クールな情景にクールなセリフ、クールな二人。ありえない事柄も次第に説得力を生み出す作劇。
いつしか二人の共同戦線に乗っかっていった夏物語。
高校生二人が持つのはガラケー。おそらく世の中がスマホに切り替わっていく前夜のような時代だと思う。
二人のメール送受信がとても効果的に使われている。
またヒロインの祖父が売れなかった漫画家だったという設定で、流れていく時代の中に印刷された漫画の大切さとそれに対する尊敬の念が表れている。この気持ちは映画やアニメーションに対しても同じなのだと思う。
二人の手に入れたい物の違いがこの二人を引き離す要因になるのだが、そこはやはり共同戦線なので、二人の世界線は自ずと決まって来るのだろう。
傘と向日葵で同じような芝居をする。同じセリフでも全く違う温度を表すこのシーンがとても良い。
一枚一枚のカットが切れ味良く心に刺さった。
【このカテゴリーの最新記事】
- no image
- no image
- no image
- no image
- no image