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2006年02月01日
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アメリカンユーモアに「人生はたまねぎみたいなもの」というのがあります。
「皮を一枚一枚むいていくと中には何もない」と云った当たり前のようなジョークなんですが、この皮を剥く作業というのが「生きる」ということになるのでしょうか。

James Gibbons Huneker 1860-1921
Life is like an onion.
You peel off layer after layer and then you find there is nothing in it.

大きな外皮から剥き始めて、段々と核心に触れるように皮も小さくなってきて、最後の一枚を向いたところで結局は何も出てこなかった、そんな感じでしょうか。
でもこの最後の一枚を向き終わったところに「死」というものがある以上、この体験は本人しか出来ず、更に一度しか経験できません。
だから、極めて漠然ながら結末はたぶん何もないのだろうと思いながらもせっせと皮を剥いてしまう、そんな私はやっぱり悲しいジョークの体現者です。

もうひとつ好きなユーモアに「金持ちだけが貧乏人に満足を説いて聞かす」というのがあります。これはイギリスのジャーナリストHolbrook Jackson 1874-1948の名言ですが、非常に的を得ていると思います。



どんな人生を歩んでも決して満足しないのが人間だと思うし、資本主義社会で言うところの合法的搾取を裏付ける屁理屈がまさにこれだと思います。
似たような言葉に「職業に貴賎はない」なんてのもありますが、日本は島国のせいか比較的職業で極端な色分けはされていないのでごまかされがちです。

私が日本に住んでいた二十数年前、非常に疑問に思ったことがありました。
某テレビ局が主催したチャリティー番組で、24時間かけて日本全国の方々から募金を募るというような視聴者参加番組でした。
まあ、やらんよりはやった方が良いだろうくらいなものですが、じゃあ番組スポンサーはどうなの?とか出演者はどうなの?とか色々な疑問が沸き起こってきます。
テレビにはきちんとCMなりスポンサーの名前や商品が流れているわけだし、番組制作会社が経費「ゼロ」で仕事してるとは思えないし、ましてやタレントの所属事務所だって、その日はギャラなしで働いたとしても、美談のヒーローでイメージアップすれば、仕事も増えるからすぐに元は取り返せます。

それに引き換え、視聴者参加とか乗せられてなけなしのおこづかいを供出させられた子供たちとか、じーちゃん、ばーちゃんの善意とか云われてへそくりを取り上げられた年寄りなんかは、また明日からせっせと小銭を貯めなければなりません。
その一瞬の奉仕活動の満足感で貧乏人の小銭を巻き上げる効率的なシステムとも云えます。まあ、出した方も「気持ち良い」ってことで満足かもしれませんが、それじゃフーゾク行って一瞬の気持ちよさに小銭を出すのとなんら変わりありませんね。

そんなに慈善事業に参加したいなら、まずはテレビ局とスポンサーで大金をど~んと出して、きちんとした経理士つけて、もちろん公認会計士ですよ、監査付の、でもって支援する事業とか投資の管理をしっかり番組で放送するとか、寄付金の管理状態を誰もが閲覧できる公開議事録みたいなものを作ってもらいたいものです。
「皆様からの寄付金でアフリカに井戸を作りました」とか云って、アフリカの貧しい人々が井戸の水を浴びて喜んでる映像なんか見せられて納得していてはいけません。
本当の支援とか慈善なんてものはもっと厳しいものでなければいけないのです。


慈善とか福祉なんてものは、そう簡単に自己満足で完結するような行為ではありません。たかが100円、千円と云って供出する人が何万人もいれば、それは税金のかからない立派な資金となります。
金が集まるところには必ず欲も集まります。

金を捨てるなら別ですが、少なくとも慈善の目的で供出したのなら、その金の使い道にまで関わる必要があります。
慈善団体で働いている人たちを見て、「あいつは怠けてて寄付金を無駄使いしている」とか「不必要なものを買いすぎている」とか、後先考えずに気持ちよく金を出したくせに、結局はそういったトコでぶつくさ云うのが人間です。
でも、これってなんか似てませんか。


ということで、最後は僭越ではございますが私の言葉で締めさせていただきます。

「人生はジョーク、ジョークは人生そのものだ」

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最終更新日  2006年02月02日 06時49分30秒
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