ガソリンの高騰の理由
去年は、コロナ自粛のためいろいろなものが自粛をしていました。それがここのところコロナ共存に舵を切った国も現れ燃料の需要が増えています。それを踏まえ石油輸出国機構は増産を考えていたのですが、原油の生産調整計画の話し合いの結果、見送られることが決定してしまいました。
そのため、増産が見送られたことを受け、投資家が買いに転じたことが高騰の要因のようです。ニューヨーク商業取引所では2014年11月以来の1バレル78ドル台になりました。このよう需要が高まるのを推測しながらも増加を見送ってしまうことが原油の高騰化を招くことになり、結局、苦しむのは庶民ということになるのです。
天然ガスも高騰
それだけではなく、天然ガスも軒並み高騰しています。欧州天然ガス市場では2021年9月28日の朝、1000?あたり1000ドルを超え、10月先物ガス価格は1030ドルに達しています。史上初の千ドル越えですね。なぜこういう状態になっているのかというと、石油火力発電から風力発電にシフトしてきた欧州はその穴埋めに天然ガス発電を使っています。しかし、今年の夏、欧州は無風という状況が続いたために風力発電が役に立たず、天然ガスに切り替えざる負えなくなったのです。
まだ冬の暖房需要が本格化する前から、天然ガスの供給不足になっている状況の欧州では天然ガスやガソリンの高騰が市民生活に大きな影響を与えているのです。。2021年の在庫が回復していないことも原因の一つといえます。天然不足は欧州だけの問題ではありません。アジアでも供給不足が起こっているのです。これは、中国が二酸化炭素を2030年までに減少させ、2060年には実質ゼロにする目標を掲げていることで石炭から天然ガスへのシフトが起きているからです。
中国自体、この天然ガスへのシフトがうまくいっておらず、電力不足に陥っています。世界ではこの電力不足により倒産する企業も現れ、経済にも影響を及ぼしています。もちろん、天然ガスの供給不足は日本にも影響を与えています。
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脱炭素がもたらす弊害
世界が脱炭素に動き出している背景には、温暖化の問題があります。二酸化炭素の排出量を減らすことで温暖化を食い止めようとする動きです。しかし、主要エネルギーの転換には時間がかかるわけで、その間に天然ガスなどの供給不足が起こり、高騰するという現象が起きているのですね。結局は、庶民が一番この影響をもろに受けることになってしまうのが現状なのです。
すぐに脱炭素ではなく、徐々に転換することが大事ではないでしょうか。そもそも地球はこの先、氷河期に入ると言われています。温暖化の問題をどのように受け止め、どうするべきかは短絡的な推測ではなく、大きな視点で考えていくべきではないでしょうか。