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拝大五郎

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Oct 21, 2010
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カテゴリ: 最近読んだ本
『無痛』
無痛
Amazonより



しかも医療問題だけに留まらず、刑法39条(心神喪失は無罪ってやつ)を
取り上げたり、医療サスペンスでありながら社会派小説でもあります。

核になるのは刑法39条なんですが、それは非常にデリケートな問題。
被害者側に立つのは簡単だけど、久坂部氏は真っ正面から取り上げ、
本当に心神喪失の場合、加害者家族の立場、39条に関わる診断医の責任、
刑事の感情、犯罪に利用しようとする輩の問題等、丁寧に取り上げています。

しかもストーカーをする偏執狂的な男と、精神が未発達な殺人犯を登場させ、
正常と異常の境界を示そうとしています。


それは著者から読者への自分で考えろのメッセージでしょう。

他にも現状の医療現場の抱える問題(保険診療や混合診療等)、
医師の問題(病気は治すものか、治るものか? 検査に頼りすぎた
診断能力の欠如等)も提起してます。

さらに患者を診ただけで診断できる天才医師を
違う立場で対立的に登場させたり、見所満載です。

それでいて、39条に拘った事で物語に背骨が通り、
決してとっちらかることなく、最後まで一気に読めます。
熱中できます!

ただね、しかも犯人が異常(いろんな意味で)なので、
その描写が異様というか、すごい迫力なんですよ。


『無痛』 は、それでも読んでみたい人には
徹夜本になると思います。

今日のツイてる
1.チェックバック、大した直しは無かった
2.思い切ったデザインは好結果だった

4.ニーガードの左右の見分けが分かった
5. 『無痛』 読了

最後まで読んでくださったあなたに、全ての良き事が雪崩のごとく起きます。





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Last updated  Oct 22, 2010 01:40:56 AM
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