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2018年04月10日

【QOL】休職夜話 39歳の夏休み 第八夜

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前回までの「39歳の夏休み」は
第一夜
第二夜
第三夜
第四夜
第五夜
第六夜
第七夜



一向に終結に向かわないプロジェクトの進捗を見て、生田がもちぞうを会議室に呼ぶ。


会議室に入るや否や、スケジュールを説明しろと言ってくる。

もじぞうはワイトボードに向かうが、言葉が、文字が、出てこない。
あれだけ何度も考えてきたことが一言も頭からでてこなくなっていたのだ。


不機嫌そうに生田が口を開く。


「おいおい、自分で決めたことだろ。
それとも言いたくないのか?

今週までにめどが立たなければ、プロジェクトは強制的に中止する。
その場合の対策方法を考えておけよ」と。


そう告げたあと、生田はそそくさと会議室を出ていった。



もちぞうは、デスクにつくと呆然と画面を眺めていた。
両手をキーボードに乗せはしているが、指先は一向に動かない。

白紙の表計算ソフトの画面を眺めて、焦点の合わない眼光が画面に映し出されていた。


しばらくした後、画面から目を離すと、部長の春日部と、
開発リーダの竹本がまだ残っていた。

もちぞうは、春日部と竹本に、話があるので時間をもらえないかと話しかけた。
二人とも、すっとんきょうな瞳でもちぞうをデスクから見上げた。


先ほど生田に追い詰められた会議室に、春日部と竹本と3人で入る。
もちぞうは震える声で、今の思いのたけを二人に告げた。


ここ2カ月、仕事のことで頭がいっぱいになり、ほとんど夜眠れていないこと。

何も考えられずに、部下の管理がおろそかになっていること。

それにもまして、生田からの威圧に萎縮してしまっていること。


もちぞうが携わっているプロジェクトは
会社として、かならずやり遂げなければならないものであった。
また、もちぞうだけでなく、部署の評価にもつながるものであることは
春日部、竹本とも知っている。


もちぞうは最後にこう続けていった
「管理職をやっていく自信がありません。ノイローゼかもしれません」と。


春日部と竹本はしばらく口ごもったが、
今抱えている仕事のことは改めて調整しようといってきた。

春日部はそこで席をたち、残った竹本がもちぞうに話しかける。


「俺も自信なんてないよ。
毎日、生田君には管理能力がないとか、阿保だの馬鹿だの言われているよ。

生田君はできるひとだからね。

でも、出来るところまで、とにかくやろうよ。
それでも駄目なら、またそのとき考えていこう。

考えてもしょうがないこともあるから、
まずやってみて、それから少しでも前に進まないとどうしようもないよね。」


常套句のような言葉をかけられる。

この竹本の言葉はまったく響いてこない。

同情してほしいわけではなかったが、
自分が置かれている状況、思いを理解してもらうことができなかったと思った。


もうだめかもしれない・・・
そんな気持ちがもちぞうの頭の中を支配していった。


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posted by もちぞう at 18:28| Comment(0) | TrackBack(0) | QOL

2018年04月02日

【QOL】とあるITエンジニアのダダ下がりな屈辱的週末

マイナビエージェント×IT


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さくら満開!

春満開!

お花見満開!

春はたのしいですね!

な〜の〜に〜何が何だか
どこでこうなった
なんでこうなる

QOLの大事さを考えている中
3月31日、4月1日の土日は屈辱的な状況でした。

はい。休日出勤です。

昨日おとといとブログをかけなかったのもくたくただったから。

ありえねー。働き方改革と叫ばれている中で、なおかつ働き方改革をしよう
と、会社が言ってる中での土日出勤。

なにが、働き方改革ですか。
なにが、ライフワークバランスですか。


期限が決められた仕事が1週間もないなかでやらないといけない。
必達と言われれば、これはすでに強制労働なわけですよ。

これはもうだめかもしれませんな。
評価される必要もないし、この会社を去る時が一気に近づきました。


とりあえず、今年会社をやめたらいくら退職金がもらえるのかを確認。
思った以上にもらえることがわかったけでれど、まだ懐がさみしい。


さて、今日から1週間。また働くわけですが、どうなることやら。

うつ病がぶり返さないうちに手をうたねばなりませんな。

転職先もそろそろ本気で探してみよう。

中間管理職が元気な会社は伸びると思いますよ。





マイナビエージェント×IT
posted by もちぞう at 06:08| Comment(0) | TrackBack(0) | QOL

2018年03月30日

【QOL】休職夜話 39歳の夏休み 第七夜

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前回までの「39歳の夏休み」は
第一夜
第二夜
第三夜
第四夜
第五夜
第六夜


もちぞうは生田から与えられた仕事を必死にこなしていった。
その仕事ぶりから、次第に生田の信頼を取り戻していった。


生田と二人きりで酒を酌み交わすことはなかったが、忘年会などで一緒になると、
もちぞうは鉄板ネタとして、その当時の二人の関係を笑いながら話せる関係となっていた。

しかしながら、たった一度の強烈な印象というものはそう易々と払拭できるものではない。



もちぞうにとって生田の存在はその後も大きなプレッシャーとなっていた。

仕事で言い合う際には、理屈で説き伏せることができなかった。

生田の理解を得ることができなければ業務を円滑に進めることができない
仕組みがすでに部全体に構築されていた。

生田の態度は、もちぞう対してのみならず、上司にあたる勝本に対しても、
時には部長の今泉に対しても同様に厳しい態度で当たっていた。

後輩は生田に呼ばれると萎縮し、戦々恐々とした面持ちでやってきくる。
生田からダメ出しをされた後輩は、ひどく気分が落ち込むことが多い。



隣から聞こえてくる内容を察して、もちぞうは落ち込んでいる後輩を誘い、
業後の飲みにケーションと称し、彼らのフォローをしたことも多々あった。


後輩の愚痴を聞いてやることで、彼らのガス抜きをすることが日課となっていった。


3年前からは、生田が主として担当していた、
社内のシステム構築をもちぞうが担当することとなり、
生田は実質、開発から手を引き、企画に席をおくこととなった。


その頃のもちぞうが生田に抱く感情や関係性は、ただ単に嫌いといった感情よりも、
師匠とか恩師ともいえる存在といったほうが良いかもしれない。


生田もまた、もちぞうに対して自分の技術や知識だけでなく情報を共有するようになっていった。

10年という年月をかけて、もちぞうと生田の関係はこういった土台の上に成り立っていった。


順風満帆とは言わないが、もちぞうにとっても居心地が良いといってもいい
環境のなか仕事に精をだしていた。


いっぽう私生活でもちぞうは、携わっていたプロジェクトの終結を迎えたこともあり、
以前より考えていた計画を遂行しようと考えていた。


10年間住んでいた賃貸住宅が手狭に感じてきたこと、
40歳という節目を迎えることからマンションの購入を考えはじめていた。


2013年の年が明けてからはマンション購入に向けてパンフレットを取り寄せ、
精力的にモデルルームに出向く。


住宅会社の商談ルームに出向くと、多くの来客が夫婦連れでやってきており、
方々の商談ブースからは奥さんの意見におしながされそうな夫の声が聞こえてくる。


もちぞうは独身であり、当然ながら一人で住宅会社に出向く。


独り身でマンション展示場に訪れるお客はそう多くなかったため、
少々気恥ずかしさを感じたりもしたが、それでも充実した休日を楽しんでいた。


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いくつか回っている中で、自宅マンションからそう遠くない場所に新築されるマンションにひかれた。

立地、日照ともによく、また広さも60平米、2LDKで4800万。
都心部にしては価格も手ごろなマンション。


もちぞうは、このマンションを購入することを決めた。

マンション購入を決めてからは早かった。
売買契約を締結するまで1週間とかからなかった。
その年の12月には売買契約を締結した。


マンション売買が成立すると、6月までに住宅ローン借り入れを行うよう住宅営業マンから言われる。

6月までには4か月もあることから、切迫感は感じなかった。

住宅担当者から「マンション購入は売買契約後が楽しいですよ」とにこやかにいわれた。

たしかに、マンションの購入ばかりに目がいっていたが、
インテリアや家具、家電などを選ぶ楽しさが待っていた。

休日はインテリア展示場などにも足を運ぶ日々を送ろうと、もちぞうは思った。


一方、仕事では、パソコンのOSの保守期間が終了することにともない、
社内システムのアップグレード対応が始まろうとしていた。


ちょうどマンションの売買契約を決めた日の前後から、本格的にプロジェクトが動き出した。


このシステムのOSバージョンアップは、2013年の年明けから生田とともに、
調査をすすめていた。


4月になり、本格的なプロジェクトの開始を迎えるにあたって、
もちぞうは生田から開発責任者の権限をすべて任された。


いままでもそうであったように、大まかな注意点の説明はするものの、
多くは語らず自分で考えろというスタンスの全権委任。


いつものことだ。


もちぞうは、プロジェクトを推進することに直感的に自信があった。



ボリュームはあるし、全社に影響を及ぼすようなシステム改修ではあるが、
いままで取り組んできた仕事とそう変わりがあるものでもない。


今まで与えられた業務に対して、自分で考えうる最良のパフォーマンスで取り組んだ。
そしていくつものプロジェクトを成功させてきたという自負もあった。



滑り出しは順調。

思いつくまま、やるべきことを書き出す。それを小分けに分ける。
時系列に並べ替え、人員を割り振り、スケジュールに当て込んでいく。

生田からの指摘を受けながらもほぼ予定通りのスケジュールを進めていくことができた。


やることは明確になっていたし、遂行出来るものだと確信していた。


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ところが、まず最初でつまづいた。

開発にあたって、新しいパソコンを支給されたので、ソフトウエアをインストールする。
ここで思いもよらない事態が発生した。

ソフトウエアが正しく動作しない。
発売元に電話で直接連絡をとり、ネットで調べたりと改善策を模索したが、
そのいずれも功をなさなかった。



その後も、インストールとアンインストールを繰り返しながら、トライしたが
一向に正常に動作しなかった。


当然のごとく、生田より、お前のやり方がわるいだけだと何度も指摘を受けた。


指摘自体は苦ではなかったがそれでも焦りは感じていた。


ようやくシステムの起動が確認できるようになったのは、当初予定していた4月上旬から
おおきくかけ離れた5月にはいってからのことだった。


一つつまづくと、立て続けに続くものである。
これを皮切りにして、以後のすべての作業において予想外の問題が発生し続けた。

そのつど、生田からは「お前の能力がたりなからだ」と揶揄され続けていた。


「今まで俺が対応してきた方法は、俺だからできることであって、

お前の能力では到底再現できるものではない。

圧倒的にお前はおれよりも劣っている。

同じように進めていたところで、

このプロジェクトの完遂は難しい」と強い口調で言われた。


そのころになると、もちぞうは休日も朝から晩まで自宅で
パソコンの画面を眺め続けるようになっていた。


会社から支給されたプロトタイプのパソコンを使ってトライエラーを繰り返したいところだったが、
支給されたパソコンの設定を変更するなどは許されず、
あくまで支給されたスペックと操作権限のなかで問題を打開することを要求されていた。


プロジェクトマネージャーといえど容易にパソコンの設定を変更することは許されていない。


もちぞうは、致し方なく、会社で使用される新しいパソコンと同一スペックのPC
開発プログラムを自ら購入し、休日も仕事だけが頭を支配するようになっていった。

そのころになると、寝床にはいっても、頭の中ではスケジュールがメビウスの輪のごとく、
繰り返し浮かび上がって、夜中に目を覚ましパソコンに向かう日が続き始めた。

夜眠らないことにより、日中の集中力も切れがち。

目つきも光を失い、よく部下や同僚に「大丈夫?」といわれることが多くなっていった。

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生田に助言を求めたが、つれない返事がもどってきた。

「おまえは新入社員か。」

「くだらないことを聞くな」

「で、なに。どうしたいの?」

「なぜ報告しないのだ」

「そんなことはいちいち報告するな」

「おまえが決めたことだろ。」

「こうなることはわかっていたはずだ。」

「俺に助言をもとめてどうしてほしいのだ。
責任を押し付けたいのか?それとも安心したいだけなのか?」




次第にもちぞうは、生田に助言を求めることに恐怖を感じてきた。

配属当初の場面が頭のなかに蘇る。

既に良い思い出となっていたシーンが智信の心と体に巻き付いてはなれない。

「なに勝手に帰っているのだ。もうお前に教えることは何もない。一生、一人でやっていろ」

これがフラッシュバックなのだろう。
もちぞうの機能していない頭の中におくびをもたげてきた。



面と向かって話をしようとすれば、体から汗が噴き出てくる。
言葉を発しても、消え入るような大きさで、次第に声がかすれてくる。
その声の小ささに「は?わからない。もっと大きな声でいえよと」いっそう生田はなじってくる。


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このころになると、もちぞうの眼はあらぬ方向の空を切っていた。

言われたことさえ頭に残らない。

部下に指示を出すにも自信がもてない。

自分がしていることすべてについて不安が頭を支配する。

一睡もできない日々が始まった。

部下に対しての注意力も散漫となっていった。

普段なら見落とすことがないような指摘すら頭に浮かばなくなった。

一度歯車が狂いだすと、その狂った歯車の速度は増していく。

もちぞうは恐怖に飲み込まれていった。


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posted by もちぞう at 06:49| Comment(0) | TrackBack(0) | QOL

2018年03月28日

【QOL】退職を伝えるまえに確認すること


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退職届を出してから、最短何日で退職できるか。
退職金をいくらもらえるのか。何日で退職できるか。


だいたいは1ヵ月前だと思いますが、
働いている会社の社員規定などに記載されているので、確認しておいてください。

続いて退職金です。これは在籍期間によって大きく違うので一概に言えませんが、
多ければ多いほどいいのはあたりまえ。

退職金を増やすことは難しい。


でもみんさん、有給休暇って残ってませんか。

20日程度でも有給休暇が残っているのであれば1ヵ月は在籍したままなので、
給料をもらえますよね。

心情的にちょっとと思うかもしれませんが、退職する会社に遠慮は無用。

有給の積立制度がある会社なら2〜3ヶ月は有給消化だけで休めるので、
制度は最大限活用してください。


できれば最後にボーナス支給を受けてからがおすすめ。

ボーナスは過去の働きに対して支給されるもの。
年2回のボーナスがある人であれば、過去12カ月〜6ヶ月の働きに対して
支払われるもの。当然受け取る権利はあります。

会社を辞めるにあたっては、
もらえるもはきっちりと貰う姿勢で取り組んでいきましょう。







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posted by もちぞう at 04:47| Comment(0) | TrackBack(0) | QOL

2018年03月27日

【QOL】退職を決意するとき

マイナビエージェント


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あと5年で会社をやめるつもりだったが、
退職の準備を始めようとおもう。


働いている会社での評価を気にしなくなった時、
確固たる退職の決意が固まる。

評価を得ることは、その先もこの企業で
働き続けることを前提としたモチベーションの保つ方法だ。

つまり、評価を気にしないということは

その企業に居続ける意義がなくなった

その企業での所得アップに魅力を感じなくなったということだ。

転職を本気で考えたことが無い上司、

会社にしがみつこうとする上司にとっては、

理解しがたい厄介極まりない部下だろう。

だが、もはやそんなことはどうでもよいことだ。

部、もっと言えば会社のために自分が何ができるか
ということを放棄している社員なのだから。


この社員を置いておくことは、自分と会社にとって
何一つ有益なことはない。

それならば、自己都合ということで退職することが
win-winとまではいかなくとも、ゼロサムといったところだろう。


さあ、まずは、転職先の探し方を試行錯誤していこう。

<予告>
あと5ヶ月で会社やめる 始めます。






マイナビエージェント
posted by もちぞう at 22:57| Comment(0) | TrackBack(0) | QOL

2018年03月25日

【QOL】メンタルハック うつ病でも生活費に悩まない


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うつ病になると、やはり生活が安定しません。
とくに、うつ病をきっかけに退職した人にとって
生活費の確保はそれこそ死活問題。


生活保護制度というものもありますが、一度生活保護を受けると
なかなか生活保護から抜け出すことは難しいもの。


生活保護費の支給額は市区町村によって異なってきますが、
だいたい15万円程度が目安です。


もちろんその中から、賃料や水道光熱費といった生活に
最低限最低必要な生活費を支払っていかなければなりません。


また、生活費受給中に収入が発生した場合、収入分がその
15万円から差し引かれるため、毎月あんていして15万円以上、
稼いでいかなければ結局生活保護を受け続けることになります。


僕もうつ病を経験していますし、まだ治療中ですのでうつ病の辛さは知ってます。

でも、寛解していく中で、再就職の道を考える時期が来ますよね。


再就職の道としては
障害者枠としての再就職
うつ病を隠しての一般枠での再就職。
とありますが、うつ病患者にとって、面接自体が辛いもの。


障害者枠雇用だと、どうしても収入面で不安がのこります。

うつ病を隠しての一般枠では、再発が心配。


また、日によって体調やメンタルの上下の波が繰り返しくるため
継続して就職活動を続けるのもとても大変・・・というか辛いです。

でも考えてみてください。再就職だけが、働く道ではないのです。

それが在宅ワークです。

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posted by もちぞう at 16:44| Comment(0) | TrackBack(0) | QOL

2018年03月24日

【QOL】休職夜話 39歳の夏休み 第六夜

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前回までの「39歳の夏休み」はこちら
第一夜
第二夜
第三夜
第四夜
第五夜

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休職の初日。時計に目をやると午前9時を回ろうとしていた。
いまだ布団に横たわり天井を見上げていた。

今朝方の、うつ病の症状から解放された気分の高揚も落ち着きを見せていた。
そうしたことから、まだ寝床からとびおきるという気持ちにはなれなかった。

いつもなら会社のデスクに向かい、スケジュールを立てている頃である。

部下の仕事の進捗も管理しており、注意点を説明する。

ここ2カ月近く、これらの行動がまともにできていなかった自分を思い出していた。
そうだ、こんな簡単な事、当たり前の事、今まで毎日出来ていたことすらできなくなっていたのだ。

仕事を休むこととなったとはいえ、なにもできなくなっていた自分のふがいなさに苛立ちがこみあげくる。

それらの思いが、再び頭の中で高速で回転し始めていた…。
それゆえ、寝床から足を踏み出すことができなかった。

・・・

・・・

いつの間に眠ったのだろうか。
10時間近く眠っているはずなのに、気か付くと時刻は正午を回ろうとしていた。

仕事から解放されたという安堵感。

これからどうなるのだろうという不安感。

仕事を放り投げてしまったという罪悪感。

そういった思いがこころに重くのしかかってきた。

とても起き上がる気力は湧いてこなかった。

目を閉じたまま時間はすぎて正午を回ったころ、メールの着信があった。
メールの差出人は後輩からであった。

「部長が、診断書会社に送ったかどうか聞けと言ってきた。送った?送ってないと思うけど」

「送るか、持っていくか部長から連絡が来るはずなのだけど、まあいいや。送る。」と返信。

再びメールが返ってくる。
「とにかく一度電話して。あと、生田の機嫌悪いみたいだよ。」

「生田の機嫌悪いみたいだよ」
この一文で心臓の鼓動が、とたんに速度を上げる。肩で呼吸をしている。

何度も何度もこの言葉がリフレインされ、既にうつ病が治ったのではないかと思っていた気持ちが一気に吹き飛んでいった。

期限の迫ったプロジェクトが思うように進まないこと。
事あるごとに予想もしていなかったことがおこり、さらにプロジェクトが遅れたこと。
その節々で、問題を抱え込んでしまうに至った原因。それが生田である。

生田は5年先輩にあたる上級エンジニアであり、15年前に部署に配属された時の教育係であった。

配属当初、生田が教育係としてついたが配属されて間もなく、一度挨拶をせずに帰宅したことがあった。
その翌日、会社のメールをチェックすると強烈な一文が来ていた。

「なに勝手に帰っているのだ。もうお前に教えることは何もない。一生、一人でやっていろ」と。

このメールを見た途端、こんなことろ嫌だ。早く異動したいと思うと同時に
会社に行きたくないという思いを抱いたことを思い出した。

それから数か月間、文字通り生田は一切言葉をかけてこなかった。
教育係りといいながらも、何も教えてくれることはなく、こちらから話しかけても無視に近い対応をとられていた。今考えるといじめである。

その後は実質、別の先輩の下で働くこととなるが、コミュニケーションを取りたがらない人であった。

システム部門の部呪いか。みな著しくコミュニケーションを嫌う人物が多かったことが思い出された。


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posted by もちぞう at 05:36| Comment(0) | TrackBack(0) | QOL

2018年03月15日

【QOL】休職をむかえて

【QOL】休職夜話 39才の夏休み
第一夜
第二夜
第三夜
第四夜
第五夜

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うつ病はすぐ身近にあるもの。

とくに仕事が原因となる出来事はすぐそばで転がっている。

自分が患うことになるとは思ってもみなかったことだが、人生の壁はいつ何時訪れるかわからないものだということが伝わったらうれしいですね。

QOLを維持することは、とても難しいこと。

実は自分ももしかしたら・・・という人も多いのでは。

そんな状況で生きていくことは苦しくないですか?
辛くないですか?
楽しいですか?
生きている意味ありますか?


その辛い日々を変えていくのは自分しかできないこと。

どんなに頑張ったって、どんなに主張したって大勢にはかなわない。そのことを知ってほしい。

なので、不満があるなら、その会社を離れないと実現できない。



さて休職中、最初の二ヵ月は何もしなかった。というか出来なかった。

漫然と時間が過ぎていくだけだったのを覚えています。

とくに眠気が激しく、ほぼ寝て過ごしていました。


こころが疲弊していると、実際身体も疲弊しているということを身をもって経験。
この辺り、映画にもなった、ツレがうつになりましてが、非常によく描けてます。
ちょっと気になる人は、読むなり、観るなりするのをお勧めします。

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今、鞭打って働いている人がいれば、即休むべきです。

命を削って働いたところで、会社は結局あなたを結局消耗品としてしか見ていません。

休職して間もなく、会社の人事と面談をさせられました。

言葉では、心配している風な言葉をかけてきますが、本心が透けて見えます。

うつ病罹患者の「面倒みるのめんどっくせえ」ってね。

この会社に未来はないと思った瞬間。

結局キレイごとを言っている企業は、遅かれ早かれ衰退する。
上場してしていようが、していなかろうが、関係なくね。
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働き方改革の言葉尻を捉えて、うちの会社はやってるよ〜と言っている会社ほど、対外的な評判が気になっているだけで、あなたのことなんて考えていません。

実際、社員のことを思ってきる会社なんてあるのかね、とも思いますね。

なんだかんだ、社長命令だ、常務命令だって全部が最優先事項の仕事になるんだよ。

馬鹿な話だ。
ひなた弁当は、休職したての頃におもむろに読んだ本。
小説だけど、サラリーマンの悲哀が存分に味わえる珠玉の一冊です。

くだらない上司との飲み会なんてやってる暇があったら読んでください。


そして、別に斜に構えはいないが

文句は腐るほどあるが、それを言わない人が社会人として普通に働ける人です。

そんな人は素晴らしいと思います。出来るならそういう生き方を続けれたら楽だった。


ただ、経験して、気付いてしまったからには、もう自分はそんな意識で働くことは出来ない。

なので、この会社を辞めると思い立ったのであります。

そうして、休職中に資産運用を始めたもちぞうでした。

いつ何時どうなるかわからないので、読んでいただいている方はいまの会社に頼らない生き方を模索する好機です。

うつが地獄なのではない、うつを知ったのに、うつを作った職場に居続けることがが地獄ということ理解してください。




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posted by もちぞう at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | QOL

2018年03月14日

【QOL】休職夜話 39才の夏休み(第五夜)

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自分でも、うすうすわかっていたことだったが、他者から、ましてや医師から告げられたことで自分の状態が正常ではないことを改めて認識することとなったのだ。

精神安定剤と睡眠薬を処方されて、2週間後に診察に来るように告げられ、その日の診察は終わった。

1週間では今の症状はそれほど変わらないということからの2週間後ということらしい。

休職するには、会社に伝えなければならない。そのこと自体が恐怖の対象となるのだが、いまは自分の状態を認識することができたことで心の抑圧が取り除かれたことによる安心感のほうが強く感じられた。

医師によると、2カ月間はなにをしてもいいという。

旅行だろうがなんだろうが、自分がしたいと思ったことをすればよいということだった。
もっともそのような思いを抱くようになるまでに時間はかかるだろうが。

2カ月。働き出してから、いままでこんなにも長期に及ぶ休暇など経験がない。

2カ月後のことは考えなくてもよく、ただただ思いのままにすごせばよいという。
まるで学生に戻ったようなそんな2カ月。


処方してもらった薬をもらうために薬局へ向かう。薬を処方してもらい受け取る際、薬剤師は小声で薬の説明を始めた。

「精神安定剤と睡眠導入剤ですが…」

今まで腰痛だとか風邪だとかそういった類で薬を処方してもらったことはいくらでもあるが、その時とはいささか雰囲気が異なっている。

薬剤師も、うつ病の薬ということで気を使って、周りに聞こえないように薬の説明をしているのを感じた。

これもまた、うつ病に対する社会的な偏見なのだろうか。

自分はそういった社会の底辺ともいえる病気になってしまったのだ。
そんなことを思っているうちに説明はおわろうとしていた。

「よろしいでしょうか?」と薬剤師が言う。

ほとんど耳に入ってこなかったが、すこし間をおいて「はい」と答えた。

その後、自宅のすぐそばのコンビニエンスストアで夕食としてパンを買い、自宅に戻る。

しばらく困惑と安堵にもうろうとしていたが、徐々に恐怖を感じ始めていた。

いずれにしても、もう一度会社に電話をかけ、病名を伝えて明日から休職することを部長に伝えなければならない。

臼井医師の診断書と処方してもらった薬をながめながら、震える指でスマホのボタンをを押す。


「お疲れ様です」そのご間髪入れず要件を伝えようと思った。

部長ははいまだ今日は腰痛のために会社を休み病院にいったと思っている。

ながながと話をする気力もなく、ましてや言い争いや、繕う言葉など出てくるはずもない。
間髪入れずに部長に伝えた。

「うつ病と診断されました。明日からお休みを取るよう指示がでたので、2カ月間お休みをいただきます。診断書は近日中に郵送します。」

一気にいうべきことを伝えた。

部長は予想していなかった様子で、しばらく言葉を発しなかったがやがて理解したのだろう。
少し上ずった言葉で「わかりました。お大事に」
それだけ言ってガチャリと電話を切った。

電話を終えても指先はまだ震えている。

鼓動も高鳴ったままだ。梅雨独特の湿気た空気が部屋の中に充満している。

電話を終えて気が付いたが、体中から大粒の汗が噴き出していた。
今日やるべきことはすべて終わったのだ。


伝えることは伝えた。明日から何もかも投げ出して長期の休みに入る。
自分の長期の休みについて、会社ではどのようなことが話されているのだろうかという思いが一瞬、頭をよぎったがそれ以上考えないことにした。

夕食として買ってきたパンを一口一口かみしめながら口に運んでいた。
30分ほどかけて食べたパンだが、味は感じなかった。

そして、処方してもらった精神安定剤と睡眠導入剤を口にほおりこんで、ベッドに倒れこんだ。
sleep_cry_man.png

時刻はまだ19時を回ったばかりであったが、もう何もしたくなかった。

ただ昨日までとは違い、今抱えている仕事のこと、明日しなければならないことを考える必要がなくなった安堵。これも精神安定剤のなせる業なのだろうか。

睡眠導入剤はきくのだろうか。寝るこはできるのだろうか。これからどうなるのだろうか。
2カ月か…長いな…

ベッドにうつぶせになり、顔を押し付け、目を閉じてこれだけを考えていた。

思いが堂々巡りにまわり、明日も答えが出ないまま朝を迎えるのだろうか。

眠れるのだろうか…どうなるだろうか…


fukurou_hiru.png


そして翌日平凡な一日がはじまる。
いつものように朝日がのぼり、いつものように目を覚ました。いつものように。

昨日までは一睡もできない日もあった。朝の4時ごろに強制的に目覚める日もあった。
ところが今日は違ったのだ。既に7時を回っている。

最後に感じたのはいつだろうと思い出せないほど昔のことのように思う。

それでもやはりこれが、うつ病というものなのだろうか。目を覚ましても小一時間、横になり、ベッドからは出ず、右腕を顔にあてたままぼうっと天井を眺めていた。

そして、ふと急にこみあげてくるものがあった。

自覚した。こんなふうに何も考えず、時間をわすれて眠りに浸ったことがここ数か月なかったことを。

そして、その瞬間、不意に涙があふれた。これもまたここ数か月感じたことがない感情。

うれしい。うれしい。うれしい。よかった。ああ、よかった。

こんな気持ちになれるのだ。こんなふうに泣けるのだ。
泣いていたが口元は、笑顔になっていた。

数か月ぶりに笑うことができたことに、さらに喜びを感じることが、素直にうれしかったのだ。
そして、気が付くと「うれしい」と口をついて出ていた。

久しぶりに感じた晴れ晴れとした気持ちに、うつ病が治ったのではないかと思うほどの喜びがあった。

だが、うつ病がそうやすやすと完治するような甘いものではないことをその時はまだわかっていなかった。
いずれにしても、今日から2カ月間は何をしてもいいのだ。

39歳の夏休みが始まった…




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2018年03月13日

【QOL】休職夜話 39才の夏休み(第四夜)

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世間でよくある話。たんに仕事がうまくいっていない。

メイン担当として推進しているプロジェクトの進みが極めて芳しくない。

スケジュールは間際まで迫っている。にもかかわらず一向に終結に向かっていない。

むしろ、新たな問題が噴出し、考慮漏れ、管理漏れ、そういった負の事柄だけが次々と発覚していった。

器用ではないが、今までいくつものプロジェクトに参加し、わからないこと、知らないことそういった働くうえではごく普通の出来事に対して、失敗しながらも解決してきた。

携わったプロジェクト自体は成功と呼べるところまで持ってきた自負はあった。

今回のプロジェクトは自分が主として物事を決めていく立場で、自分で決定する立場にあった。

キャリアや年齢を考えても、ごく当たり前の仕事というべきものだ。

そう、ごく当たり前の仕事。


それが今、宇宙の真理を追究するがのごとく、先が見えない膨大なもののように思われた。

診療所に向かおうとするこの期に及んでも、まだ仕事のことを考えていた。


診療所の前につくと、大きく一呼吸した。

一刻も早く自分の気持ちを吐き出したい。そしてすべてが好転するかのような言葉を聞きたい。

そう思っていたが、いざ診療所を前にすると、怖気づいてしまう。

「本当に、俺はどうなっているのだ…」そう思った。

sindame.png



しかし求めているものが目の前にあるのだと言い聞かせ、診療所の入口へと入ろうとしたとき、患者と思われる年齢30歳半ばの男性とすれ違う。

その男性は口元が下がり、眉間にしわを寄せていた。

目に光が無いというのはこういうことを言うのか。彼の表情から受けた感想であった。
そう思うと、自分の表情も彼と同じようになっているのだろうと、察することができた。

待合室で待っている人はみな、先ほどすれ違った男性とおなじように、気力を感じられない人たちだった。

仕事中に心療に訪れたのだろう、スーツを着た華奢な男性。
半袖にカーゴパンツをはいた体格のよい男性。
老人をつれたキツネ目の気のつよそうな女性。


ほどなくして、看護師から名前を呼ばれ、診察室に向かうよう伝えられた。

診察室のドアは開いており、恰幅の良い男性の医師がカルテとおもわれる書類から目をはなし、顔を上げた。

診察が始まる。


kaunsering.png


「はじめまして」
丸顔に切れ長の目をした医師は臼井と名乗った。

診療所を訪れた理由を聞かれる。

眠れないこと。食欲が全く体重が5キロ減ったこと。体重が減ったにもかかわらず、3年前からときおりぶり返す腰痛のこと。

それらを話した後、臼井医師は切れ長の目を一瞬さらに細め、見つめていった。

「体の異変がひどいことになっているね。それはうつ病の入口にきているか、すでにうつ病になっているよ。急をようするよ。あなた、あすから2か月会社を休みなさい。診断書を書いてあげるから、明日から2か月間は決して出社してはいけないよ。」

臼井医師はそう告げた。

この言葉に困惑した。

確かに自分が仕事について思考がまとまらず、人とのコミュニケーションがいままでのように取れなくなっていることは自覚していた。

ストレス障害とか、そういった診断で、仮に休みを言い渡されるとしても1週間やそこらだろうと考えていたからだ。

臼井医師から、うつ病は投薬と休養で治療できることを説明をうけ、最後に質問された。


「今後どうなりたいですか?」

決まっている。自分の仕事についても自信をもって判断できるようになりたい。それができないのだから。

しかし、臼井医師の質問とはかけ離れた回答が不意を衝いてでてきた。

「頑張ったんです。必死に」

その言葉を口にしたとき唇がふるえて、涙があふれて、続く言葉が出てこない。

「それができないのが、うつ病なのですよと。このまま仕事をつづけたとしても、症状がよくなることは決してない」と臼井医師は静かにそう言ったのだった。





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45才のおっさんサラリーマン。 ひょんなことから、資産運用を始めて月収100万めざしてきょうも汗かきながら絶賛稼働中〜
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