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2020年03月14日

映画で旅するニューヨーク New York in Cinema



そんな星の数ほどあるニューヨークが舞台の映画の中から、何本かを毎回シリーズで書いていきたいと思います。

★人生、計画通りにはいきません。
『ダイヤルM 
A Perfect Murder』


1998/米 監督:アンドリュー・デイヴィス

ヒッチコックの名作「ダイヤルMを廻せ」のリメイク。ニューヨークに住む破産寸前のスティーブン(マイケル・ダグラス)は、妻エミリー(グイネス・パルトロウ)の財産を狙って彼女の愛人デヴィッド(ヴィゴ・モーテンセン)に彼女の殺害を依頼。ところがエミリーはデヴィッドが送り込んだ強盗を逆に殺してしまう。
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優雅な暮らしをしている夫婦の設定なので、洗練されたファッションの グイネス・パルトロウがニューヨークの街に映える。窓から見えるビル群やパーティ会場など、ニューヨークでのハイソな暮らしが窺える映画だ。

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妻の愛人に殺害を依頼するという、夫の意外な計略がミソ。完璧だったはずの殺害計画だったが、予期せぬアクシデントと聡明で勇気ある妻によって事態は彼の思わぬ方向へ向かう。

妻の殺害を企てるスティーブン( マイケル・ダグラス)と薄々勘付いているエミリー( グイネス・パルトロウ)、そして殺人を依頼された愛人( ヴィゴ・モーテンセン)が、 メトロポリタン美術館(左)のパーティで顔を合わせる。


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『ダイヤルM』でスティーブンが愛人に妻の殺害を依頼するフェリーは、自由の女神像のある リバティ島へ向かうフェリー。このフェリーは『 アジャストメント』でも使われている。また『XーMen』では決戦シーンが女神の頭上。 自由の女神は『メン・イン・ブラック2』『スーパーマン』『アベンジャーズ』などヒーローものには必ずといっていいほど登場するニューヨークの象徴だ。


★映画の面白さを教えてくれた名作!
『北北西に進路を取れ 
North By Northwest』


1959/米 監督:アルフレッド・ヒッチコック

別人と間違われて誘拐されたロジャー( ケーリー・グラント)は謎の人物から仕事への協力を要請されるが、人違いが判明すると今度は殺されそうになる。更に殺人容疑をかけられ、警察からも終れるハメに…。
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これは私がまだ「2時間もの長い物語なんて飽きてしまう」と信じていた中学生時代にテレビで見て「洋画ってなんて面白いんだ!」と目からウロコ体験をさせてくれた、いわば映画ファンになるきっかけとなった映画。

手に汗握るスリリングな展開と、ラシュモア山の岩からぶらさがる ケーリー・グラントが印象的だった。子供ながらも「美しい女性を信じて痛い目に遭う男」というものにいたく感心し、「魅力的な大人の女」がいかにキケンなイキモノであるかを目の当たりにした映画だったともいえる。男と女の駆け引きも、恋をし始めた年齢の私にはとても興味深かったのを覚えている。


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グランド・セントラル・ステーションは『メン・イン・ブラック』はじめ『フィッシャー・キング』『アルマゲドン』など数々の映画に登場。『北北西に進路を取れ』では、ケーリー・グラントがここから歴代大統領の顔型岩で有名なラシュモア山へ向かう。

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『ダイヤルM』のエミリーの職場として登場する 国連本部。また『北北西に進路を取れ』では誘拐犯から逃れたロジャー(ケーリー・グラント)が事の真相を確かめに赴くのも国連。


★時を超えた、キュートなロマンティック・ラブ・コメディ
『ニューヨークの恋人
Kate and Leopold』

2001/米 監督:ジェームズ・マンゴールド

1876年から現代へタイムスリップしてしまった貴族レオポルドとキャリア・ウーマン、ケイトとの時を越えた運命の愛。現代のニューヨークでレオポルドが巻き起こす騒動が笑える素敵なラブ・コメディ。オーストラリア出身の俳優ヒュー・ジャックマンのブレイク作でもある。
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ピア17のモールから目前に見える ブルックリン・ブリッジ。ニューヨークの風景を切り取った映画には大抵登場する。『ニューヨークの恋人』ではこの橋の石塔の橋桁部分に時空の裂け目があり、レオポルド(ヒュー・ジャックマン)が過去から現代に来てしまい、ケイト(メグ・ライアン)も過去へ行くことになる。

『恋人たちの予感』『めぐり逢えたら』などラブ・コメの女王、 メグ・ライアンはまだまだ健在でした。ニューヨークで頑張るシングル・キャリア・ウーマン役がよく似合う。
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19世紀の貴族なので、 ヒュー・ジャックマン演じるレオポルドはとても紳士的。 セントラル・パークでケイトのバッグをひったくった泥棒を、騎馬警官の馬を借りて追いかけるシーンには笑いながらも「かっこいい〜」と印象に残ること間違いなし。セントラル・パークを訪れた時はあのシーンを思い出しました♪


★人間の運命は、目に見えない機関に調整されている?!
『アジャストメント
The Adjustment Bureau』


2011/米 監督:ジョージ・ノルフィ

エリース(エミリー・ブラント)と恋に落ちた政治家のデヴィッド(マット・デイモン)だが、二人が恋に落ちると彼が将来大統領になれないので困るという「運命調整局」によって仲を引き裂かれる。それでも彼女を諦められないデヴィッドはある行動に出る。
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左: リバティ島へのフェリー内部。ここでデヴィッド(マット・デイモン)は運命調整局員から人間は決められた運命から逸れないように人智を越えた機関に監視されているのだという真実を聞かされる。
右: ブルックリン・ブリッジのたもとで演説するデヴィッド。この後、調整局の監視をかいくぐり、ボートでエリースのダンス・スタジオがある「 ピア17」へ向かう。

ブルックリン・ブリッジが間近に見える ピア17はかつて港だった歴史地区で、波止場は近代的なショッピング・モールに、倉庫群はオシャレな小売店舗として再開発された人気の地区。『アイ・アム・レジェンド』のロケ地にもなっている。
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自由の女神が建つ リバティ島から マンハッタンを眺めるとこんな感じ。フェリーに乗ってここを訪れるのはツーリストだけではないらしい。ニューヨーカーも頻繁に散歩に来る。映画ではこのフェリーは専ら秘密会談に使われるようだが…。

マット・デイモンの政治家役、めっちゃ似合う〜、でもちょっと太りすぎ?と感じてしまったこの作品。『プラダを着た悪魔』『ジェーン・オースティンの読書会』でブレイクしたイギリス人女優エミリー・ブラントが強い女性を演じていて魅力的。

「運命調整局」なるものがあって、人間は定められた運命から外れようとすると、彼らに知らぬ間に調整されてしまうという奇想天外なストーリー。でも、やはりそこは ”ジェイソン・ボーン” マット・デイモン、運命に逆らいまくります。果たして彼はエリースと添い遂げられるんでしょうか?!

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