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2011年02月20日
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カテゴリ: クラシック
 紀尾井ホール  18:00~
 1階右側

 ベートーヴェン:ピアノソナタ第30番 / 第31番 / 第32番
 <アンコール>
 バッハ:平均律クラヴィーア曲集第2巻 ~ 第1番C-dur / 第12番F-mol 前奏曲 / 第11番F-dur

 ピアノ:アンドラーシュ・シフ

 シフは、昔から何度か聞いているのですが、去年、ザルツブルグでちょっとだけ聞いて「こんなにもリリカルなのか!」と驚いたのが記憶に新しい。ので、来日公演とあってチケットを取りに行ったのですが、バッハは取れず、ベートーヴェンがぎりぎり買えて。もう一つ、平日のオペラシティでのシューベルトも持っていたのだけれど、そちらは結局行けずに譲ってしまい......
 そうは言ってもベートーヴェンの最後の3つのソナタ、となれば、期待せざるを得ません。

 が、よくよく考えてみれば、ベートーヴェンの30, 31, 32番は、確かにリリカルではあるけれど、同時にドラマティックでもある、激しい表現も多く含んだ曲である訳で。

 とはいうものの、それは演奏がよくないという訳ではなくて、こちらの期待したものが違っていただけのこと。この3つのソナタの演奏としては、とてもよかったと思います。

 そういや、去年の秋にポリーニも同様にベートーヴェンのこの3曲でリサイタルをやったのでした。あの時のポリーニは、随分速い演奏だったのだけれど、今日のシフは、各曲毎に引っ込むこともせず、拍手もなく、3曲弾き切って、それで所要時間は大体70分。感覚的には一般的な所要時間ではないかと思います。
 で、あの時のポリーニには、全体を構造的に押えた上での演奏、という感想だったのですが、今回のシフの場合は、もうちょっと曲にのめり込んだ感じの演奏だったと言っていいでしょうか。各曲の表現も相応にアグレッシヴなものになっているし、先述の通りデュナミークの幅もかなり大きい。これを、小さい紀尾井ホールでやるのだから、インパクトは大きいです。ちょっと、音楽として紀尾井ホールには収まり切らない風ではあったかな、とも思います。
 結果的にはシフの演奏に説得されて終わった、という感じでしょうか。

 アンコールのバッハは、ある意味蛇足ではないかな、という気もしましたが、3曲もやってくれると、これはこれで収まるべき所に収まったという印象です。そのバッハも、先のベートーヴェンとは似て非なる演奏。後期のベートーヴェンは後期のベートーヴェンらしく、バッハはバッハらしく、そう言ってしまうとそれまでですが、改めて、ああ、そうか、シフはバッハもベートーヴェンもシューベルトも弾ける人だったな、「弾ける」というのはこういうことだったな、と、今更ながらに思ったのではあります。

 でも、シューベルト聞きたかった.....




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最終更新日  2011年02月21日 00時50分21秒
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