和食は虫歯予防によい料理である!嘘?本当?科学的に理由を検証
目 次
1. 和食が歯によいとされる一般的なイメージ
2. よく噛むことは虫歯予防になる
3. 虫歯菌に有効な2つの成分とは
4. グリシンが含まれる食品
5. デキストラナーゼが含まれる食品
和食が歯によいとされる一般的なイメージ
「あごの発育によい」
「歯並びがよくなる」
よく耳にする話です。
歯並びが良い方が、
歯磨きがしやすい。
長い時間で考えると
虫歯になりにくいでしょう。
よって、
根拠があるから、
虫歯予防によい…でOK?
あえて言いましょう。
根拠がこれだけでは弱い!
よく噛むことは虫歯予防になる
“「かむこと」は、歯とあごを育てるために欠かせない行為。”
歯やあごの発育に良い献立に挑戦しよう|ベネッセ 教育情報サイト
“噛むことによって…(略)…唾液の分泌が良くなる”
“虫歯予防ばかりか、全身の健康に重要な役割を果たす”
噛むことと唾液の効用|宮崎市の歯医者(こくぼ歯科)
和食は食材の味を活かして、
ヘルシーで栄養バランスもよく、
なによりおいしい。
食材をよく噛んで、味わう料理も多い。
でも、
「よく噛むこと」が「和食の特徴」なのかな?
洋食、中華、東南アジアなど、
各国の料理を愛好している人が
「和食じゃなくても、そういった料理はあるよ」
と熱心に優れている点を説明してくれたら
「そうなんだ」
と頷くかも。
「和食ならでは」
「これぞ和食の特徴」
と言える根拠はないのでしょうか。
検証したところ…ありました!
虫歯菌に有効な2つの成分とは
口の中には300〜700種類の細菌が棲みついています。
その中で
虫歯の原因とされているのが
ミュータンス菌
と呼ばれる連鎖球菌です。
この菌は糖質をエサに酸を出し、
歯の成分であるカルシウムやリンを溶かします。
これが虫歯の始まり。
ミュータンス菌の悪さはそれだけでとどまらない。
歯の表面をガードしているエナメル質を溶かし、
象牙質に入り込み、
神経や血管にまで達するのです。
こんな恐ろしい
ミュータンス菌にも弱点はあります。
2つ、弱点を紹介します。
?@グリシンというアミノ酸
?Aデキストラナーゼという酵素 です。
グリシンが含まれる食品
ミュータンス菌がグリシンに出会うと
歯を溶かす意欲が萎え、
増殖が阻止される。
つまり、
グリシンをたくさんとれば、虫歯予防に大いに役立ちます!
グリシンがたくさん含まれているものを
ずばり言います!
「大豆たんぱく」 です。
[食品の例]
醤油、味噌、豆腐、納豆、湯葉、がんもどき、油揚げ、おからなどです。
デキストラナーゼが含まれる食品
ミュータンス菌は糖質をエサにして
デキストランを生成して
プラーク(歯垢)をつくります。
これがつくられるとやっかいです。
プラーク(歯垢)の中に
もぐりこめば
少々のブラッシングでは取り除かれないのです。
デキストラナーゼという酵素は
デキストランを破壊します。
デキストラナーゼをとれば、虫歯予防に大いに役立ちます!
デキストラナーゼが含まれている食品を言います。
「食べられる菌やカビ」 です。
[食品の例]
漬物、納豆、地酒、なめこ、なれ寿司、天然味噌などです。
これぞ和食って感じですね。
日本人は、
虫歯予防にもよいものを知らず、知らずのうちに
いただいていたのですね。