人の好きな部分なのではないでしょうか。
現実から隔離された世界の出来事はみな興味があるのでしょうね。

そんな主人公の元エリート銀行員は刑務所の生活に順応しながらも、強い精神力と明晰な頭脳を持って理路整然と自己の道を貫いていきます。
そんなある日、一人の担当官の遺産相続の税務対策についてアドバイスをしたことから、その能力を買われて所長のアシスタントをすることになっていきます。


10年の歳月を通じて所長の犬となりつつも、彼は刑務所に図書館を作ったり無知な囚人に教育を施したりと、それは素晴らしい実績を残していきます。
そんなある日、新たに収監されてきた若い犯罪者から主人公の妻と不倫相手を殺した真犯人を知ります。
主人公は早速所長に再審請求を行う手続きを願い出ますが当然却下されます。
さらに所長はこの顛末をもみ消してしまいます。
主人公は異常な執念で食い下がりますが、所長は飼い犬を折檻するようにとことん主人公を打ちのめします。

ということで結末は見てのお楽しみといったところでしょうか。
ただし典型的なアメリカ映画ですので、救いの無いエンディングで落ち込むことはありませんので安心してご覧いただけます。
もちろんどんでん返しもしっかりとしたプロットの上で描かれていますので、見終わった後の爽快感は格別です。

過去数多くの刑務所モノがヒットしましたが、この映画も十分大衆的な評価を得られた作品ではないかと思います。
脱獄モノでは「パピヨン」とか「アルカトラズからの脱出」とか、刑務所内部の告発ものではロバート・レッドフォードの「ブルベイカー」などが強く印象に残っています。
日本でも安部譲二さんの原作「塀の中の懲りない面々」なんてのもありましたね。


私の感想はと言いますと、これも昨日の「半落ち」の評と似て、どうもテーマとは別の違うところに観点がずれてしまいました。
というのも、実は最近花村萬月氏の「ゲルマニウムの夜」という気味の悪い小説を読んでしまったせいか、刑務所という閉鎖的空間の中で繰り広げられる人間の行動とその心裡にどうしても目がいってしまったのです。

小説の方の舞台は刑務所ではなく教護院なのですが、一般社会から隔離され閉鎖された世界という点では同じ環境であり、そこで繰り広げられる倒錯した行為は刑務所同様独自の世界観によって住人達の生活が営まれています。
まあ、どちらもフィクションでしょうから、どこまで真実かはわかりませんが、閉ざされた世界に放り込まれた人間が考えること、感じること、行うことにあまり変わりはないのかなというのが感想でした。
日米の壁も年齢の壁も越えてこの二つの物語の根底でリンクする「或るモノ」は、やはり人間の思考回路と「神」あるいは宗教との関係とでもいったものでしょうか。



「それを言っちゃぁ、おしまいだぜ」

みたいなもので、誰しも持つ人間の一番隠したがる部分をこれでもかってくらい見せ付けられると、特に繊細で臆病(笑)な私などはうんざりしてしまうだけではなく、だからなんだよぉ~、と別の本能で押さえ込みたくなる衝動に駆られたりしてしまいます。
非常に私見ですが、芥川賞ってこの手のドロドロしたものが好きですよね。
芥川賞作家ってかなり「冷たいモノ」でイッちゃった人たちなんかなぁ、なんて思いますね。
ちなみに花村萬月さん、私と同い年なんですね。
アウトロー作家とか言われているようですが、別の道のアウトローかな、なんて思いました。聞くところによると浅田次郎さんと仲が悪いようですが、タイプが違うのでケンカにはならないような気がします。

えー、話が非常に脱線しましたが、「ショーシャンクの空に」は結構重たいテーマながら観賞後の爽快感は、私の大好きなアメリカ映画なので安心して見れるピカレスクロマンといった映画でした。





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最終更新日  2006年01月17日 08時03分32秒
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