中国の旅37

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その渋滞の中をバイクは飛ばして行き先に向かってくれる。これは便利な乗り物だと関心した。20分ほどで宿に着いたが快適で素早く届けてくれるなんてバイクタクシーは、これからの旅で使う事が多いんだろうなと思わされた。宿は白い建物で、昔にイギリスが統治した時に造られたような建物だった。建物に入るとレストランになっており、その奥がフロントだった。チェックインを済ませると部屋に通された。部屋には二段ベッドが4つの8人部屋になっていた。全員が日本人のバックパッカーで、1人はラップトップを持って来ており、何時でも袋に入れて大事にしていた。何でも猿岩石が香港からイギリスまで同行したと言っていたが、どうも嘘臭い。日テレを辞めて旅をしていると言っているが相手に出来なかった。色んな人がいたが、もっと強烈なのがいた。体は細くて小さく人懐っこい感じですぐに話掛けてきた。自分より5才年下で、中国に着いた時にパスポートを売って欲しいと中国人バイヤーに言われて、30万円ほどで売ってしまったと言う。おー面白いのー、こやつは。と思った。まだ、20才で海外も初めての割にはパスポートの大切さが分からず金目的で売ってしまったらしい。この宿には一ヶ月ほどいるらしく当局と日本大使館から、この宿にいるように言われているので動けないとの事。奴のパスポートは、すぐに使わられてしまい購入した中国人が成田空港で捕まってしまい、その因果関係を警察が探っているみたいで、日本人でありながら日本にも帰れない奴がいるのには頼もしかった。お金も底をついてきたみたいで、みんなからおこぼれをもらっていた。朝は、みんなでお粥屋に行って食べていて30円ほど。帰ってきて、二度寝して昼に弁当屋で50円ほど。夜はその日によって違う。ベトナムに入るのにビザが必要なので、陸路で行くには広州が最後の取得出来る都市となる。早速、在中ベトナム大使館へバイクタクシーで向かった。古い雑居ビルに入ると薄暗く、小さい事務所が大使館だった。
ビザが降りるまで5日掛かると言う。そんなに待たないといけないのか!共産主義の国だから仕方ないと、またバイクタクシーで宿に戻った。宿にいる日本人は、1人でもいなくなるとどこに行ったのか気になるらしく、ベトナム大使館に行っただけなのに、行動力あるね!とか言われる。大理に行ってきた話をすると、マリファナ持ってるの?とパソコン野郎が言ってきた。大理以外に持ち出して捕まると大変だから持ってないよ。と言うと、あー欲しかったな!と言っていた。自分で行けばいいのに、なんで広州から出ないのか良く分からないが、それなりの付き合いをして過ごした。やっぱり面白いのが夜にレストランが閉まると奥だけバックパッカー用に電気を付けてくれる。そこでパスポート売人野郎とビールを飲みながら話すのが楽しかった。しかも、ビールだけは奴がどっかから仕入れてくる。今考えると不思議な事だが誰からもらっていたのだろうと考えてしまう。


2014年09月20日

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