中国の旅17

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ただ、そこに生きる人達のパワーは沿岸部よりも強かった。自分は、3段ベッドの1番上だった。西安で人間不信になっていたせいか、そこから降りようとしなかった。1番下のベッドの人が話しかけてきたが何を言っているのか分からないので、チンプンカンプンと返答した。これは中国語らしく、分からないと教えてもらった。そしたら、その中国人は鉛筆で書き出した。おそらく、気分が悪いのか?と書いているのだろうと思ったので、大丈夫とジェスチャーで見せた。どうやら、外国人に慣れていないのだろう。やたら興味を示してるので下に降りて、日本人と書いた。そしたら、日本人か!と驚いた表情で周りの人と話し出した。反日の中国で、日本人と言った自分を悔やんだ。それは逆だった。そこのコンパートメントの人達は親戚らしく、8人ほど集まってきた。どうやら、日本人に会うのが初めてみたいで珍しそうに話し掛けてきた。筆談には、戦争、政治、南京の文字が出てこない。それなりに自分は中国が好きだ!と示して書いてみた。その人達は、好意的に見たのか、駅に止まる度に色々と買っては食べさせてくれる。親日と言うよりは、日本人への憎しみの教育を受けてきた人達には、今会っている日本人が教育とは違うのにビックリしている感じであった。自分が日本から持ってきた、クレジットカードほどの薄いラジオを見せるとビックリしていた。
暇な時に聞こうと思ったが他国の言語が理解出来ないのでは自分には不要であった。日本で千円ほどのSONY製のラジオをあげると、男のポケットに入れた。その男はイヤフォンをしてラジオを聞いたら、さらにビックリ!音質が良かったのか分からないが、本当にもらっていいのか?と聞いてきた。

酒でお腹いっぱいとジェスチャーすると、じゃあ飲もう!と酒がどんどん出てくる。中国人は基本的に酒に強いので、限界を教えないと吐いてしまう。
ただ、西安から出れた喜びもあったので飲めてします。ほとんど意識がなくなったが楽しい酒になった。
夜中まで飲んでいたせいか、起きたら二日酔いになっていた。自分は二日酔いになると炭酸が欲しくなる体質なので、コーラはあるか?と聞いてみた。
そうしたら、駅で止まった際に冷たいコーラを数本買ってくれたので、お金を払おうとすると要らないと言われた。きっと、ラジオと本のお返しだったのだろう。コーラ一本を一気飲みして気分をよくする。すぐに二日酔いは取れなかったが、筆談が始まり地図を書き出した。それは中国の地図で、今はココにいるよ。と教えてくれた。
とてもありがたい情報だ。昨夜は飲みすぎて腹に食べ物を入れてないせいか、お腹が鳴った。それを見逃さない人達でもあり、カップラーメンを食べるか?と聞いてきた。二日酔いにはスープと麺は欲しくなる。カップラーメンをもらい美味しくいただいた。


2014年09月11日

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