火は刃物と同じで扱い方を間違えば大変危険なものでもあります。しかしだからといってそれを遠ざけることで安心安全を進めるのは、あまりにも安直な気がしてならないと思うところがあります。
火も刃物同様に、人間が文明というものを築いていく礎でもあるのですから。
しかし何かの影響で、当たり前に使えていた文明の利器が使えなくなってしまったらどうでしょう?まずは今までの生活に支障が出てきます。支障が出てくるだけならまだしも、死活問題にもなりかねませんね。
そんな時に必ず必要になるかは状況によりますが、文明の礎でもある火と刃物をキチンと扱えれば、その問題を打破できる確率は大幅に上がるのではないでしょうか?
ちょっと話は大げさになってきてしまいましたが、焚き火の話に戻しましょう。 レザーマンのマットEODというマルチツールがあるのですが、これがキャンプでの火の管理する時に便利で、腰に用意しています。
元々、このレザーマンのマットEODは爆弾処理用に特化されて作られたモデルで、軍規格のこの商品、発売された当初は、本場で実際に使う人以外には需要があまりないのではないかなと思っていたのですが、スペック表や実際の形状、装備を見ていてキャンプにも使えるなと思い僕も愛用しています。
では、本来爆弾処理用に特化しているこのマットEODの一体何がキャンプに向いていたか、それは「C4用パンチ」と呼ばれるC4プラスチック爆弾に信管用の穴を空けるための「杭」と、その反対側にある「ハンマー」です。
C4パンチを木炭や小さな薪の目に当てがい、本来ハンマーである部分を、別のハンマーで叩くことで木炭や薪を割ることができ、クサビの様な使い方ができるのです。
わざわざハンマーで叩かなくても、目が詰まりすぎていない木炭であれば、C4パンチを目に入れてこじるだけで割ることもできます。そしてノコギリもナイフも付いていますから、あらゆる機能が木炭や薪の大きさを調節するのに使えるのです。
それに、マットEODのハンマーはそのまま手ハンマーとして、テントやタープを張る時のペグハンマーとしても使えます。
ちなみにオススメのペグハンマー→ こちら
このマットEODは13の機能が格納されています。
・プライヤー(ラジオペンチの様に先細です。)
・ワイヤーカッター(針金を切断できます)
・撚線用カッター(爆弾処理に使う箇所ですが、この箇所をうまく使うことで、皮膜を剥ぐのにも使えます)
・電線潰し(電線やワイヤーエンドキャップを潰すのに使用)
・直刃波刃コンボナイフ(刃先は直刃、根元は波刃で使い分けられます。)
・ノコギリ(木材の切断に使用)
・ハンマー(手で打ち込むハンマー)
・カッティングフック(電線の皮膜剥がしに使えます)
・C4用パンチ(杭、これで木炭を割れます。本来はC4爆弾の信管用の穴あけに使用)
・カーボンスクレーパー(ライフルの煤掃除に使うそうですが、焚き火にかけた鍋についた煤落としにも使えます)
・ブラシアダプター(これはライフルの手入れをする時に使うブラシ用だそうです)
・カラビナ(栓抜き兼用)
・ラージビットドライバー(ドライバー部、ビットの差し替えで他の工具としても使用できます。)
日本人の手にはちょっと大きい気もしますが、大きい分頑丈さは他のマルチツールよりも高いと思われます。
手に馴染むサイズであれば「チャージ」の方がよいですね。
チャージと合わせてどちらも使いやすいのと、時にはプライヤーが2本あったほうが、作業性が上がるので、装備重量をそれほど気にしないキャンプでしたら、2本持ちで腰に装備していることもありますよ。
レザーマンのチャージの詳細は→ こちら
まとめ
レザーマンのマットEODは、薪や木炭の段取りや、ペグ打ちに使えて、ナイフに鋸、プライヤーが付いているので、キャンプの実用性がありますよ。
ただ、重いのと機能のアレコレから、登山にはちょっと向いていないかと思います。登山にはもう少し機能を削ぎ落とした、軽くて機能最小限のモデルのほうが向いてます。
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