今回はいよいよ富士登山の実践編です。
8合目あたりの山小屋に宿泊することを想定して。その間にやる事や注意点、また登るコツなどを解説します。
もくじ
?@駐車場にて
?A五合目登山口ですること
?B6合目あたりでやる事・注意点
?C7合目あたりでやる事や・注意点
?D山小屋に到着した際にすることや注意点
?Eまとめ
?@駐車場にて
1合目からチャレンジする方を除いて、大半の方は各5合目登山口からアクセスすると思います。
原則富士山の5合目登山口までは7月から9月までのシーズン中、マイカー規制されていますので
麓のシャトルバスを利用します。
※タクシー、自転車、EVカーは対象外ですが、EVカーは麓の駐車場管理事務所で認証が必要です。
【乗り換え駐車場】
・吉田ルート:富士山パーキング
・須走ルート:須走多用途広場
・富士宮ルート:水ヶ塚駐車場
・御殿場ルート:規制なし
【駐車料金】
・各駐車料金:1000円
【運賃&始発・終発】
・吉田ルート:往復2500円(小人2250円)
駐車場始発5:00(土日祝3:30) 五合目最終発18:30
・須走ルート:片道1400円(小人700円) 往復2100円(小人1050円)
駐車場始発5:45(土日祝5:30) 5合目最終発18:45
・富士宮ルート:片道1320円(小人660円) 往復2200円(小人1100円)
駐車場始発6:00 五合目再終発19:00
★注意すること
・装備チェック:忘れ物の確認
・自動車の施錠と車上荒らし対策
・最終バスの発車時間の把握
?A五合目登山口標高およそ2000〜2,500mあたり)ですること
◎五合目登山口に到着したら、まず平地との環境の違いを感じ、出発に備えましょう
気温は1000m上昇すると6℃下がりますので、吉田ルートの場合、標高2,305mなので
平地と比較して 12℃ ぐらい下がっています。
大抵の方は、バスを降りた時の第一声は
「寒い!!」
です。
ですが、厚着をするよりも準備運動をして体をウォーミングアップすることをおすすめします。
よく高山病対策として、高度順応のため、1時間くらい休憩しましょうと言われることもあります。
しかし本来、個人差はありますが、1時間くらいでは足りないと思います。
どちらかといえば、ここまでの移動の疲労回復するくらいの意味合いでとらえるのが妥当です。
この休憩時間を利用して、ウォーミングアップとエネルギーと水分を補給しましょう。
?B6合目(標高2,400m)あたりでやる事・注意点
6合目は登山開始からおおよそ50分くらい経過しているころです。
高度順応のためには、ゆっくり歩きましょう。
5合目でウォーミングアップが十分でない方は、ここまでがウォーミングアップになるので、
かなり息が上がっていると思います。
しかし、ここで思いっきり休憩してしまうと、体が高度と運動強度に対応できず、この後も疲労感が抜けません。
ここは、我慢して歩行ペースを下げても立ち止まらずに、7合目を目指しましょう。
?C7合目(標高2,700m)あたりでやる事や・注意点
7合目あたりで、スタートから約2時間くらいと思います。
ここで、小休止と水分補給して、体力の回復を狙いましょう。
ここから、坂はきつくなりますし、高度が上がって酸素の薄さを感じ始めます。
注意点
その1 呼吸法の再確認
疲れてくるとランニングのように「スッ・スッ・ハッ・ハッー」と2回吸って2回吐いていませんか?
平地でのランニングのように速いピッチで走るなら有効ですが、高所の登山では呼吸が浅すぎて十分に酸素が取り込めず、高山病を発症しやすくなります。
おススメの呼吸法は
ゆっくり・鼻から大きく吸って
ゆっくり・口笛を吹くように細く全部吐き切る
です。
全部吐き切ることによって、自然に吸気して新鮮な酸素を多く吸い込むことができます。
2回吸って2回吐くでは、肺の中に空気が残っていて新鮮な酸素を入れる空間が確保できません。
リズムとしては、
2〜3歩進みながら吸って、
2〜3歩進みながら吐きます。
これからさらに酸素濡度が下がっていきますので、しっかり呼吸を意識して登りましょう。
その2 こまめな水分補給
ここでの水分補給は、脱水症予防ではなく高山病予です。
呼吸によって取り入れた酸素は、血液に入り込み脳や全身へ届けられます。
しかし、水分が不足したドロドロした血液では流れが悪くなり、酸素の運搬も鈍くなります。
そして脳への酸素供給量が減って、頭痛や眠気などの初期の高山病を発症します。
接種方法としては大量の水を一気に飲むのではなく、おちょこまたはショットグラス1〜2杯分を口に含んで染みるように飲みます。これを20分間隔で実行すると効果的です。
酸素缶で酸素吸入するよりも効果的です。
?D山小屋に到着した際にすることや注意点
7合目以降になると山小屋が増えてきます。
8合目(標高3,200m前後)の山小屋に宿泊する方も多いでしょう。
まず、山小屋に到着したら速やかにチェックインしましょう。
そこで、スタッフから注意事項や夕飯のグループなどの連絡事項を受けます。
●ほとんどの山小屋が相部屋になっています。コロナにより個室を用意する山小屋もありますが少数です。
また、富士山の山小屋にはお風呂はありません。
チェックインが済むと、部屋というか寝床に案内されます。
そこにリュックを置きますが、貴重品は絶対肌身離さず携帯しましょう。
●夕食は17:00ごろになります。食堂は広くないので宿泊人数によって2〜3交代制で食事します。
夕食時は売店は閉っているため、ご利用は夕食前か後になります。
食事はカレーライスが多く、量は成人男性には物足りないかもしれません。また、食事の時の水やお茶は限られています。物足りない方は、売店でカップ麺や飲み物を購入しています。(お湯は有料です)
ちなみに1泊2食の場合は、当日の夕食と翌日のお弁当です。
●完全消灯は遅くても21:00です。
夕食後それまでは自由時間ですので、山小屋の周囲を散策したり翌日の準備をします。
就寝時は、いびき・歯ぎしりなどで眠れないことははよくあります。耳栓・アイマスクで早めに眠ることをおすすめします。
?Eまとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。
富士登山を楽しむコツは、早くその環境に体と頭を慣らすことです。
山や山小屋には街に無いルールやマナーがあり、事前に知っているのといないのでは相当変わります。
また、平時健康体であっても、初期の高山病を発症するリスクもあるので、今回の記事や別記事でも対策をかいていますので、ぜひ参考にしてください。
【このカテゴリーの最新記事】
- no image
- no image