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2007年02月01日
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こばなしその壱。
「先輩、どうしても必要なんです。1万円貸してくれませんか。二倍にして返しますから」

「ダメだよ、そんなこと言ったって、どうせ酒飲んじゃうんだろ?返ってくるアテもない金を貸すほどオレは甘くないんだよ」

「そんなこと言わずにお願いしますよ。このデジカメ担保にしますから、お願いしますよ」

「う~ん、しょうがねぇなぁ、ほら、じゃこれ1万円」

「ありがとうございます。絶対倍返しにしますから」

「でもよぉ、いっぺんに2万円返すのは大変だろ?無理しない方が良いんじゃないの。だから今のうちに半分の1万円返しといたら、ほら、残りは1万で済むじゃないか」

「先輩、優しいすね、ありがとうございます。恩に着ますよ。じゃ、これ1万円」

お後がよろしいようで。。。。。。



こばなしその弐。
「へい、いらっしゃい」

「カカアが漬物用の壷を買って来いっつーんで来たんだけど・・・」

「壷ですかい? そんならそこの右にあるのが千円、左にあるのが五百円、どっちにいたしやしょう」

「なんだ案外高いんだね壷ってのも。じゃ、左の小さいので良いや。せっかく遠くから来てるんだから、少し負けておくれな」

「そうですねぇ、そんならどんと勉強して四百円!」

「う~ん、止めとくわ」

「旦那には参ったなぁ~、三百円でどうです?もうこれ以上ビタ一文負けられませんヨ」

「よし買った!」

「ありがとうございました。はい三百円、確かに頂きました」

ところが、この客が1時間もしないうちに戻ってまいります。

「へい、いらっしゃい。あれ、さっきの旦那じゃありませんか」



「七百円!」

「もう一声!」

「旦那にゃ負けました。ようがす、六百円で手打ちましょう」

「そいつぁありがてぇ。で、この小せぇ壷は引き取ってもらうぜ」

「へぇ、三百円で引き取らせてもらいます」



「ありがとうございました。またどうぞ」

お後がよろしいようで。

これは上方落語の「壷算」という有名な噺です。
なんでも、15年ほど前に、イタリア人の詐欺師が同じ手口で両替を持ちかけて、東京は上野界隈の商店が軒並み騙されたことがあったらしいです。
こうして文章にして書いたものを読めば、ひどくバカバカしく思えるのですが、口頭でやり取りを聞いたりする分には意表を突かれて、割と簡単にひっかっかちゃうから不思議です。
関東では、似たような落語で有名な「ときそば」というのもありますね。
疲れたとき、たまに落語なんかも良いものです。
間抜けな噺なんですが、人と人とのやり取りなんてのは、ずっと昔からたいして変わっちゃいないってことに気が付きます。
でも、この笑いが生活の中にあるのとないのとでは、雲泥の差があります。
辛さを笑いにできる図太さが必要ってことですかね。
どうぞ、皆さんも「笑い」の精神だけはいつまでも持ち続けて下さい。





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最終更新日  2007年02月01日 14時00分27秒
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