情熱のあと

愛の彷徨

ただ仕事が忙しく、毎日は過ぎていく。仕事が忙しいと心を亡くすから、かえっていいかもしれないですね。考えてもしかたのないことが多い。時は戻せないのに。壊れてしまった妻が元に戻るわけではなし。何もかも戻せない。昨日、超個人的なことで物寂しい気分になって、一人ドライブをした。妻とよく行った天保山に行った。だだっ広い天保山、人口の島、雨の南港は、いつもの色でそこにあった。わたしは何をしようとしているのだろうか。いい歳をして何が寂しいと言うのか。お前は何をしようとしている？離婚してからは、誰と付き合っても別れた妻の面影を探す旅だったように思う。妻の身代わりを探しているのだろう。それなら相手に失礼だ。この世の中に誰かの身代わりにふさわしい人間などいるはずがない。みんな取り替え不能なのだ。それぞれに尊い独自性を持っている。そして誰と付き合っても密かにハッピーエンドを期待した。相手がどういった女性であろうと。自分の子ども一人しあわせにすることができない男に何ができるというのだろう。わたしは一生誰とも付き合わないほうがいいのかもしれない。世間の男並みに体目当てで女性と付き合える男になってみたいものだ。こんな苦悩に囚われることもないのだ。