おやっさんこと船村刑事(大滝秀治)が特命課に復帰して間もなく、連続強盗事件が発生しました。事件の遺留品だった手提げ金庫から一つの指紋が見つかり、それがこの回のタイトルになっています。
指紋は、おやっさんが以前、窃盗犯で逮捕したことがある男のものと判明。しかし男は出所後、セールスマンとして真面目に働いており、おやっさんは「男が犯人ではない」と潔白を信じ、証明するため奔走します。
このドラマでは、若手刑事(紅林、吉野、叶)と、おやっさんが対立するシーンが見どころです。指紋という決定的な証拠があるとして、男を疑う刑事たちにすれば、おやっさんの行動は不可解に見えたのでしょう。
捜査の方向性を巡って、若手刑事たちとおやっさんは激論を戦わせます。おやっさんの意固地とも思えるような脱線ぶりを、何とか諫めようとする刑事たち。それに対し、おやっさんは彼らにこう言います。
「能力において頭脳において、議論でも腕力でも君らには負けるだろう。だが、 心では私は決して負けない」。さらに「私はバカかもしれん。だが、私はそのバカになるために特命課に戻って来た」と続けます。
犯人ではないと信じた男の無実を証明するため、指紋という証拠を覆すという困難な捜査に立ち向かうおやっさん。自らを「バカ」と言いつつも、 信念をとことん貫き通すという姿勢を彼らに見せつけたのです。
ドラマの終盤は、指紋の謎解きに向かってスピーディーな展開となり、ついに男の無実が証明されるのです。詳しいストーリーは書きませんので、機会があればDVD等でぜひご覧いただきたいと思います。
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