日本人が聞くと驚くしかないのですが、一体、ここで何が起こっているのでしょうか?
映画の現場となる地域から、 『ボーダーライン』 という邦題は きっと「国境」に違いないと。
しかし 、原題は「Sicario」(暗殺者)でした。
原題を聞くと、トンデモない政策もわかるような気がします。
今作の題材は、「国境」で起こっているトンデモナイ麻薬売買の現実と暗躍する組織の話。
真の「ボーダーライン」とは、なんと取締りと摘発を行う当局の手段が 「合法かどうか」いうボーダーだったのです…。
メキシコ国境、麻薬組織とテロの温床
麻薬組織やテロ活動の温床であるメキシコ国境はまさに無法地帯。
想像を絶する殺戮が、日々、繰り返されていました。
組織の壊滅に立ち向かうのは、今作の主役となる 国防総省所属の特殊メンバーたち。
麻薬カルテルの幹部一掃という特命を受けたリーダー、マット・グレイヴァー (ジョシュ・ブローリン) 。
彼の右腕となる国防総省コンサルタント、アレハンドロ (ベニチオ・デル・トロ) 。
そして、マットはFBIにも捜査協力を依頼するのでした…。
国防総省から受けた、最初の質問
(引用:
https://www.facebook.com/SicarioMovie/ )
◇「家族はいるか?」の意味は
FBIで指名されたのは、関連捜査を担当していた女性専任捜査官のケイト・メイサー (エミリー・ブラント) 。
ケイトが最初にマットから受けた質問が、 「家族はいるか?」でした。
ケイトの「何をすればいいか」との質問に、自分たちのすることを見ていればいいと言うだけ。
シングルで子どものいないケイトでしたが、不安だけが募るケイトです。
そしてケイトには、もうひとつ 彼らへの不信感がありました。それは、行動を共にするアレハンドロのこと。
◇非合法捜査では?疑うFBI捜査官
アレハンドロの捜査方法は、ケイトの所属するFBIとはまったく異なっており、 目的のためなら非合法でもやってしまうのでした。
彼の素性は、映画の中で徐々に明かされますが、家族を 過去に麻薬組織に惨殺された人物だとわかります。
ケイトは、合法捜査でないことをFBIの上司に直訴しますが、上司に却下されます。
そんな時、ケイトは 地元メキシコ警察の警察官、テッドと知り合うことに。
◇秘密捜査のオトリに使われるケイト?
味方と思い一瞬気を許すものの、彼こそ麻薬組織に買収されている地元警官であることを見破ります。
しかし、テッドに先に攻撃され危うく殺されそうになるケイト。
その瞬間、タイミングよく助け出してくれたのはアレハンドロでした。
ケイトがとっさに思ったのは、自分は組織に 買収されている警官をあぶり出すために、オトリに使われたのではないのだろうか?
ケイトとアレハンドロの駆け引きは、後半の謎解きへとつながのでしっかりご覧下さい…。
クライマックスからエンディングへ
(最後のネタバレなし)この映画は、麻薬カルテルを壊滅させるために国防総省、FBI、地元警察が協力して計画をすすめていくという 優しい映画ではありません。
アレハンドロの正体がわかるに従い、彼の本当の狙いがわかってきます。
さまざまな伏線が張り巡らされたこの映画。
一連の捜査にFBIの捜査官ケイトを同行させ、 一部始終を目撃させたのも目的があったのです!
感想とおすすめ度
激しい銃撃戦や殺し合い場面にはちょっと痺れすぎるかも。
一方で、正義感が強く使命感だけで捜査に同行したケイトを演じるエミリーブラントにホッとします。
映画を通じて ずっと流れる重低音が、見終わった後もずっと耳に残っています…。
続編 『ボーダーライン ソルジャーズ・デイ』 も合わせて見ると理解が深まります。
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