タイトルの 「レスポンスタイム」とは何か? 答えは「警察が110番通報を受けてから、現場に駆け付けるまでの時間」のことです。この解説を冒頭で行ってから、ドラマが始まっていきます。
パトカーが女性と接触事故を起こし、女性側と警察側との言い分が食い違ったことから、真相究明のため特命課に捜査が命じられます。パトカーを運転していたのは、 紅林刑事(横光克彦)の高校の同級生だったのです。
実況見分のあと、謹慎を命じられたはずの同級生がパトカー勤務についていることが、所轄署の無線交信で判明。パトカーは、女性が2人組の男に連れ去られた事件の現場へと急行していたのです。
紅林らも現場へ急ぎますが、現場では同級生ら警察官2人が射殺されているのが発見されます。ただ、連れ去った男は2人だったはずなのに、現場からは別の第三者の靴跡が見つかり、謎が深まるのです。
捜査の結果、同級生はパトカーの巡回警ら中に、何者かをパトカーに乗せていた疑いが浮上。現場で何らかのアクシデントがあり、何者かが警察官の所持する拳銃で2人を撃ったと判明しました。
紅林は、所轄署からの事件通報をパトカーが受信した時間から逆算し、同級生がどのようなルートで巡回警らをしていたか探ります。そして、犯人をどこで、いつごろ乗せたのかが徐々に絞り込まれていったのです。
この事件では、紅林の推理がさえまくり、結果として推理通りの展開でドラマが進んでいくのです。ただ、そのことが 「謎解き」の部分では物足りなかったうえ、予定調和っぽく感じられてしまいました。
例えば、第三者の存在について、紅林は早い段階からパトカーに同乗していた人物が怪しいと推理します。ここは一捻りして、あらゆる可能性を示唆させ、視聴者を惑わす展開も狙ったらよかったと思いました。
逆に言うと、捻ったところが少ない分、犯人逮捕までのストーリーは一本道で進み、見ている側からすると分かりやすいドラマだったようです。同級生が死ぬ直前に聞いた無線の通信内容にも泣かされます。
ちなみに、同級生役を演じたのは 北條清嗣さんで、特捜最前線では何度もゲスト出演しています。
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