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posted by fanblog
2019年08月22日
逃げてもいい……と、思う。
今朝は、雨上がりでまだ湿ったアスファルトの上に、ハート形の街路樹の葉っぱが落ちているのを見つけました。なんだかかわいいので写真に撮って、これをこのブログのプロフィール写真に使うことにしました。
歩きながら夫が、「そういえば最近、夢見てる?」と聞いてきました。「あ、見てない。そういえば、全然夢を見てないかも」と私。
子供のころから眠りが浅く、寝ているときに夢を見るほうだったんですが、大人になってから、とくにこの数年間は、朝起きて覚えているだけでも、毎晩3〜5つぐらいは夢を見ていました。しかも、そのほとんどが、あんまりよいとは言えない夢で、夢の中で私はいつも、焦ったり、逃げたり、慌てたり、怖がったり、驚いたりしていたんです。毎朝起きると、夫に前の晩はどんな夢を見たかというのを報告して、よくもまあそんな変な夢ばかり見るね、と呆れられていました。
それが、気がついたら、いつの間にか夢を見なくなっていました。正確には、見なくなったというか、目覚めて覚えているほど強烈な夢を見なくなったというべきかもしれません。夢のせいで朝起きてからもどんよりとかぐったりとか、夢の中で散々逃げ回って朝起きたらすでに疲れている、ということがなくなったのです。これって、もしかしたら、眠りが深くなったのかな。夫が言うには、「そういえばこのところ朝方歯ぎしりもしなくなったね」。……「しなくなったね」と言われても、歯ぎしりは自分では分からないので、こればっかりは「そうなんだ」としか答えようがないのですが。私ってそんなに歯ぎしりしていたんだ〜(>_<)
実は、1年ほど前に、20年以上勤めていた会社を退職しました。
20年も勤めていて、その大部分は派遣社員、最後の数年だけ直接雇用で1年更新の契約社員でしたが、給与は派遣社員時代と同じ、ボーナスも退職金もなく、昇給もこの先見込まれないという待遇でした。それでも、職場環境がよくて働き甲斐があれば続けられたのかもしれません。
20年以上その会社に勤める間にも、月100時間近い残業でうつ病になったこともありました。その時は独身で、派遣社員で、実家の親を頼ることもできないので、とにかくうつ病とたたかいながら、なんとか会社に行っていました。仕事中にPCのキーボード打ちながら、わけもなく涙がこぼれてどうしようもない精神状態になりながらもその時続けられたのは、当時職場の人間関係がまだよかったからかもしれません。
それから数年後、うつ病をなんとか克服(というかそういう自分との付き合い方を自分自身が学んだんだと思います)して、仕事も結構大変でしたが、自分なりに頑張っていましたが、だんだんと、今度は職場の人間関係に悩むようになりました。なぜそうなったのか私もよく分からなくて、本当に悩んだのですが、一緒に仕事をしている同じ部署の女性から、業務に必要な連絡を回してもらえない、無視、攻撃的な言動、業務妨害などを受けるようになりました。彼女は私より5〜7歳若かったのですが、その部署では私のほうが新参者で、外出が多かった当時の部長は、部長秘書でもある彼女を頼りきっていましたので、私が部長に彼女とのことで相談することはできませんでした。
彼女とは、ある時期までは2人で仕事帰りに飲みに行くほど仲がよかったので、彼女が私に対して態度を硬化させたことが非常にショックでした。一つ思い当たるとしたら、私の結婚を境に、突然彼女の態度が変わった気がします。でも、夫は職場には全く関係ない人だったし、出会いからあっという間の超スピード婚で、挙式も披露宴もしていないので、その過程で彼女に何か迷惑をかけたとか、そういったことはありませんでした。彼女も独身でしたが、むしろ私は若くて出会いのチャンスがいくらでもありそうな彼女がうらやましいくらいでした。なので、40代半ばで思いがけず伴侶に巡り合えた私のことを、彼女も祝福してくれるだろう……そう思っていました。もちろん、職場でのろけ話などは一切しませんでしたが、私、どこかで彼女の気に障ること言ったんだろうか、とか、彼女を傷つけるようなことを言ってしまったんだろうか、など、毎日寝ても覚めても、悶々と考え続けるようになってしまいました。
そのうち、気がついたら、職場のほかの女性たちが私に対してよそよそしくなっていました。女子会にも声をかけてもらえないことに気づきました。男性の数が圧倒的に多い職場でしたので、少ない女性同士の間に何か軋轢があるというのは、とても目立つようです。そういったことで、周囲の男性に気をつかわせることは、苦痛でした。仕事のことでぶつかり合うならまだしも、感情的ないざこざにとらわれて仕事に集中できないことも我慢できませんでした。
職場の人間関係の悪化は、心身に影響を及ぼします。1年間悩んだ末に、私は退職しました。後任が見つからないからという理由で、当初予定していた退職日が2ヶ月先延ばしになりましたが、なんとか解放してもらえました。悪いことばかりではない職場、多くのことを学ばせていただいた職場ではありましたが、ここにいてももうどうにもならない、という袋小路からやっとのこと這い出てきたような思いがしました。
長々と個人的なことを書いてしまいました。お読みになって、私に我慢が足りない、退職ではなく環境の改善を求めてたたかうなど、他に取るべき方法があったのではないか、などなど、いろんな思いを抱かれた方がいるかもしれません。
ただ、一つ私が言いたいのは、自分の経験から得たのは、逃げてもいい、ということです。
たかだか職場の女性同士のいざこざ、と思うかもしれませんが、これが毎日、何年も続くとなると、かなりの精神的負担です。それが身体的負担にもなります。心が委縮していると、体にも何らかの影響が出ます。何よりも、心がどんどん抑圧されて、思考も視野も狭くなってしまう気がします。
私の場合、退職して1年以上経ってからちゃんと眠れるようになりました。昼間の過度のストレスから、眠っている間に悪夢を立て続けに見たり、歯ぎしりをしたりするということがなくなりました。そうなってからようやく、前の職場の対人関係のストレスから自分が解放されたんだ、という実感を持てるようになりました。ここまで来るのに、ちょっと時間がかかり過ぎたかもしれませんが、自分で思っていた以上に精神的ダメージは深かったんだという気がします。
職場や学校でつらい思いをしている方がいましたら、どうかどうか、無理しないでください。
そこから逃げることは、決して卑怯なことでも、弱虫なことでもないと思うんです。そこから動くまい、逃げるまいと頑張って踏ん張って、神経すり減らして、袋小路に追い込まれて、ある時ポキンと折れてしまうよりは……どうか、逃げてください。頑張りすぎないで、たまには自分を甘やかしてください。